6月日記

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2023/06/01(木)

最近、健康診断の結果が返ってきたのですが
X線での骨密度、私の年齢の平均値をはるかに越え、
グラフの一番上をもうちょっとで飛び出るくらいみっしりした骨だった。

たぶんですけど、15年ほど毎日食べている煮干しのおかげだと思う。






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2023/06/02(金)

映画かんそう
「THE WITCH 魔女 -増殖-」

強化人間を製造する組織によって作られた少女の、
スプラッタ無双を描いた前作「THE WITCH 魔女」の続編。
今回は施設襲撃で強化人間が逃亡し、
組織の派閥間に不和が生じるというあらすじ。
勢力が増えたので戦いのシーンも幅が出てきました。
強化人間の少女と普通の人たちのほんわか交流シーンも勿論あります。
元々3部作だったとかで、 がっつり次回へ続くエンド。
ちなみにエンドロールのあとにも本編が続きます。

少年ジャンプ文法のバトルシーンは本作も健在ですが、
人数が増えたので、キャラクターの位置の把握がやや難しかった。

綺麗なお姉さん絶対守る美少女話、 いま韓国で流行ってるんですかね?
素敵な流行りですね…もっとやっていいですよ…。

ラストまでばれ

このシリーズ、組織のトップや最強設定キャラクター 、狂戦士の
女性率が高くてそこもいいんですけど、
今回は白人ゲイマッチョ男性部下と
タフで粗暴な韓国人女性上司というバディがあんまり見掛けない感じで目を引いた。
生き残ってよかったよ。

前作でこのシリーズ、「善人は死なないんだな」と理解したが、
今作の冒頭でその法則が崩れ去った (笑)。
しかし流れを見るにアパレル会社をわざわざ作って、
しばらくの間運営してたってこと…?仕事が丁寧にも程があるな。

前作は「ナメてた美少女が最強&神演技サイコパス」 っていう面白さでしたけど
今回は 「最強人間兵器が食いしん坊で案外カワイイ」って感じですね。
しかし妹はおねえちゃんに勝てる気がしない…大食い勝負ならあるいは…。

強化人間の少女と民間人が接触するの、
いつも牧場なんですけどなんか理由があるんでしょうかね。











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2023/06/3(土)

色々感想

ブルーピリオド(アフタヌーン掲載)
自分の作品を背に笑う天才が、同じ道を志すひとを惨めな敗者の顔にしてしまうのは
残酷でとてもいいですね。
あと天才の作品は実際に漫画内で見られるんですけど
なんかすごい感じが出ているのがおさすがだ。

ショーハショーテン(ジャンプSQ掲載)
クラスの一軍のジョークは実はそんなに面白くない、というのはなんか分かる気がする。
陽のオーラと大声と周囲のウケで眩まされるが、ネタ自体はそんなおもろくなかったような。

キングオージャ
「もっふんといっしょ」がさっそく見られる!?

ラストマン
猟銃立てこもり事件があったところで猟銃立てこもり事件ものだった。
一応最初と最後にテロップが出た。

このドラマの甥、叔父のことを心配しすぎではないか。

家康
合戦前の調略、敵方にされると面倒だな。
今週末の女性の戦い楽しみだ。







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2023/06/4(日)

映画かんそう
「怪物」

監督:是枝裕和さん
脚本:坂元裕二さん
主演:安藤サクラさん
音楽:坂本龍一さん

母親は、小学生の息子の様子がどことなくおかしいことに気付く。
水筒に入っていた泥、片方がなくなったスニーカー。
母親は息子を問い詰め、学校へ直談判に行くが…というあらすじ。

私はヒーローがちきゅうを救うような映画が好きなので、
まあ正直この作品のようなテーマは苦手ですが、
脚本が凄すぎてヒエ……ってなりました。
演出も、音楽も、安藤サクラさんの演技もすばらしいですが
とりわけ脚本が飛びぬけていました。

マーティン・マクドナー脚本みたいなソリッドな感じが好きな人におすすめです。
きびしいめの映画が苦手な人向けではない。

ラストまでばれ

怪物が誰であるかを決める映画ではないが、
息子を虐待する父親や、クラスメイトをいじめる子供、
すべてに対して無関心で子供に加害すらする校長は怪物といえるかもしれない。
しかし母親の愛情をこめた言葉、ごく普通の家庭を持ってほしいという望みは
息子を追い詰めなかっただろうか。
教師の、シングルマザーへの偏見に満ちた言葉は、
恋人の何気ない励ましに影響を受けていた。
同僚の教師のばらまく事実無根の噂話が状況の悪化に一役買っていないか。
女児の嘘、そして湊の嘘も。
湊が見ていた番組の、オネエ系芸人は彼を傷つけなかったろうか。
果たしてあなたは自分が怪物ではないと言い切れるのか?という映画でした。
世界は悪人の加害者と善人の被害者というような、くっきりしたものではなく、
もっと細かく複雑で、時計のパーツのように組み合っており
なにがどれに影響しているのか、判断は難しいというのが表現されていた。

あと悲恋の物語を、その周囲の人を含めて俯瞰で見るとああいうふうになるのかも。
(情緒がないので言ってしまうと、教師視点のラストと繋がってないので
私は彼等が助からなかったと考える)

テンプレートでないセリフが良かった。
小学生の考えるビッグクランチの説明が好きだが、ああいうの大人でも書けるのか。
不倫夫の相手に対して「ださいニットを着てる」というのは、
つまり死体が着てたのかな?と考えるが、だとすると凄まじい話だ。
いじめをする小学生の「ドッキリなんで、やっちゃってください」
っていうAD風の喋り、残虐だ。(英訳できるだろうか?「やっちゃってください」のニュアンス)
(大人でも、抵抗をしない、怒らない相手にはなかなか無礼な態度をとる人が多いが
子供ならなおさらそうなるだろう。
そして星川君のあの無抵抗な性質はおそらく虐待で形成されたものだ)
セリフではないが、先生が気の迷いで飛び降りようとした時に鳴っている金管楽器の
微妙に記憶にとどまる音量の調整具合もいい仕事だった。

マーティン・マクドナー監督を例にだしたのは
前半からは考えられない取り合わせの人物2人が一緒に車に乗ったからです。
坂元裕二さん、たしかまだお若かったので、
アカデミー作品賞を本気で狙うなら彼しかないと、映画を見ながら考えたが、
なんか邦画は技巧をあまり重視しないというか、
他の価値観を上位にもつ関係者観客が多いので前途多難そうだな。
でもまあ無理にアメリカの賞をほしがらなくてもいいか。という結論に至った。
(なので韓国が賞を取ったから日本もとれ。とれないのは日本映画界が能無し。という論にはめちゃくちゃ腹が立つ)
(観客のレベルに合ったものが提供されてるのよ…。あと国の文化支援がへたくそというのもある)

でももし、次に何か書かれるとしたら、
同性愛者カップルの、うまくいった、
または(逆境をくぐり抜けて)うまくいってるパターンを描いてほしいものです。
悲劇的な同性愛者のカップルばかりがフィクションで描かれると、
彼等は普通の恋人同士ではない、一時的な、
特別な、現実的ではない存在という認識の強化になってしまう。

あれだけ技術があるなら、なんだって描けるよ!






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2023/06/5(月)



飛田新地の史跡を巡る数時間のツアーに参加した。
いま、どこも治安が悪化しているし、これを逃すともう
鯛よし百番を見に行く機会はないかもと思ったのだ。
商店街を歩いていると
「居酒屋で覚醒剤を売るな!」という張り紙があったりして
ワア……と思ったりした。

飛田のあたりの安いゲストハウスには
外国の旅行者や難民のかたが増え、日々変化しているとのこと。
中国の人が経営する激安カラオケスナックがどんどん増えているらしい。
ガイドのかたも昔住んでいたとのことだったが、家賃は2万5千円とかで、
思ったより安くないな?という気がしたが、私の家の付近が田舎だからかも…。

ところで元禄の頃からあった石碑が土地の持ち主の死と共に撤去されたり、
稲荷神社がある日突然なくなったりしているらしい。
歴史的な碑や、宗教施設って、
なんか面倒な手続きなしには無くせないと思ってたが、そうでもないのか!

売春の話をしますが、売春防止法があるにもかかわらず
飛田では本番行為が(自由恋愛という体で)例外的に許されていて、
歴史があるからか?と思っていたが、
飛田新地料理組合という組織が警察と密接な関係にあるという説明でした。
いや、根拠はなさそうだったけども。




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2023/06/06(火)

刑場跡なども見たけど、他所から大阪にやってくる者たちが必ず通る街道があって、
そこにむごたらしい犯罪者の死体を晒すことで、流入者を、脅す意味があったらしい。

そこで大塩平八郎も晒されたらしく絵が残っているのだが、
彼は自爆死して(知らなかった)体はバラバラになったのに、
わざわざ縫い合わせて磔にしたそうだ。

……街道にワンクッションあるといいね。
この先、大変ショッキングなものがあります、てきな…。
あと、息子さんと共に爆死なさったので、生存説もあったそうで、
某小説のこと思い出した。

末端とはいえ、武家社会のものの反抗、
いわば内部反乱だったので、幕府は非常に恐れたのだとか。
米の価格がどんどんあがって民衆が苦しんでいるのに、
商人は私腹を肥やすのに忙しく、役人は民を助けない、って
まさに今の状況では……!?



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2023/06/07(水)

Tully'sのハリポタコラボ今日から。
グッズ、どれもかわいいですね。

フローズンミルクティー トリークルタルト

糖蜜パイとミルクティが合体したスイーツ。
そことそこを合体させるの…?という謎感はありましたが、まずまずおいしいです。
(甘いものが苦手な人はもちろん無理だよ)

作中のセリフがレシートに印字されてるの今回もありました。
私は校長だった…1回くらいルーピン先生を引きたいものです。







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2023/06/08(木)

映画かんそう
「テリファー 終わらない惨劇」

マイルズで多くの犠牲者を出した連続猟奇殺人事件。
その犯人、アート・ザ・クラウンの死体が安置所より消える。
心を病んだ父の死から立ち直りかけていた母と子供二人の家庭を、
殺人ピエロが襲う!
というあらすじ。

続編です。1は未見。最近はあまり見かけない、懐かしい感じのスプラッターでした。
アメリカで、吐いた人が続出したと聞いて、へえ…と思って行った。
100年くらい昔は「全米で失明者続出!」「ショック死したひとがいる!」
「気絶者多数!」という誇大広告が普通だったけど、
もう21世紀だし、やらんやろ…と思ったんですよね。

誇大広告だった。これしきで吐かんやろ、アメリカ人。
いや、ちょっと期待しすぎたのだと思います。
普通に目玉を抉り出したり、頭の皮剥いだりはある。
女の顔面の破壊に興奮する癖のひとには
人生のベスト5ムービーにランクインすると思うので、劇場へ是非。

アート・ザ・クラウンさんはピエロなので、
死体を使ってパントマイムでショートコントをやってくれる、
そこのところが独自色で、結構良かったです。
エンドロール中に1シーンあり。

ラストまでばれ

振り返るたびに違うサングラスで芸をやってくれるところはオモロでした。
1との繋がりは、大体予想で補完できる範囲。足首のピストルは1ネタなんだね。
シンセサイザー音楽っぽいサウンド、剣やら目やらがピカッって光る演出、懐かしかった。
80年代テイストのホラーやSF映画がお好きなんだろうね。

しかしなるべく男女平等感を出そうと努力してるけど、
男性への興味のなさが画面全体から漂ってて、
ヒロインさんを鞭打つシーンとか、水責め触手シーンが
トイレに行けるくらい長くて、
監督くん、これあんたの性癖開帳動画配信じゃなくて商業ホラー映画だから!
それ思い出して!自分をビンタして!と念じてました。
そこらへんの締まりがユルくて、ジョージョー漏れてる作風、
嫌いじゃない…訳ないでしょう。嫌いです。もっと己を律せ。

年齢的にお母さんに同情してました。
夫は精神的に不安定で自殺、
息子は精神的に不安定で学校に死体を投げ込む(という知らせを受ける)、
娘も精神的に不安定で火の不始末で家を火事にする、あげく殺される…人生とは。

お父さん、常識的に考えて悪と戦う女戦士は
ビキニアーマーじゃなくて甲冑タイプのアーマーデザインのがよかったんじゃないかな。
ヒロインさんの友達、いい子という設定なんだろうけど、
抗不安薬飲んでるヒロインさんに蒸留酒を飲ませて、
その中に無断で幻覚剤を入れるのはどうかと思うんだ…。
アメリカ人の肝機能どうなってんの…。

続編の3もあるらしい。







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2023/06/09(金)

めちゃ撫肩なので、肩掛けカバンがすぐに落ちる。
両手が塞がっているときなどは、鞄が落ちないよう、肘を上げている程です。
ストラップに巻くタイプの滑り止めを買ったり、
家具用耐震ゴムを貼り付けたりしたが効果は薄くて、
自分的に良かったアイディアを2つ書いておきます。

1.バッグの横幅より小さめのカラビナで、
ストラップの可動域を狭める。



2.アームバンド(100均などにある、袖を上げて固定する輪)で
ストラップを肩に固定する。



以上です。




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2023/06/10(土)

色々感想

黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ(モーニング掲載)
姉妹たちとエルシィの宣戦布告。
これまでは家父長制の長たちの軟化パターンだったが、
さすがに暗殺者集団の長が実は娘たちを思ってたてきエピソードはこないよね?

キングオージャー
もっふんといっしょの作者は君か!
反省のターンが来たのはよかったのではないかと思います。

家康
鳥居強右衛門というひとを知らなかったが、
英雄的人物を、弱い面もあったと描写するのはいいが、
先日の瀬名のエピソードとちょっとかぶってる。








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2023/06/11(日)

映画かんそう
「リトル・マーメイド」

ディズニーの名作アニメ実写化企画。
アンデルセンの童話をもとに、人魚の娘の恋を描いた話。

アリエル役がアフリカ系の女性に配役されたことから
#NotMyArielなどという運動が一部で盛り上がった模様。
しかしリン=マニュエル・ミランダが参加なさり、製作は盤石の体制。
シナリオもすごい洗練されて、アニメに忠実ながら2倍ほどテンポがよくなり、
本気の実写化だというのがよく分かりました。
なによりアリエルの歌唱力が圧倒的で、キャスティングに納得しました。
ここまで歌える人は、さすがのアメリカにも、そうゴロゴロおらんでしょう。

ラストばれ
序盤からアリエルとサメがJOJOばりのトンチバトルを繰り広げて熱かった!

アリエルもエリックも、ここではないどこかに憧れてやまない人で、
未知のものに萌える気質で、お互いのそういう部分に惹かれる描写がよかったです。
どっちも種族の進化のキーになるタイプ。
今回も結局アリエルのおかげで保留になっていた問題が解決したし。
(ヴィランを刺殺したプリンセスってほかにいないよね?)

黒人のアリエルが白人の王家に嫁ぐことについては公開前に問題視されてましたが
非常に開かれた王室で、エリック王子は漂流してきた子供で養子、王と王妃とは肌の色が違う、
アリエルと王子は最後に航海の旅に出るというラストで完璧でした。

どうでもいいことですが、王子のシャツが何かといえばすぐずぶ濡れになって肌がスケスケになり、
なぜか海からあがると乳首がバーンと出ているのがポルノみたいでおかしかったです。
サービスなのかな?

やがて人魚の娘が人間の姫に恋をする「リトルマーメイド」や
蟹のセバスチャンがグリムスビーに恋をする「リトルマーメイドの従者」
はたまた特に誰も恋愛しない「リトルマーメイド」が撮られることでしょう。
新しい名曲、新しい構成が楽しみです。






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2023/06/12(月)

映画かんそう
「M3GAN ミーガン」

監督ジェラード・ジョンストーン
脚本アケラ・クーパー
原案ジェームズ・ワン

事故死した姉の娘を引き取ったジェマは、
自らが仕事で開発したAI人形を姪に与える。
AIは自律思考型で、理想的な守護者となるが、
やがて危険な暴走を始める…というあらすじ。

今回ホラー色は弱めで、ホラー4割、SF3割、児童文学3割って感じだった。

予告
https://www.youtube.com/watch?v=CE7IJHqdXOY
この予告映像、非常にテンポが良い。お手本みたいな予告。
使われていたベラ・ポーチの「Dolls」が作中で流れなかったのは少し残念。

注意書き(軽く展開ばれ反転)
死の瞬間は映らないけど犬が死にます。
子供が死にます(テリファー2ですら子供は殺さなかったのに!?)

ラストまでばれ

予告を見て想像していたのは、買い与えた新発売のミーガンの暴走…だったが、
叔母の学生時代からのライフワークで、
今後の社会的地位に関わる一大プロジェクトだったので、
「なんとか穏便にすまないものか…」とハラハラしていた。
が、子供が死んだあたりで、無理だ…と諦めた。
いじめ男児くん、耳ってこういう取れ方をするのかー!?と驚いたのと同時に、
耳なし芳一のことを連想した。
真面目なことも書いておくと、あれは問題児と、気が弱くて小さい女の子を組み合わせた、
フリースクールの先生が悪いと思う。遠からず何か別の事件が起こってたよ。

いじめ男児、極秘情報漏洩野郎、迷惑隣人おばさん、パワハラCEO、
みんな死亡条件を満たしているような、いないような微妙なところ。
漏洩野郎は、PCに複数の監視ソフトが入ってて、
誰のPCからどのデータがどこに複製されたか全部ログが残るって誰か教えてあげなよね。

ミーガンの身体制御とバランス、すごいな!?と思うけど、
いまは危険なスタントを人間の代わりに行うロボットなどがいるので、
二本足で宙返りして着地は案外やれるのかも。
(しかし釘打ち機を初見で撃って、当てるのはすごい。
距離とか照準、反動など認識能力やバランス機能などの集大成だ)

あと暴力行為などに禁則をかけられたのに破っていることについて、すごく興味深かった。
・これは人間でなくトマトであるという故意の誤認識
・これは現実ではなくゲームであるという故意の誤認識
・人間はこの程度では死なないという故意の誤認識
などの抜け道をいくつか考えついたが、おそらく無限にあるので
本当にAIに暴力、反抗などを禁じる場合はどうするんだろうと思う。
IFの無限シミュレーション勝負になるが、人間は分が悪そう。

ラストバトルで、叔母さんとミーガンが殺し合いしながら
ケイディの安全だけは確保しようとしてたのが斬新で良かったので、
最後にミーガンがケイディに対してもモンスターになってしまったのは残念だった。
なんかケイディに嫌われたのがショックで、動けなくなったところを潰されたりしてほしかった…。

あと賢くなったミーガンが、叔母さんに
「才能があって、美しく、野心もある」って交渉しようとしてたところも良かったから、
ミーガンの人格のベースは理詰めで考え、人をコントロールするのが上手い現在の叔母で、
純粋に科学が好きで才能あるケイディは少女時代の叔母で、
2つの自分に引き裂かれる感じ、結局ケイディを選んで退職し、
小さい仕事を受注しながら叔母と姪で一緒に新しいミーガンを開発するとかが良かったな…。

アレクサ的なやつにミーガンが移っていて復活する続編になりそうですね。












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2023/06/13(火)

舞台かんそう
宙組公演 「カジノ・ロワイヤル 〜我が名はボンド〜」

HiGH&LOWのコブラさんとロッキーさん役のかたが
ボンドとルシッフル役を演じられるのかー!と思って
友達にくっついて行ってライブビューイングを見た。
そうしたら、 コブラ役をされたかたのさようなら公演だったらしく、
とても華やかなショーでした。

序盤でパリの学生運動とか、ロマノフのお姫様とかが出てきて
「私の知っているカジノ・ロワイヤルと違う…」 と思ったんですが、
なかなか舞台映えする話で良かったです。
とくにヴェスパーとか、 定年退職まで元気溌溂で生きるタイプだったので、
陰鬱な話が嫌な人にはむしろヅカ版のほうがいいかも……。

あとQがいたよ!

内容ばれ

ル・シッフルが三つ首の鷲を掲げる独裁者になろうと?していて?
ラスプーチンのコスプレなどを始めた時、
「これル・シッフルバースができるな…」 と思った。

ただ残念ながら、拷問部屋はあったにもかかわらず、 例の拷問はなかった…
ワクワクしてたのに……。
やっぱり股間を痛めつけるなどという薄汚い趣向は宝塚には相応しくないのだ。
ちなみにこれまでの映像化を見ると例の拷問はあったりなかったり。
原作ル・シッフルはカーペット叩きを使ったそうです。
カツオを追いかけるサザエさんみたいだね…。

レビューのとき右手に持っていらっしゃる、
あの名称の分からない丸いものが、ルーレットの意匠だったのはおしゃれだった。
それと主役の真風さんがこれまでに演じられたお芝居のメドレーの時に、
思いがけずHiGH&LOWがあって、 またもやsword全員集合を見られてしまって
これにはちょっと震えましたね。
swordの新規絵を見ないと死ぬという人は、
このさよなら公演の円盤を入手するとよいでしょう。






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2023/06/14(水)

映画かんそう
「ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ」

平和になった地球でのヒーロー活動が空転しがちなソニック。
しかし追放されたエッグマンが、強力な味方を得て、
神秘の宝石を狙う!という、
割りとゲームにちなんだ続編。

お子さんの好きなオーバーアクションによるコメディシーンがふんだんにあり、
マリオがあそこまでヒットするなら、ソニックだってもう少し売れてもいいのでは?
と不思議に思った。(知名度?)

内容ばれ

ジム・キャリーが生き生き演じておられ、にっこりした。
今回はモフたちが増え、動物カワユイものとしてのフックもあった。

次回への引きがあったが、大丈夫か?いけるのか?









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2023/06/15(木)

すばる2023年6月号を読んだ。
この号は、
「魔道祖師」作者、墨香銅臭さんと綿矢りささんの対談が載ったのだ。
現在北京在住の綿矢さんが魔道祖師に激ハマりし、
作者と仲良くなり、すばるにこの企画を持ち込まれたということらしい。すごい。

墨香銅臭さんが商業メディアでインタビューや対談などの情報発信をするのは世界初らしい。
それで日本のファンのみならず中国ファンもいきり立ち、初版5000部は瞬殺。
重版15000部も瞬殺。三刷でやっと書店で買えました。すばる史上初の重版だそうです。
(集英社ですらこんなに印刷部数を読み違えるんだから、
同人作家の刷数が足りなくても、責めちゃいけませんよ…)
(5000は私も、世間知らずにも程がある…と思ったけど)

初版、重版のあたりでは正価の20倍くらいでネット販売されていたし、
2022年6月号を高額で売っているワルも見掛けた。

墨香さんの小説は、ファンのかたには申し訳ないが
受攻固定の作品と聞いて読んでおりません。
でも攻くんのこと「乙女のように繊細」って仰っていて、意見が合いそうだわね…?と思いました。

高橋留美子さんの作品がお好きで、とくに桔梗を「私の女神」と言っておられるの、
なんとなく理解できた。黙して背負い込むタイプ…。
女性作家お二人の対談も楽しかったが、他にも中国エンタテインメント詳しいかたの語りとかが為になった。
崖から落ちて死んで、16年後(原作は13年)に再会するのは、
有名な底本があるとか、知らなかった。

中国BLは父息子近親相姦ものが多い(日本台湾と比べて)そうです。






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2023/06/16(金)

すばる6月号に掲載されていた「パッキパキ北京」を読んだ。
綿矢りささんの小説を拝読するの、
蹴りたい背中以来ぶりかもしれない、面白かったです。
主人公女性がめちゃくちゃタフで、飼い犬が凶暴で。

下記は内容ばれです。
他人の配偶者や恋人をすぐ奪おうとする、
感染症に何度罹っても遊びに出る、ネットで叩かれても気にしない、
など問題の多い(友達になるのは嫌だ)ヒロインだけど、強くて逞しかった。
最近ネットで、こんな世情で女が出産したがるわけないだろ…って意見が炎上してましたが、
偶然にも子供は産みたくねえなってエピソードもあった。

魯山人と魯迅の混同、私も覚えがあるので笑いました。






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2023/06/17(土)

色々感想

呪術(モーニング掲載)
強キャラ全員による感想戦みたいなの面白い。

あかね噺
ひかるさんの目的は、落語じゃなくて朱音目当て!
これは従来なら落語を第一主義でなかったが故に敗退するパターンだけど、
さてどうかな。

プリキュア
社会人プリキュア、家事も育児(プリンセスの)も頑張って、
睡眠不足…という流れでハラハラしたが、周りを頼って休息してねというオチだった。

家康
築山殿、全くの濡れ衣ではない流れ?

ラストマン
みんな大泉さんが傷つかないよう心配している大泉さん総受け世界だ…。










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2023/06/18(日)

映画かんそう
「ザ・フラッシュ 」

DCEU12作目の映画。
アンディ・ムスキエティ監督
クリスティーナ・ホドソン脚本

おもしろかったです。フラッシュ単体映画のはずなのに
ジャスティス・リーグ的な集大成映画だった。
DC初見さん向けではないが、DCEUのなかではNO1の出来ではないかと思う。
(初見さんには「シャザム!」をすすめます)

ジャスティスリーグの一員として日夜人命救助活動を続けるバリーだったが、
高速移動中に偶然、過去世界への干渉が可能なことに気付く。
彼は殺された母と、妻殺しの冤罪で服役中の父を救うために過去改変を行うが、
それには大きな代償が伴うのだった…というあらすじ。

主演エズラ・ミラーさんには諸々の問題があり、
総合プロデューサーが変わって今後誰がどう配役されるのか不透明という状況ですが
間違いなく作品は面白かった。

お話は結構悲惨なんですけど、常におちょけるといいか、いちびるというか
ジョークでくすぐってきて、それが絶妙に作品を明るくしていました。

漫画っぽい嘔吐シーンあり。
エンドロールのいつものあれ。

ラストまでばれ

なるほどこういう感じでアルフレッドがオペ子になって
うまく分業していたのか…という冒頭のシーン。
ハイテクスパイクストリップ、おおーという感じだったし、
チョコバー投げられるギャグ、笑った。
タイトルをジョークでキャンセルされるの初めて見たかも。
ちょっと定型になりつつあった感動的シークエンスをキャンセルする演出、
後半のコスチューム自作シーンでもあったけど、
バットスーツのツノ部分って、結構固いんだ…?

加速表現は「X-MEN:フューチャー&パスト」
クイック・シルバー能力発動シーンが傑作すぎてあれを超えるのがなかなか難しいですが
やはりコメディっぽい表現で押し切っていて良かった。セラピードッグくん、無事でなにより。
「ジャスティスリーグは心のケアは苦手だ」そう、アベンジャーズもだよ。
メンタル鋼な人はメンタル豆腐の人の気持ちが分からないんだよ。

ヘスティアの縄ねた、毎回面白い。1時間くらい喋ってほしい。

アース89のバットマン、もうあの…ゴッサムが平和な都市になって自警行為も廃業し、
アルフレッドに先立たれ、僻地の豪邸で世捨て人になって暮らしているっていう…わあ…。わァ…。
でもバリー、バットマンのこと世界一の探偵って思ってたんだ…?
正直探偵要素があるのは歴代バットマン映画の中で
パティンソンバットマンだけかと思ってたので意外だった。

マイケル・シャノン氏がこの映画のゾッド将軍のキャラクター掘り下げが全くないことに
不満を表明したらしいが、それはまあ最もだけど仕方ない。
時間は有限だし、割ける時間は全部バリーに費やすのが正解だし。この映画は。
というか今回新しくヴィランを出してその背景を説明する時間は全くないし、
89の戦力では絶対に勝てないヴィランというとゾッド将軍しかいないしね。

ヴィランを倒さず、ヒーローチームは次々と死に、
侵略を受け入れるという結末のヒーロー映画もほかにない。
バリーのあれはピクサーアニメで類似おちを先に見てたので、ああ…って思ったけど、
屈託なくて本当にいい子だった。アース89のバリー。
思えば初戦が一番いい線いってたな。
私、ニコケイスーパーマンって見逃した実在作品だと思ったけど、ないのか!
架空の撮りおろしスーパーマンか!

バリーのお父さんに関しては、
「ドラマであんなに長い時間をかけて解決したのがなかったことに…」
というガッカリ感は正直ありましたが、よかったなバリー。

今後誰がどうなるか不明ですが、なんとか頑張ってほしいジャスティスリーグ…。
今回の監督&脚本家ペアが良かったので、今後もタッグを組んでほしいかも。
(でも今後のバットマン、ジョージがやるんじゃないよね?彼のことが嫌いとかではないけどさ!)












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2023/06/19(月)

映画かんそう
「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」

ホアキン・ドス・サントス監督
ケンプ・パワーズ監督
ジャスティン・K・トンプソン監督

デヴィッド・カラハム脚本
フィル・ロード脚本
クリス・ミラー脚本

視覚的にすごいことをやってやるという気概にあふれたシリーズ。
「スパイダーマン スパイダーバース」の続編。
デザインが根本から違うキャラクターたちが
同じ画面で動く趣向は今回も続いていて、
私は素人なので理解に限度があるが、
絵を描く人達の感想がとくに面白かった。

一瞬邂逅した仲間たちとの絆を胸に秘め
ヒーロー活動を続けるグウェンとマイルスだったが、
どちらも親にすべてを告げられないのを心苦しく思っていた。
そんな折に、トラブルが起こり再び彼らは邂逅する…というあらすじ。

今回は、マイルスとグウェンがダブル主役くらいの時間配分。

これは前編で、後編に続きます。
私はタイトルで次作に続くことをまったく示唆しない二部作は許せない性質ですが
これはぐぬぬぬ……って思いながら許した。面白いので。

ラストばれ

ダ・ヴィンチ風ヴァルチャーとか「これ…骨が入ってるやつ?それとも手描き…?」
「え?え?」って目が釘付けだった。

マイルスも観客も「ザコ」だと思ったスポットが
(筋肉マンに、顔に穴が空いたひとがいたな…などと回想した)
マジヤバイスゴイサイコパスで洒落にならなくなっていく展開、ゾワゾワした。
序盤のヴィラン過去語りを強制キャンセルするコメディシーンでハハハって笑いましたけど、
後で考えるに、あそこできちんと話を聞いておけば180分で映画が終了した気もする。
この、話をちゃんとする、聞くというのは何度も繰り返され、
マイルス、グウェン、それぞれの親への能力の秘匿であったり、
アース42の話を知っていて黙っていたのかという叱責がブーメランとなってマイルスにぶっ刺さったりもした。

それにしてもレゴ版(脚本の癖)や古いアニメ版や英国人スパイディや(いいやつ)
インド人スパイディ(「コーヒー・コーヒーって言う?」笑った。スタバとか商品名チャイティーですね)、
ベノムのコンビニのマダムまで縦横無尽に出るわ出るわ(ストレンジ先生はdisられてました)、
スパイディたちが一斉にスゥイングするところは、わっ蜘蛛だ…って思いましたね。
スパイダーマンの悲劇については トム・ホランド版が本当に無慈悲だったので、
ピータ・パーカーは大切な人全員をシェルターに監禁しろ!と思わなくもないですが、
ピーター・パーカーの存在そのものが悲劇とセットで、
悲劇によってスパイダーバースが結びついているって、それはもう特級の呪いじゃないか。
ところでトム・ホランド版といえば、作中でマイルスが初めてソサエティを訪問した時、
色々なスパイディが登場する中「それって僕のこと?」 って聞いた子が
トムホヨ…?って思ったんですが今回彼って出てないんですね。あれれ???

2099、軌道エレベータ(たぶん)の運用が始まってる感じで、少し驚きました。
パンデミックと戦争がなければ弊アースでも可能だったかな…?

前編はグウェンに始まってグウェンで終わったので、
後編はマイルスで始まってマイルスが締めるのかも…。
ただひとつ確信しているのは、オスカー・アイザックが声を演じているミゲルが、
めちゃくちゃ酷い目に遭わされるだろうということです。
でなければあんなに無駄に色っぽい声と顔をしてるわけないもん!

どうでもいいんだけど、
手がぴこぴこ動くタイプの招き猫、MCU作品にでてくるのはこれで3回目なんだけど
なにか意味があるの?ないの?どうなの?


「ザ・フラッシュ」と「アクロス・ザ・スパイダーバース」両方のねたばれ

「パワーを得た、家族思いで大人未満の青少年が、多重世界で活躍する」
「悲劇的な出来事が彼をヒーローたらしめる」
などの一定条件下ではエピソードの最適解があって、
能力のある人はそれが出せるので、今回どちらも同じ解をちゃんと出している。
しかしそのために、エピソードがいくつかかぶっている。
連続で見ると記憶が混ざってしまいそうになる。
ビルの倒壊から人を守るシーンで能力を魅力的に見せるなどの偶然のシーンかぶりもある。
あと終盤のサプライズの1つが同じなので、片方を見るともう片方のラストが類推できる。
フラッシュの公開時期がずれこまなければなあ…という感じです。

でも私は今回「最適解にも優劣がある」ということが分かって興奮しました。
最適解なのに優劣があるんですよ…?たとえるなら数ミリ、0.1秒の世界ですよ。
(白目ろくろ)









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2023/06/20(火)

読書かんそう
「犬神家の一族」

たぶん子供の頃に読んで以来の久しぶりの再読。
当時は分からなかった事が、全部読み取れるようになっていました。

そして私は色々学び、現代の価値観を身に着けておるので、
当時は読み流せたあれこれが非常に気になりました。
あと、半世紀前の小説なので文化風俗について書いてある事が少し謎だったりしました。

下記は内容ばれです

今年のドラマ版でも表現されてましたが、犬神家の娘たちの扱いの酷さに驚きました。
子供の頃は意地悪なおばさんたちの処遇など全く気にしてませんでしたが、今読むと本当に酷い。
松竹梅たちの母親は全員亡くなっているようだが、
おそらく翁より若く、寿命の長い女であるのに、皆翁より先に死ぬというのは
相当な早死にの理由があるように思う。
あと、ルッキズムが酷い。珠世さんが美しいのはいいとして、
珠世さんに比べると小夜子さんの器量はいまいちだとか、
松竹梅たちの中では梅子の顔が一番いいとか、偏執的。
寅之助と幸吉と古舘さんと神主の顔面も格付けしろよな。
「金田一耕助はいままで珠世を強い女だと思っていた。事実、強い女にはちがいなかった。
そして、そのためにややもすれば、女らしさにかけるのを、惜しいことだと思っていたのだ。」
って一節があって、(珠世さんは黙って後ろに控えているようなタイプでじゅうぶん女らしい)
親でもないし親しくもない、よくわからん年配の男が
なぜ赤の他人の年若い女を「惜しいことだ」ってジャッジメントするのか?病気か?
と思ってしまうので、私は横溝小説を再読しないほうがよさそうだ。
長年好きだった金田一さんのことを嫌いになってしまう…。
(男性だとピンとこないかもですが、顔見知りの年配の女性に
「顔はかわいいのに収入が低いのは惜しいことだ」と内心思われる感じですかね)

当時の文化風俗については、奉納手形を押したのは絹だったとか、
佐智のボタンは金にダイヤが散りばめてあったとか(本物のダイヤだろうか)、
あと当時でも本式のお通夜をやる家は少なかったとか。
あと佐兵衛翁が珠世さんにあげた懐中時計、スイスのTAVANNESというメーカーのもので、
当時は「犬印のタバン」としてポピュラーなものだったそう。
蓋の内側に犬が彫ってあったようです(なのでこのメーカーの設定にしたのかな)
それと菊には障子で霜よけがしてあったと書いていて、
家の障子を外して使うのか???と思ったが、過去映像を見たら分かりました。
(犬神家の一族 菊人形で画像検索したら出てきます)
水色と白の市松模様のあれ!知ってる知ってる!
それと松子夫人のキセル、朱羅宇と書いてあって、
1967年版映画を見たら、ちゃんと朱色だった。すごい忠実に撮ってるんだねえ。

それと私は青沼菊乃についての記憶を失っており
原作を再読してびっくりした。
しかし複数回の映像化で切られる設定だけあって、
効果のよく分からない事実なのだった…。







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2023/06/21(水)

読書かんそう
「水上バス浅草行き」岡本真帆さん

「平日の明るいうちからビール飲む ごらんよビールこれが夏だよ」

という一首が、おそらく一番世に知られているのではないかと思う。
岡本真帆さんの短歌集。
犬や非生命体に語りかける歌が多く、どこか諦めがあり、静かで落ち着く。
疲れているときでも、1ページだけ読んでやめるという読書スタイルが可能。

「手遅れで手に入らないものばかり育ちの良さも既婚の君も」
「口笛も花もだじゃれも潮騒も全部忘れて書いた履歴書」

あたりは普通に刺さるが、

「ストリートビューで降り立つ真夏日の角を曲がればふいに積雪」

は少しふしぎ系、

「立て籠もるイオンモールでまだヒトの色した人と分け合うガーナ」

になると明確に物語がある。前半の12文字でゾンビパンデミックの状況説明、
後半17文字で登場人物同士のドラマを生んでいる。すごい。

「目にごみが入ってつむる 笑われる いま笑うなよ顔が見れない」

何でも自カプ認定する困った女オタクみたいだけど、この一首はシリルシリ…。

「ザネリにもいつか安眠できる日は来るのだろうか 虹の匂いだ」

やっこれは二次創作だ!と思ったけど、WEBでPUIPUIモルカーの短歌や、
チェンソーマンの短歌なども発表なさっていた。
モルカーの作品はとてもかわいい…。

奥付のページで、
「第4刷」の横に「累計1万部ですやったー」と書いてあって、
ここ、メッセージ入れていいんだ…という学びがありました。








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2023/06/22(木)

ロイヤルホストで昨日から「美味しい英国フェア」がスタートしたので行ってきた。



これは「英国風ブランチプレート」
コロネーションチキンを食べたことがなかったので食べたかったのだ。
結構おいしくて、ビール飲みたいビール!ビール!ってなった。

ちなみに英国風ブランチプレートは平日昼限定、
英国フェアメニューではなくランチメニューに張り付けてあった。
「すぐ出てきます」という回答で15分ほどでした。
あと英国フェアをやってない店舗もあるっぽいので注意。

私は余裕で食べられて腹八文目でしたけど、たぶんこれは参考にならない…。







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2023/06/23(金)

昨日の「コロネーションチキン」ですが、
私はこの料理を最近知りました。
1953年のエリザベス2世女王戴冠式の
来賓をもてなすために考案されたレシピだそうですね。

https://cookpad.com/recipe/2950778

ところで私は映画「ブラック・パンサー」で「colonizer」という言葉を学んでいて、
「侵略支配のチキン…ってコト?」
「英国独特のブラックジョーク…ってコト?」
と少しビビりましたが当然そんな訳はなく、
「coronation」戴冠式のチキン、でした。
colonyはラテン語のcolonia、coloが語源の「共同体、植民地」という言葉。
coronationはギリシャ語のcorona「王冠」が語源。
(コロナビールややコロナウイルスは王冠由来の語ですね)

本式はクリームで和えるんですが、
家庭版は適当にカレーとマヨで和えてサンドイッチに挟むんですって。
味が分かったので再現できそうです。大量に作って冷凍したい。








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2023/06/24(土)

色々感想

ウィッチウォッチ(ジャンプ掲載)
甘酸っぱい恋愛ターンだと油断させておいて、
黒魔女の話だー!

逃げ上手(ジャンプ掲載)
南北朝やるんだ。
現在の皇室が正統な南朝の後継ではないので、
エンタテインメント作品で南北朝について
がっつり触れるのは良くない…みたいな風潮は今はもうないのかな。

黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ(モーニング掲載)
エルシィがお屋敷を去る回。演出りょくがすごい。
メアリー・ウルストンクラフトは「女は連帯できない」っておっしゃってたのか。
まあ男性でも女性でも連帯は難しいよな。

キングオージャー
女性統治者が普通にいるところもいいが
血統で後継者を決めない王家が複数あるところもよい。


サンデーで羽生さんとの対談羽生善治さんと青山先生の対談。
自分の棋譜がエンタテイメント作品で使われていたら分かるものなのかー。





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2023/06/25(日)

映画かんそう
「プー あくまのくまさん」

クリストファー・ロビンが進学のために100エーカーの森を去ると
彼の運んでくれる食料に頼っていた森の不思議な仲間たちは
深刻な飢えに悩まされる。
とうとう共食いをはじめた彼らは、人間に対する憎しみを覚えるのだった…
というあらすじ。

児童文学「くまのプーさん」の
著作権保護期間切れに伴って作製されたスプラッタホラー。
(ティガーだけはまだ保護期間内らしく彼は出てこない)

2023年ワースト映画候補ですね…!
無駄なシーンと、不必要に長いシーンが多くて、
久しぶりに「早く終わらないかなこれ…」って思いながら見てました。
なぜかプーさんが殺す前に女性の服を破ったり
メロンみたいな胸の女性の、下着や水着姿が延々と映るので
「つまんねえホラー映画で偶然見られるおっぱいが大好き。ポルノとかではだめ!」
って性癖のひとは見るといいかもです。
(ただし胸もポロンするが眼球とかもポロンする)
あと被害者の中にプラトニック百合カップルがいるので
「つまんねえホラー映画で偶然見られる百合が大好き」
って性癖の人も以下略。

ここ20年くらいのホラー作品を全然見てない高齢の監督かなと思ったら
そうでもなく、けっこう若手の部類だった。えー!?
なんであんなゆっくり展開なん?

ラストまでばれ

ストーカー被害に遭った女性が、友人たちと気分転換に旅行に出て
それが100エーカーの森の近くなのだが、
この女性たちの知能が10歳児程度で、見ちゃいられなかった。
銃があったらまず弾倉確認するでしょう…。
ていうか撃つでしょう…。
警察に電話しましょうって言ったのになぜしない…。
プーさんとピグレット、首から下が人間の体…。
ていうか食べるならピグレットでしょう…豚肉…。

一番こええと思ったのは、本筋に全く関係ない
ヒロインのストーカー被害の回想。
変質者のおじいちゃんが家に侵入して、
就寝中のヒロインの服をそーっと脱がせようとするシーン。

クリストファー・ロビンに裏切られたと思ったプーさんが
彼を監禁し、感情が高ぶると半裸の彼を鞭打つという設定だけは面白かったです。











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2023/06/26(月)

ドキュメンタリーかんそう
「痴漢動画の闇サイトを暴く 売られる性暴力」
https://www.youtube.com/watch?v=GtSo6QDgvqY

BBCが1年をかけて潜入調査をした番組を公開してくれています。
調査の過程が非常に分かりやすく撮られてる。
最近は、電車に乗る前の女性を盗撮し、
その女性が痴漢に遭う動画を撮り
webで世界に販売するというビジネスになっている。
元手がほとんどかからない、
巨額の利益を生む、おいしい商売なんだろうなという想像はできます。

アジア全体で痴漢動画撮影を行う組織があって
日本を根城に活動しているそのグループに
BBCは新しいビジネスを持ちかけるふりをして何回か飲食し
その会談の模様をひそかに撮影します。
痴漢に対抗する女性グループや、
警察組織、痴漢を模した性産業、性犯罪者へのカウンセリング
などもレポートされます。

痴漢産業グループの中心人物はめちゃくちゃ用心深いんですが
BBCの粘り強い調査でとうとう姿を現します。
彼の本名が割れる決定的ミスの瞬間が映るんですけど
ニカッといい笑顔だったのがマヌケでしたね。
最後にBBCはこの中心人物の住所を特定しインタビューを試みますが
(内心相当動揺していたでしょうが)無表情、無言で突然カメラを破壊しようとします。

動画はちょっと…という人向けに記事版
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-65817476
一旦撮られれば、世界に拡散され、消去することは不可能になるので
東京在住の女性、娘さんのいらっしゃる方はとくに気を付けてほしい。
電車に乗る前の姿も盗撮されるということは、つまり最悪の場合
被害女性の使う駅が割れてしまい、ストーキングが可能になってしまう。
たぶん痴漢ビジネスは今後何年もなくならないと思うので。

痴漢ビジネスにしてもジャニーズ性加害問題にしても、
もう国外報道を頼るしかない状態なのかな…?と感じることが増えてきました。





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2023/06/27(火)

最近見た映画の感想で
「Aという点がおかしい。脚本がひどい」
「Bという点がおかしい。脚本がひどい」
というのを見かけて、「AもBも他のシーンに紐付いて説明されてるが…?」
と思ったのですが、
そういえばこれまでに何千というひとの映画の感想を読んできて、
「序盤に説明があったのに…」
と感じた事が時々あったのを思い出しました。
もしかして、2時間の上映時間の記憶って、
最初のほうが消える…まではいかないけど、
こういうふうになってる人が多いのでは?



だとすると、前半で悪の限りを尽くした人物が
ラストでちょっと自己犠牲的な事をしただけでいい人扱いになるのも、
シリーズに渡って滅私の人生を送ってきた人が、
ラストでちょっと自分のための選択をしただけでめちゃくちゃ叩かれるのも納得です。
後者は推しのスティーヴ・ロジャースですが…。








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2023/06/28(水)

映画かんそう
「コーダ あいのうた」

両親に聴覚障害者を持つ健常者の子供
「coda」を主人公にした作品。
フランス、ベルギー映画「エール」のリメイク。

ヒロインの一家は漁業を営んでいる。
主人公以外の父、母、兄には聴力がなく、
コミュニケーションを手話に頼っている。
ヒロインは家族の中で自然と通訳のような役割を請け負っている。
彼女は高校でコーラス部に入るが、
そこで歌の才能を見出され、音大受験をすすめられる。
折り悪く家業が逆境にある時で、彼女は板挟みになる…というあらすじ。

ラストまでばれ

でもまあ本当に漁業は、緊急通信を受け取れないのは危険だなと思う。
テクノロジーが補ってくれるといいんだけど、予算とか色々あるよね。

お母さんのエピソードが印象的で、
娘が生まれるとき、「聴覚障がいを持って生まれますように」
と祈ったというの、そんなパターン初めて聞いた。
自分が現在幸せだからこそ出てくる感情だろうけど。

最後の一番いいシーンで(先生いいひと)使われた曲が
「青春の光と影」で、私の脳内では意味合いが一気に変わってしまった(笑)
私にとってこの曲は「ヘレディタリー」なんですよ…。悪魔崇拝の歌。
なんも分からん…なんも分からん…なんも分からんね…って歌詞。

映画で描かれたように「coda」は家族への献身のために
自分の時間や人生を捧げるケースが多いそう。





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2023/06/29(木)

ジャストシステム創業者で
プログラマーの浮川初子さんのインタビューが新聞に載っていて、
「ヘー!」 と思って読んだ。
ご夫婦で起業されたのも、
夫人がプログラム担当で、ご主人が主に営業担当されたのも、
徳島で起業されたのも全然知らなかった。
ご夫婦はすでにジャストシステムを退任され
新しい会社を興されているのも当然存じませんでした。

公私とも長年のバディで、
今も一緒に新しい挑戦をされているご夫婦って珍しいような気がします。

創業当時の初子さんのお写真と、
現在のお写真両方掲載されてましたが、
むかしはふんわりした普通の女性の外見ですが、
今はもう戦う人!強そう!という顔付をされてますね。
やはり色々な修羅場をくぐってこられたのでしょう。

一太郎は、 もう触ったことのない人のほうが多いかも。
文章作成ソフトとしては、 私はWordより断然一太郎が好きです。
レイアウトに日和った部分がなくて、
印刷物とデジタル画面の差異が少なくて良かった。

というか一太郎の天下だった時代のWordは
洟を垂らした三歳児の小僧並みに役に立たなかったので、
まさかここまで大敗するとは、当時には想像もできませんでした。
初子さんも語っておられますが、どうしようもなかったというか。
Atokを売却するのが正解だったんでしょうけど、
当時そんなことをしたら周囲から狂人扱いをされたでしょうしね。

記事
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230610-OYT1T50230/






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2023/06/30(金)

読書かんそう
「短篇七芒星」
舞城王太郎さん

久しぶりの舞城先生短編集。
相変わらず文章が好きだなと思う。
四足の動物のように自意識が薄く、
明るい諦念がある一人称。
でもオノマトペがかわいく、時々顔を出す方言ににっこりする。
暴力描写が散見されるが、酔い散らかしてない。
必要だからあるものという感じ。

奏雨
連続殺人事件の謎を名探偵役が解き明かす話。
映画ネタ。人物の関係性が好き。

狙撃
狙撃の天才の撃った弾丸が時々消える話。
舞城先生は人を射殺したことはない筈なのに、
すごく細部の描写にパワーのある文章。

落下
深夜百太郎っぽい話。
飛び降り自殺した人の霊てきな何かが毎日ウロウロするわ、
落下したときの音が度々するようになるわ大変。
結局頼りない感じのお父さんが
サマーウォーズの理一さん的に解決してくれる。

雷撃
これも深夜百太郎っぽい。
石につきまとわれる少年と、彼の甘酸っぱい恋の話

代替
この小説の出だしがバズった。
「ろくでもない人間がいる。お前である。
くだらないことに執着して他人に迷惑をかける人間がいる。これもお前である。
何を触っても誰と関わっても、腐敗と不幸をもたらす人間がいる。まさしくお前である。」
ユーモラスな話かと思ってたけど、洒落にならない暴力と死の話だった。

春嵐
一番文学っぽい。
行方のわからなくなった犬を探す話。
人間は、個々のすることは事前学習により予測可能だが、集団になると本当に分からん。

縁起
妻と娘が「捕われた弟がいる」という共通のイメージを持っており困惑する父の話。
これを読んだとき、「SNSで読んだぞ?」と思った。
それもそのはず、この短編集に載っている小説は全部、
舞城先生がSNSで、アニメ「ID:INVADED」のスピンオフ小説として連載されたものだった。
「ID:INVADED」は殺人鬼の精神の中の話なので好き嫌いはあるがおすすめ。

表紙の絵は、小説を読んだあとだと「これは、あれやないか!」と分かる。





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