5月日記

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2018/05/01(火)

映画かんそう
「不屈の男 アンブロークン」

監督アンジェリーナ・ジョリー
脚本コーエン兄弟

内容が反日的であるという理由で、公開前に上映中止運動が盛り上がりました。
見てみましたが、「ハハーン、さてはジョリー姐ったら、むかし戦メリ萌えしたな?」
って思いました。

問題児だった足の速い少年が、成長して長距離ランナーとしてオリンピックに出場し、
第二次大戦で乗っていた飛行機のエンジントラブルで1か月以上漂流したのちに
日本軍の捕虜となり壮絶な虐待を受けるが終戦で解放され
やがて1998年の長野オリンピックで聖火ランナーとして日本の地で走った
ルイス・ザンペリーニ氏の実話を映画化。

同じく日本の収容所の捕虜の話として「バルトの楽園」が思い出されますが
捕虜の暮らしぶりは天と地ほどの差があります。こちらは地獄。
オリンピック出場のアスリートということで目を付けられ、
徹底的になぶられるのですけど、
捕虜全員を並ばせてザンペリーニ氏を順番に殴らせたり、
材木を持ち上げさせて落としたら銃殺だと言ったり、
俺の目を見ろと命令されて顔を上げたら「見るな」と殴られたり。
虐待描写を並べすぎて、映画としてはちょっと単調な印象になってしまっていて、
今より10歳若いイーストウッド監督が撮ったらどうなっただろう…と想像したりしました。
(もう少しキリスト教色の強いものになったような気も)
でもたぶんイーストウッド監督は、渡邊伍長をMIYABIに配役したりしなかったでしょうから、
やっぱり妖しい雰囲気の漂うジョリー監督版でいいような気もしたり。

実際の渡邊伍長の虐待はもっと精神的にきつい、
よりサイコパスっぽいものだったようです。
結局は許しに至られたとはいえザンペリーニ氏の苦悶は
並大抵のものではなかったでしょうし、
誰でもそんな風にできる事ではないと思います。
部下を虐待するのが





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2018/05/02(水)

映画かんそう
「君の名前で僕を呼んで」

監督ルカ・グァダニーノ
脚本ジェームズ・アイヴォリー
原作アンドレ・アシマン

大学教授の父親と、教養高い母親に育てられたエリオは
17歳ながら音楽や文学や語学に造詣の深い、容姿の優れた少年だった。
一家はイタリアの別荘で夏を過ごすが、
父が夏の間の助手として雇った学生がやってきて、
彼の知性と魅力にエリオは心を乱される…というあらすじ。

美しい映画です。
イタリアの夏の日差し、小さなプール、摘んだばかりの果実で作るジュース、
虫の羽音、夕方の雨、白茶けた道、ひんやりとした静かな室内、午睡。
夜の青さ、木々の黒さ、開放された窓からの風、小さな寝息。
主役2人の彫刻のような造形、深いアイホール、完璧な鼻梁、
金の髪、巻き毛、筋肉の形、細い手足。

音楽もとてもいいし、暗示が上手くて上品です。
プラムの語源の話とか、ギリシャの塑像に触れる指とか。
ただ、性行為は何回かあるので、ご家庭での鑑賞向きではないかも。

内容ばれ

口にできない思いをノートに走り書き、一喜一憂し、
そっと触れる事で思いを伝え、押すべきか引くべきか悩み、
おかしくて楽しくて笑い転げながら夜の街を一緒に走る。
恋愛の光の面が抒情的に描かれていました。

お父さんが最後に語った言葉がめっちゃ沁みたのですが、
恋に関するあんな繊細で綺麗な言葉を息子に語れる壮年の男性が
世界に何人いるだろう。
(恋を失った苦しさから立ち直るために人はみな自分を削る。
しかしそのせいで次の恋人に何も与えられなくなってしまう。
という話が深い。
でもお父さん、容姿が劣化したら誰にも触れてもらえないし
見てもらえないとか、シビアな話もしてた/笑)

「ムーンライト」のフアンと並ぶ悩み相談名人なので
2人にはネットで若者の相手をしてほしい。

残念ながら私には合わなかった点(ラストばれ)
17歳の少年と24歳の院生かー、うーん、と思って見に行ったのですが、
私的にはギリギリアウトでした。17歳って境界線の年齢ですね。
エリオ側からのほぼ無理矢理に近い、不可抗力の性行為だったなら
あるいはエリオがもっと対人スキルに長けた、
感情のコントロールが大人なみの子だったらセーフだったんですけど
(いやその未熟な子供が揺れ動くのが美しいんだという趣味は分かります)、
オリヴァーが圧倒的に有利で、いくらでも自分の望む方向に
エリオを誘導できたので(それこそ年長男性が導くギリシャローマの少年愛のように)。
私はこの内容で大学生と少女だったら、三つ又の鉾で田楽刺しにして
頭上に掲げていたと思うので、そこのところは同性間でも変りません。
ご両親が許してるという点でちょっと救われるかな?

あと当てウマ子の扱いがあんまりだったので…。
本命との恋愛に比べたら知性も繊細さも低い描き方で、
本命との逢引までの時間つぶしでまぐわって、
本命との恋愛に夢中になったら放置で、
でも怒ってなくて主人公を許してくれるっていやちょっとウマ子本当にそれでいいの?
あとオリヴァーはいい感じの女性がいたにも関わらずエリオに手を出して
それで「結婚します」って…。
多対多の恋愛主義の方もいらっしゃるのは知ってますが、
私は恋愛は1対1で行いたい派なので(妊娠とか性感染とか色々面倒でしょう)
そのへんよく分からなかった。
続編で全部引っくり返るのかもですけど。







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2018/05/03(木)

読書かんそう
「おちゃめに100歳!寂聴さん」瀬尾まなほさん

瀬戸内寂聴さんの小説も源氏物語も読んだことのなかった筆者が、
大学を卒業してすぐに寂聴さんの秘書になり、
様々な事を学んだ7年間を綴ったエッセイ。
とっても可愛かったです。

たぶんもっと小説に詳しい寂聴さんファンのひとも、
仕事のできる人も、介護のプロも他に色々いらっしゃったと思うんですが、
寂聴さんとまなほさんは物凄く相性が良くて、
それを面接のときに寂聴さんは感じ取られたのでしょう。
なので即決された。

まなほさんのセーターを寂聴さんがぱくったり、
失恋したまなほさんを寂聴さんが慰めて昼間から一緒に飲んだり、
まなほさんの料理やファッションに寂聴さんがケチをつけたり、
朝一番に寂聴さんの寝室に入ってきたまなほさんがスカートをめくって
かわいいパンツの柄を見せてくれたり。
なんだか小説家と秘書というより姉妹の生活みたいでした。

2人の年齢差は66歳ですけど、
おいしいものが大好きで、お肉が特に好きで、新しい事に興味津々、
思った事をすぐに口に出しちゃって、悪口大好きな寂聴さんが
どっちかといえば妹っぽかったです。

文章とお茶目なイラストでゆかいな生活が語られますが、
寂聴さんがご高齢だけあって闘病生活の話もあり
そしてまなほさんの寂聴さんへの献身の思いも語られます。
そして巻末には寂聴さんからまなほさんへのメッセージも。

かわいい話に癒されたい人むけ。





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2018/05/04(金)

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー
EXCLUSIVE STOREにて、
撮影に使用された衣装が展示されているとのことで
見てきました。

案内していただいちゃったのですけど、
連休中で途中の道とか混みすぎて1歩10センチずつとかしか進めなくて、
むしろお店の中のほうがすいてました。









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2018/05/05(土)

色々感想

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー
来週は女子デート回!!!!
見間違いでなければハグもしてた!!!!

ムジカピッコリーノ
ハッチェルさん(現在の主人公ピッピの以前の相方)、
いなかった扱いにされたかと思ったけど、
ちゃんと出てきた!よかった!

おっさんずラブ(ドラマ)
巨乳好きは知ってるけど、巨根じゃだめですか?
っていうのはかなりのインパクトだったなあ…。
おっさんの方のパワハラっぽさが気になってましたが
林遣都さんがちゃんと指摘した。
主人公を巡って男2人が争うという強力なフックも来た。
(止めようとする主人公を完全無視して喧嘩している本末転倒感がいいと思います)

リコピン(ジャンプ掲載)
サブキャラクターの許嫁がラオウ系女子なんだけど、
最初はあり得ないと思ってたサブキャラクターが
一緒に居るうちに彼女のいいところがたくさん見つかって、
好きなって結婚する気になったら相手から断られたオチという、
少年誌に載るにはちょっと変わった話だった。

ジャンプコメント欄
空知先生、ヤン・ウェンリーに憧れて紅茶飲み始めたのか…
なんか意外。



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2018/05/06(日)

映画かんそう
「ホース・ソルジャー」

9.11直後から開始した、タリバンの拠点潰しに参加した
陸軍特殊部隊の12人に焦点を当てた映画。
クリス・ヘムズワース主演。
監督さんはこの映画が初監督作品。

「9.11直後、敵勢5万人に対し、たった12人で戦いに挑んだ米軍騎馬隊」
というキャッチコピーで、どういう状況なんだ…?って思ってましたが、
ラストばれ
実際戦闘するのは現地の反タリバン勢力で、12人は生還しています。
あとタイトルから馬術のプロフェッショナル集団を想像していましたが、
主人公を除いて乗馬は不慣れな人が多く、ていうか原題は「12 Strong」なのでした。

最近の映画ではめずらしく、イスラム教徒が完全悪として描かれています。
女は8歳を過ぎたら教育は不要という経典の教えを守らなかったという罪で
慈悲を乞う美しい女性が、女児の前で撃ち殺されたり、女が殺されるシーンが時々入る。
(経典には多種多様な指示が書かれているので、
解釈次第で如何様にも変えられるそうですが、大学で学ぶ最近のイスラム教徒の女性などは
やはりそういう解釈を採用してらっしゃるのだろうか)

12人は、反タリバン派のドスタム将軍と現地でコネクションを結び、
空爆の座標を視認して連絡するために現地に居るのですが、
それこそ衛星とかでなんとかならないの…?って思いました。
でもまあ小さな集落が日替わりでタリバンの拠点になったり
そうでなくなったりするようなので、人間による確認は必要なのかな。
ドスタム将軍はアフガニスタンに暮らす人々に平和な暮らしをさせたい…
みたいな人物に描かれてましたが、まあたぶんそういう単純な話ではなく、
地獄のギブアンドテイクが裏側にあるのでしょう。

妻役のひとはクリス・ヘムズワースのリアル奥様。
実話ものお約束の写真によるラストでした。






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2018/05/07(月)

映画かんそう
「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」

クレイグ・ガレスピー監督
スティーヴン・ロジャース脚本

リレハンメルオリンピック選考段階で、
トーニャ・ハーディング選手が夫とその友人と共謀し
ライバルのナンシー・ケリガンの膝を殴打するという
襲撃事件を起こした実話を映画化。

私はフィギュアスケートに疎いので事件自体を知りませんでしたが、
スケートファン歴の長い友人は、当時の中継で
靴ひもが切れたと訴えるハーディング選手の様子や
段取りがグダグダになった影響を他の選手が受けた流れなどが
記憶に残っているようでした。
あと、事件とハーディング選手を美化して描いているという
批判をネットで見掛けました。

ハーディング選手はアメリカ人として初めて
トリプルアクセルを成功させた身体能力が高い人ですが、
裕福な家庭の出身ではなかったために
審査員たちの描く上品で美しいスケーター像と合致せず
冷遇されます(事実と違うと指摘している人もおられますが)。
そして母親からの虐待と、素行に問題のある夫、
本人の激しやすい性格、破滅の条件が完璧に揃って突き進みます。
お母さん役の人が怪演で、ぞっとするような暴言と支配でした。
スキャンダラスな事件を描く一方で、
貧困の絶望的な強制力も描いていて、
いくら能力があっても美貌があっても、性質が曲がってしまうと
歪んだ愚かな人間しか集まらないし付き合えない、
愚かであるが故に通常では考えられないような問題行動を重ねて
やがて破滅してしまうという一連のプロセスは、
ブラックな笑いも加味してあってむしろ軽妙なくらいでした。

ハーディング選手の少女時代をマッケナ・グレイスさんが演じましたが
彼女の泣きの演技は天下一品なので、大河ドラマの序盤の子供時代のように、
「この子が成長するドラマも見たい!」という気持ちになった(笑)

実話ものお約束の、本人写真によるラスト。







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2018/05/08(火)

映画かんそう
「サバービコン 仮面を被った街」

監督ジョージ・クルーニー
脚本コーエン兄弟、ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロヴ

1959年、新興住宅街であるサバービコンに、
アフリカ系の一家が越してくる。
しかしこれまで有色人種のいなかった街で
人々は驚き戸惑い、やがて一家に集団で嫌がらせをするようになる。
一方隣家のロッジ家には強盗が入り、
夫人が亡くなるという事件が発生していた。というあらすじ。
なぞの映画でした。
2本の映画を同時上映してる感じなんですが、
うまく融合してないので、1つに絞るか
問題を複数にしてグランドホテル方式にしたほうがよかったような。

内容ばれ

両家の少年の繋がりを通して全体を調和させているのですが、
人種差別の方は一方的に酷い目に遭うばかりで
結局何も解決してないのでもやもやします。
ロッジ家のトラブルが作用して隣家の問題が一挙解決!的な
コーエン兄弟のピタゴラスイッチを期待していたのですが
そうはならなかった。

ロッジ家を強請る保険会社調査員役にオスカー・アイザックさん。
彼は画面に出ているだけでなんだか不穏な感じがしますね。





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2018/05/09(水)

映画かんそう
「バーニング・オーシャン」

ピーター・バーグ監督
2010年のメキシコ湾原油流出事故を元にした映画。
石油掘削施設「ディープウォーター・ホライゾン」の
(原題Deepwater Horizon)
整備不良によって引き起こされたパイプの損壊で
海底から逆流した天然ガスに引火、
大爆発を起こし、施設は炎上、史上最悪の原油流出事故となった事件です。
(78万キロリットルの流出)

映画を見て、会社幹部があまりにも悪役に描かれているので
ちょっとネットで調べたら、本当に会社幹部が
スケジュールの遅延を気にするあまり
機器の異常な数値を無視して安全診断の手順をキャンセルさせていたので
人災やなこれ……と思いました。
救助要請をしようとした部下を、制止したりしている。
映画に出てくる悪の組織みたいな、こんな営利団体が
21世紀の先進国でほかにもまだ複数元気に頑張っているのかな?
とか考えました。




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2018/05/10(木)

映画かんそう
「ライオット・クラブ」

ロネ・シェルフィグ監督
オックスフォードの伝統ある秘密の倶楽部「ライオット・クラブ」での
青年たちの暴走と狂気を描いた作品。
クズが大ハッスルの映画なので超後味悪いです。
ライオット・クラブはオックスフォードの中でも上位の大学に在籍する、
家柄よく、能力の高い男性しか入部できないため、
2万人の学生の中から10人しか選ばれない。
しかしその倶楽部に在籍したものは輝かしい将来が約束されます。
オックスフォードに実在するエリート倶楽部
「ブリンドン・クラブ」をモデルにしています。

序盤はオックスフォードの学生の生活ってこんな感じなのかって
普通に興味深く見られるのですが、段々と世界共通のあの、
若い男子集団のホモソーシャル病が悪化して、
とんでもない残虐な事をやらかすという流れなので、
元気な時でないとちょっときついです。

ラストばれ

礼装でイキって支配者の演説をまくしたてていた時とは対照的に
ムショにぶちこまれた姿は、補導されたヤンキーとあまり違いはなかった。
エネルギーのあり余った男子が群れると、相乗効果で碌な事にならない。
(私達がわくわくする、児童文学の少年達の秘密のグループ、
あれの負の面だなと思った)
(そういえば比喩表現として
「ハリー・ポッターのようにゲイ」って言葉が出てきて悩んだが、
ハリーは異性愛者で、見た目も特にゲイゲイしいようには思えない…?)

作中、オックスフォードの女学生が倶楽部に呼ばれて
2万7千ポンドで全員に口で奉仕するように指示されるシーンがありますが、
大雑把に言って400万円くらい?
ああいうのはむしろ行為そのものより、
人がお金で膝を屈する瞬間が面白いのだろうと思います。
2年分の学費って言ってましたけど、案外安いですね学費。

英国の所謂アッパークラスの多くがあそこまで差別主義者で
心の底ではワーキングクラスの人々を憎んでおり、
リベラル思想なにそれおいしい?状態だとは思いたくないので
完全ファンタジーだという事にしたいです。





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2018/05/11(金)

読書かんそう
「最後にして最初のアイドル」草野 原々さん

第48回星雲賞短編部門受賞。貸してもらって読みました。
めっちゃ可愛い表紙で、このタイトルなので、
内容もそういう系かなって思うんですけどそうじゃなくて、
地球外の話が多いし、
やたら共食いとか死体損壊とかのグロシーンがあって人を選びます。
でもそんなにハードSFという感じはしない。
「最後にして最初のアイドル」
「エヴォリューションがーるず」
「暗黒声優」
3編収録。表題作は元は「ラブライブ」二次創作だったそうです。
可愛い女子たちが異形の姿になって人を食ったりする内容なので
さぞや異彩を放ってただろう…。
「エヴォリューションがーるず」は、ソシャゲが原因で死んだOLが
古代生物に転生し、ソシャゲのシステムそのままに進化して、
やがてソシャゲとは?ガチャとは?という謎を解き明かす壮大なSF。
冒頭部分の、ガチャで60万円が溶けて気付いたら会社欠勤してた…
って話が恐くて震えた。
「暗黒声優」は、声でエーテルを奏でる事により重力操作を行い、
宇宙航行をも可能とする声優は厳しく監視され、
恋愛・結婚すら管理されている世界で(百合営業はある)
最強を目指す主人公の話。

アイドル、ソシャゲ、声優、おたく男子の大好物合体で
登場人物はだいたい全員女性、でも微グロという取り合わせが面白いです。

設定が壮大で、でも人物描写になると荒くなるこの感じ、
日本の過去のSF黄金期作品を彷彿とさせる…。
作者は40代くらいではあるまいか…と思ったんですが、
まさかの20代でアッルェー???って感じでした。







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2018/05/12(土)

色々感想

進撃(マガジン掲載)
私の好きな作家さんは、
キャラクターの命の使い方が上手い人ばかりなんですけど、
今回のはもう本当急所に刺さった感じしますね…。きつい。
あの、これは駄目っぽいって皆も読者も思って、
ゆっくりと亡くなるあの感じ…。

関係ないけどアルミン美しすぎる。

ゼロの日常(ティータイム)サンデー掲載
コナンの安室さんスピンオフ漫画スタート!
サンデーが軒並み売り切れて入手が難しかったそうです。

喫茶店でのアルバイトの日常で、
推理力が発揮される話で面白かったです。
ポアロのサンドイッチ食べたい。

というか本編が油田並みの燃料投下で、
この展開のために充電期間が必要だったのだな青山先生!
と思いました。

魔法少女 俺(アニメ)
5話がひどかった…。
原作が短いのでアニメオリジナル回があるのはまあ仕方ないにしても、
原作の世界に全く関係ない、
「シン・ゴジラ」パロディとアニメの制作進行を絡めた30分アニメという、
監督のオリジナル(最後1分ほど魔法少女が出てくる)をやっちゃったのだ…これはだめだ…。
ものすごい力が入ってたから、
たぶんこれで絶賛されるドリームがあったんだろうけど、
周回遅れでシンゴジパロディをやってしまう所からも明白なように、
全然面白くなかったのだ…今が昭和だったら受けたかも…。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー
ピンクとイエローデート回。
予告であったハグは、コメディっぽいやつかと思ったら、
おばけ屋敷を怖がる親友を思い出してのハグという
けっこうしっとり系だった…。
あと手錠で離れられなくなった状態のアクションね!

おっさんずラブ
メガネ上司も参戦するのかな?
シチュエーションコメディ回。とうとう奥様にばれました。

コンフィデンスマンJP
悪徳病院の理事が名医を辞めさせ、その復讐譚のようでいて、
実は名医に問題があって、理事は単に性格が悪いだけだった。
なかなかスクリューの効いた回。




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2018/05/13(日)

映画かんそう
「モリーズ・ゲーム」

「ソーシャル・ネットワーク」や「スティーブ・ジョブズ」の脚本を手がけた
アーロン・ソーキンの初監督作品。
このひとの脚本はデータや根拠をガンガンとマシンガンのように畳みかけてくるのですが、
監督作品の今回もそれは同様で、ものすごい情報量に脳が痺れました。

モーグルで北米3位の成績を持つモリー・ブルームが
ソルトレイクシティ五輪の予選大会で再起不能の怪我を負い、
充電期間に訪れたロサンゼルスで賭けポーカーの世界を知り、のめり込み、
ポーカークラブを運営するまでに至り、とうとうFBIの強制捜査を受ける、というあらすじ。
モリー・ブルームの自伝を元にした実話映画です。

頭のいい人が書いた一人称の小説を1冊、速読で読まされた感じです。
情報量の多い映画がお好きな人におすすめ。好き嫌いはあると思う。
ポーカーのルールを知らなくても、図説とか入るのでたぶん分かると思います。

ラストばれ
親にトラウマのある美貌のアスリートが転落する話という点で
「アイ,トーニャ」と同種の話と言えるけど、全く対照的で面白いです。
モリー・ブルームさんは父親が大学教授、母親がアスリート、
兄弟はオリンピック選手と医者。
知能と肉体に優れ、経済的に安定した環境で育った彼女は地頭がよく、
それは賭博ポーカーの世界のルールと成功のノウハウを
みるみる学習していく過程で顕著です。

ソーキンさんの脚本は展開上必要な時だけ感情表現がある印象なのですが、
今回は珍しく多めだったように思います。
原作がそうなのか、あるいは初監督作品だから柔らかめにされたのかは分かりません。
父親との対話で主人公が心の問題を解消するシーンは、一歩間違えると
ものすごく陳腐になってしまいそうだったけど、さすがのセリフの切れ味で乗り切った。

予告では人の心を持たないような印象だったモリーさんですが、
物語の中では終始一貫してモラルの高い人でした。
ただ、ボディーガードとコンシェルジュと証券詐欺の人には何らかの復讐をしてもいいと思います。

最後、起訴不受理には「ん?」となったんですが、
あれもポーカーのようなもので、ブラフで賭け金を頂戴しようとしていた検事団に対し
モリ―が読み勝ったということでいいのかな…。それとも有力者からの働きかけ?
もっと素朴に、善行が身に返ったとかそういう?

プレイヤーXはどこかで見た顔だと思いましたが、スコット・ピルグリムの子か。

この映画の情報過多な部分が好き!って思った人には「女神の見えざる手」をおすすめ。




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2018/05/14(月)

映画かんそう
「劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season2 輪廻」

今週末に劇場版完結編が封切になるアマゾンズですが、
その前にアマゾンプライムで放映されていた
シーズン1と2のダイジェスト版を劇場公開してくれました。
私はシーズン1を視聴、2が未視聴だったので有難かった。

製薬会社が秘密裏に行っていた人工生命体研究で、
施設において不慮の事故があり、培養していた生命体が多数逃亡する。
人間への擬態能力を持つ彼等は街に潜伏するが、
食人本能を抑えられず、人を食してしまう。
製薬会社は駆除班を編成し、
その人工生命体、アマゾンズの殲滅を指示する…というあらすじ。

さすがに圧縮されているだけあって、設定についていくのがやっとで、
驚きの連続でした。
えっ!?そんな展開!?おめでとうございます!?
就職したの!?えっクラゲになったの!?
えっなんで庇うの!?なんで死ぬの!?

食人のシーンはちょっとしかなかったですが、
カットされているのかもしれない。
ニチアサと違う点は、怪人の体を傷つけると体液が派手に噴きだし、
アマゾンズのマスクに飛び散る所ですね。
やっぱりこうでなくちゃ…。

完結篇のCM、「アマゾンズ牧場」というパワーワードが飛び出てました。
ところで脚本が靖子さんじゃないとはどういう事だよ!?
見る気満々だったのですが、いま50%くらいにダウンしてます。

かつてないほど男性客が多かった。
アマゾンズの視聴者ってこんなに男性に偏っていたのかー。





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2018/05/15(火)

映画かんそう
「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」

フロリダ州のディズニーランド近くに建つモーテル、
マジック・キャッスル。そのカラフルな色をした格安宿泊施設は、
ディズニーランドに来る客をあてこんで建てられたものだったが、
現在は貧困層が日銭暮らしをする場所になっていた。
母親と暮らす6歳の少女ムーニーは、
同じ年の子らと毎日楽しく遊んで暮らしていたが…というあらすじ。

女児のムーニーが毎日無邪気に、
車に唾を当てる遊びをしたり、牛を見に行ったり虹を見たり、
踊ったり歌ったり、木陰で食パンにジャムを塗って食べたり、
友達と幸せそうに遊んでいるシーンがずっと続くので、
あまり悲惨な印象ではないんですが、貧困の話です。
正義のヒーローが戦って倒せたりはしないので、
最後はちょっと苦しくなります。

ラストばれ

ムーニーが音楽を掛けてお風呂で遊んでいるシーンが何回か続きますが
私は最初全然分からなくて、男がトイレを使うために入ってきてやっと
「お母さんが売春してたのか!自撮りはそのためか!」って気付きました。

母子が楽しそうにしているので何となく意識にのぼらないけど、
でもナチュラルに観光客に小銭をせびっているし(かわいかったけど)、
ランド付近の行商は禁止されているだろうし、
公衆道徳の低さや言葉遣いの悪さ、盗品の売買、
あの環境がムーニーのためになるかといったら、ちょっと微妙だと思う。
フロントの女の人が言葉遣いの悪さに怒って「だから貧乏なんだよ!」
って言ってましたが、
貧乏だから貧乏しぐさになるのか、貧乏しぐさが身についてると貧乏になるのか
どっちが先なんでしょうね。
花火とケーキのシーン、美しかったです。

ウィレム・デフォー、いい演技でした。
助けるにしても限界があって、それを越えると「グラントリノ」になってしまう。

ラストはあれ、許可を得ない撮影だったそうです。
(上映していいの…?)
「お嬢さん」をちょっと思い出した。
この映画だと問題は何も解決していないけど
彼女たちは小さい子供だから仕方ない。
いつか再会してほしいです。





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2018/05/16(水)

どれだけ頑張ってもいまひとつ味のピシッとしない私のカレーですが、
これを使ったら上手くいきました。(notアフィなんとか)
成城石井に売ってた。

ギャバンGABAN 手作りのカレー粉セット


ターメリック、クミン、コリアンダー、陳皮、
フェネグリーク、フェンネル、シナモン、カエンペッパー、
ガーリック、ジンジャー、ディル、オールスパイス、
カルダモン、クローブス、スターアニス、セイジ、
タイム、ナツメグ、ブラックペッパー、ベイリ
等々20種類のスパイスがセットになっています。
一つ一つ開封するのが地獄のように面倒ですが(笑)
本格的なお味になりました。
あとタカノツメと市販のルーもちょっと使った。



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2018/05/17(木)

映画かんそう
「ハードコア」

ロシア、アメリカ合作のSF映画です。
全篇一人称視点で撮られた、初の映画だそうです。
(シューティングゲームでよくある
主人公の手足は映るが反射物を除いて顔は映らない演出)
案外映像酔いはしませんでした。

主人公は記憶を失って研究施設で目を覚ますが、
側には妻のエステルがいて、
大怪我をした主人公の体を機械で補ったと説明される。
しかし突然エイカンと名乗る謎の男の急襲を受け、
主人公は妻と共に施設を脱出、
壮絶なサバイバルを繰り広げる…というあらすじ。

わりと派手に血が飛び散って、
中身をぐちゃぐちゃするシーンがありますが、
とてもゲームっぽいのでホラー映画という感じはしない。

内容ばれ

顔面認識能力が低いので、
シャールト・コプリー劇場には全然気付かなかった。

エイカンとのラストバトル、
攻略サイトに、
「エイカン戦3段階目、一定時間が過ぎると
死体をサイコキネシスで浮かせるから
それを階段代わりにして空中のエイカンのところまで到達できる。
それまではエイカンにダメージを与えられないから、
体力温存して防御に徹すること!」
とか書かれてそうだなーって思いました。








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2018/05/18(金)

ドラマかんそう
世にも奇妙な物語 春の特別編

アバンストーリー「城後波駅」に、
先日ポンキッキーズが終了したガチャピンとムックが出てた。
ほのぼのした内容ではなくホラーだったけどいいのか(笑)
城後波駅はアナグラム。

フォロワー
ツイッターで毎日ゴージャスな写真をあげ、
フォロワ数も8万人を越える主人公OL、
しかしプロフィールの大半は嘘で、実際は地味な生活を送っていた。
ある日、熱心なファンを名乗るアカウントから
メッセージが送られてくるが…というあらすじ。
SNSの知人が、職場にFAXを送ってくるのは結構怖いですね。
ていうかDMでやりとりしてるのに
わざわざFAXかよ!という驚きもある。

不倫警察
不倫取締庁が社会の不適切な関係を検挙するディストピアで
無実の罪で拘留された主人公は…というあらすじ。
結局みんな有罪になっちゃうよ、というしょぼくれた終わりにせずに
疑いにつぐ疑いの連鎖の果てに、
不倫警察の偉い人を自分に惚れさせるくらいの
突き抜けたオチが良かったな。

明日へのワープ
映画監督志望だがなかなか芽が出ない主人公は、
つらい毎日から逃れるため記憶を消す薬を常飲し、
とうとう副作用で…というあらすじ。

少年
主人公女性と顔見知りになった小学生男子が、
11年前に亡くなった恋人だと名乗り、混乱する主人公だが…というあらすじ。
ニコール・キッドマンの「記憶の棘」ですね。
これは性別を逆にする訳にはいかないので(おまわりさんこいつです)
主人公をもっと高齢化すれば…と思いましたが、
まあ事務所の今推したい女優さんとか色々事情があるんでしょう。
映画のほうは苦いラストでしたが、こちらはハッピーエンド。







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2018/05/19(土)

色々感想

こばなしけんたろう(小説幻冬掲載)
「天狗天狗天狗祭り」なんとなく村上春樹っぽい…
と思ったけど、内容自体が「ダンス、ダンス、ダンス」の
パロディなのかな?違うかな?
外国のかたの書かれた日本の奇祭のレポート体裁です。

ゼロの日常(サンデー掲載)
週刊漫画で調理と食事のシーンが6ページに及ぶとは、
もしかしてこれはグルメ漫画なの…?
そして最後に軽やかに風見さんの名前が!

ていうか日本酒のフランベはたぶん火がつかないぜ!

本編コナンは休載でした…。

舞妓さんちのまかないさん(サンデー掲載)
アメリカンドッグ呼称問題、
フレンチドッグは北海道一部地域の名称なのか。
そしてあれをアメリカンドッグと呼ぶのは日本だけで、
世界的にはコーンドッグって呼ばれているらしい。
知らなかった。

封神演義外伝(ヤンジャン掲載)
タイムパラドクスねたかー!結構むずかしいです。
あと王天君が家出しちゃったりもするんですね…。
夫婦か。

おっさんずラブ
春たん、ちゃんと告白してきてくれた牧くんへの、その所業、
あんまりだと思う…。
特に周囲の人になんでもかんでも喋っちゃうのは良くない。
それ、自殺する人も出るデリケートな問題よ?

コンフィデンスマンJP
今回も俗人の悪人を騙して大儲けという話ではなく、
本人納得のうえで夢を買ったという、救いのある話だった。
成功して若い美女を両脇にはべらせ酒を飲んでいる自分の顔を
ふと反射物のなかにみとめてじっと見る表情、
なかなかいいシーン、いい演技だった。
しかし家庭を捨てて考古学に狂った父親に影響を受け
今もその呪縛の中にあるという複雑さもある。
それは穿ちすぎだろうけど。

視聴率が上がらないなあ。いつも10%未満。
アンナチュラルが10%よりちょい上だったので
もうちょっとほしいところ。

マツコの知らない世界(ディズニーランド編)
密造酒を作っていたアライグマのラケッティが蒸留器を爆発させた設定が
スプラッシュマウンテンにあるのは知ってたが、
反省したアライグマがレストランを営んでいるのは知らなかった。

あとお肉をバーボンに漬けるのおいしそう。
やってみよう。あ、でもバーボンない。






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2018/05/20(日)

こういう感じのところに行っていました。
最近の展覧会はスタンディが凝ってていいですね。

  

  

あと、鳥羽絵からネタと構図を拝借している絵が何点かあって、
となりに原典が展示してあったのですが
「この感じ…何かに似てる…ぱくり検証サイトだ!」
と気付きました。
まあ当時はパクリという概念がなかったでしょうけど。





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2018/05/21(月)

ドラマかんそう
「ミス・シャーロック」

https://gyao.yahoo.co.jp/player/11137/v00090/v0000000000000003348/
huluのドラマの1話をお試し公開で見ました。
(5月24日までの公開だそうです)
シャーロックとワトソン、両方女体化の映像作品は
初めてなような気がする。

竹内さんのシャーロックの、顔からぐいぐい来る演技
結構好きです。ネウロっぽい。あるいは人外っぽい。
ミステリ部分はちょっと甘め。

内容ばれ

映像化作品で「悪魔の足」からくるのもまた珍しい。
(というか名称が出てきただけで、悪魔の足じゃないのかもですが)
シャーロックのお家が、玄関も部屋も素敵。

シリーズ通して、事件の影にはモリアーティ教授がいて、
最終回で決着をつけるとかそういう感じなのかな。






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2018/05/22(火)

漫画かんそう
「赤目姫の潮解」

原作森 博嗣さん
作画スズキユカさん
ミチルとロイディのシリーズ3作目です。
スズキさんによる漫画化がともかく好きなんですが
「赤目姫の潮解」は原作未読のまま読みました。
原作小説の感想をネットで探すと8割くらいの人が
「むずかしい……」って書いておられて、
むずかしいのは嫌だなあと敬遠していました。
この漫画も十分に難しかったけど
たぶんものすごく分かり易くしてあるのだと思う。

様々な登場人物の感情や記憶や時間の流れ、
果ては存在自体が曖昧で、
あとがきを見ると森先生も
「小説の自由度を最大限に駆使して書いた」
と仰っているし、たぶん外見が固定化しているだけでも
理解しやすいのじゃないかな。

内容ばれ

原作には少なくとも物理的なミチルの登場はなかったそうですが、
この漫画では出てきますし、何らかの主張もしてくれる。

好きなシーンや好きセリフをうまくつないで、
自分だけのオリジナルデッキを作成する、
みたいな楽しみ方でいいんじゃないかな結局。

でも私はミチルとロイディの感情に、
何か分かり易いエンタテインメント的な収まりを見せてほしかったので、
そこが明確にならなかったのはちょっと残念です。







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2018/05/23(水)

ドラマかんそう
「エージェントカーター」シーズン2全10話

キャプテン・アメリカとお互いに好意を持ちつつも、
彼が1作目で北極の海に消えたので、
死別する事になったペギー・カーターが
諜報機関のエージェントとして活躍するドラマ。

1の頃は、能力が認められなくても折れないカーターの強い心や、
彼女を駆り立てる理由、ハウリングコマンドーズとの友情、
ハワードの内面と罪、等々MCUファンをワクワクさせる要素がありましたが、
シーズン2は残念ながら2人の魅力的な男性に求愛されて
どっちも素敵で選べないカーターがメインテーマになり、
っていうか私のニーズではないのですが、
それと関係あるのかないのか分かりませんが
残念ながらこのシーズンで打ち切りとなりました。

トワイライト的な人気を期待するなら
もっと消極的な主人公に変えないと…。
何かといえばパンチやキックが出る女主は
アメリカ夢女の趣味じゃないと思うんですよ。

ラストばれ

1では黒髪と金髪がカーターを取り合ってましたが
ポリコレ的にまずいという判断なのか、
有色人種と黒髪がカーターを取り合う事になりました。
でもウィルクス博士は明らかに当て馬で、
どう見てもスーザの性格がもやしにそっくりなので、
最終的には彼だろうなと思ってました。

あと中盤にスーザが
「I'm in this with you till the end」
(最期まで一緒に戦うよ)
って言っちゃってるので、ハハーン!ってなりましたね。
この系の台詞は、キャプテン・アメリカシリーズでは
けっこんしましょう、に近しいので。
最後の「おおきなかぶ」が決定打になったと思いますが、
コンプレックスがあって、
行動がやばめの男性が、カーターは好きなんでしょうね。

ピンとか数式の改竄とかドッティとか、
色々伏線が残ってしまいました。
ていうか金髪お前、なんて可哀想な…。





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2018/05/24(木)

ドラマかんそう
「CSI:科学捜査班」
栄光のベストエピソード20

15周年を記念して放送された番組。
CSIは、たまたま流れている時しか見てなくて
この際だからダイジェスト版を見るかーって挑戦したんですが、
登場した新人さんに「初めましてー」って心の中で思ってたら
次の瞬間もう退職したり死んだり、
惑星の誕生を早回しで見ているようでした。
しかも全部見るのに2年半くらいかかってしまった。
20本の内訳は下記。タイトルの重複は前後篇です。

01-01 非情の街ラスベガス
02-22 ベガスマイアミ合同捜査
03-15 永遠の別れ
04-14 標的の死角
05-24 12時間の死闘
05-25 12時間の死闘
06-07 弾丸のカオス
06-08 弾丸のカオス
07-24 殺人模型の正体
08-01 殺人模型崩壊
08-17 さらば友よ
09-01 さらば友よ
09-09 最後の授業
09-10 最後の授業
09-11 レベル1
10-01 ラスベガスリターン
11-22 バーニングアウト
12-11 キャサリンの運命
13-07 ウォリック・ブラウンの墓
14-21 サイバーキラー

CSIは物理証拠を科学解析で突き詰め、
犯人を割り出す方式で、
ミステリーの流れを変えた作品だと思います。
他の現代先進国での推理ものを見ていて
時々「この犯人はCSI見てないのか!?」って思う事があります。
まあ検査結果が出るのが早すぎる、正確すぎる、という
細々としたファンタジーはあるみたいですけど、
そのうちに現実の技術が追い付くでしょう。
(オリジナルはラスベガスが舞台で15年続き、
ほかにもマイアミ編とニューヨーク編が
それぞれ10年前後続いているので、
全部見ようとしたら500時間以上になると思います多分)

科学技術だけが頼りかといえばそうでもなく、
証拠品を証拠品だと認識するのは
捜査員の勘と推理力が頼りで、感覚器の鋭い人が多かった。

豆知識の宝庫でした。
放射性炭素年代測定のことはこのドラマで知ったし、
ハラジロカツオブシ虫や、当時のアメリカの性風俗、
峰の形と月の位置で場所が割り出せること、
ピンセットを使うと銃弾に傷がつく事等々、
わりと細かくメモってます。






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2018/05/25(金)

映画かんそう
「仮面ライダーアマゾンズ THEMOVIE 最後ノ審判」

Amazonプライムビデオでシリーズ2まで製作されていた
「仮面ライダーアマゾンズ」の完結編です。
一応決着はついたので、たぶん本当に完結編なのだと思う。

人肉食シーンはあるし、血は飛び散るし
もうびっしゃびしゃです。
4Cに追われた主人公と美月が迷い込んだ不思議な館。
そこでは身寄りのない子供たちが集団で生活しており、
新しい家族が迎えに来るのを待っているのだった…という話。

内容ばれ
予告編ですでに明らかですが、「約束のネバーランド」ねた。
しかしそのネタのために、現在この世界は食用肉不足であるという
ごっつい設定が追加された。
うーん、でも感染する話はどうなったんだろう。
私は食べるのいやだな…。
69ちゃんは、ぬいぐるみみたいなアマゾンで、
うわーかわいいー!なんだろ?と思ってたらリスだった。リスかー。

結局アマゾンズは悠と仁の物語で、
2人の間で完結して終わったなーという印象。
今回仁さんは上半身裸で鎖につながれ、
外付けの子宮のようなものを幾つも取り付けられ
知り合いの科学者に無理矢理に子を作らされていたので
ちょっと「なんだこれ…」ってなりました。
(その科学者の人は変身する前に上着を脱いでネクタイも外すBLアマゾンズ)
美月は足を撃たれて、物語の終盤までずっと動けずに
「悠…」って心配しているだけの役割だったので、
ヒロインは仁さんなのか?って思いましたね。

自分のために生きるのは醜いこと。
食べられて他の生物の血肉になるのは幸せ。という
アマゾンズのテーマ「食」に絡む子供達の主張へのアンサーも
ふんわりと一応結論のようなものを出した。

靖子さんが脚本じゃない…ってむくれてましたが、
引き継いだ人は頑張ったと思います。
高橋悠也さん、平成ジェネレーションズFINALの脚本の人だった…。
あれも靖子さんの「オーズ」に決着をつけた話だった。

レストランにいた客のおじいちゃん2人、手つないでた?










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2018/05/26(土)

色々感想

トマトイプーのリコピン(ジャンプ掲載)
すごいシリアス展開をしたので最終回かと思ったけど
そうでもないみたい。よかった。

銀の匙(サンデー掲載)
あっ八軒くんってまだ共通一次受けてなかったんだっけ…
久しぶりなので記憶が曖昧…。

舞妓さんちのまかないさん(サンデー掲載)
忙しくて睡眠不足で記憶力が低下しているスミレちゃん、
キヨちゃんの作ってくれた昨日のご飯も思い出せなくなって
それは嫌だという気持ちになる…という可愛い話。
なんだけども、十代の子を勉強と仕事と時間外労働で酷使して
意識が飛ぶような状態になってるのを
仕事熱心で偉い!プロ!というように描写するのはちょっと慎重にしてほしい。
イベントの間だけとはいえ、スケジュール管理をしてあげてー!と思う。

ゼロの日常(サンデー掲載)
あれれ〜この漫画もしかして降風なの〜?(コナン声)
仕事が忙しすぎてチョコしか食べてない風見さんを
無理矢理ごはんに連れて行ってあげて、
しかも助手席に座らせて寝かせてあげるという降谷さんの話。

不朽のフェーネチカ(アフタヌーン読み切り)
面白かった。老女主人公というのがまず攻めすぎだし、
あと彼女は聖人に列せられるのを目論んでいて、
そしてそれはソ連に因縁があるという話。
なんとなく古川日出男さん作品のような、
ああいう奇想天外で骨が太い小説のような印象。
アフタヌーンって面白い作家さんをたくさん押さえてるなあ…。

銀英伝(アニメ)
一挙無料放映のときに1話だけ見た。
ヤンとラインハルトとキルヒアイス以外が真剣に分からなくて驚愕したOP。
あと艦隊を見るとギョっとする。(おそらく3Dモデルなので)
画面がどことなく恋愛ゲーム風味。
ラインハルトがギラギラしてなくて、穏やかである。以上雑感。

THE FLASHシーズン2(ドラマ)
シーズン2では並行世界からどんどん人がやってくる話をしているのですが、
役者さんが容赦なく1人2役でどんどん出てきて、
(こっちのアースでは仲間でも、別アースでは敵とか、死んだ人が生きてるとか)
顔認識能力が低い私は、みなが驚いているシーンでも
なにに驚いてるか分からなかったりする。

コンフィデンスマンJP(ドラマ)
大富豪のお年寄りから遺産をかすめ取る話だけど
悪人と被害者がいない、けど詐欺は成立する、
性格崩壊天使化もない、言うのは簡単だけど書くのは相当難しい話だった。
遺産はなかったと誤認識させられた詐欺集団は去り、
年寄りがかわいそうだと残った僕ちゃんが純粋な厚意で看取ってあげて
(心が清らかな癒し役を男性がやっているのも良いところだと思う)
主人公チームは富を得て、詐欺集団にも分け前を与え
実子達は実力で財を成して、または別の理由で金を必要としておらず、
最後は皆で故人を忍ぶといういい話。
(お年寄りの富豪は若い愛人がいて、まだ寂しいとか贅沢が過ぎると思うけど)
やっぱり幸せやハッピーエンドとは、
イコール金ではないか!?という悟りを得そうになった。

おっさんずラブ
付き合い始めた!
同性同士であることに葛藤するシーンが延々と続いたりせず、
あっさりデートするドラマがテレビ朝日で放映されているのには意義がある!
洋服選んだりラーメン屋さんに行列したり…よかったな牧くん。
あとは同性の恋愛が物語中で悲劇エンドである率が非常に高いので、
春たんと牧くんはハッピーエンドで終わってほしい(気が早い)。

うーん、アウティングに関してはまあどっちもやらかしたという事で…。







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2018/05/27(日)

「マインド・ゲーム」

原作 ロビン西さん
監督・脚本 湯浅政明さん

主人公の青年は電車の中で初恋の女性と出会い、
彼女の姉の経営する焼き鳥屋に案内されるが、
そこで運悪くやくざのトラブルに巻き込まれて撃たれてしまい、
絶命する……というあらすじ。

イメージの奔流です。
この監督さんは動いているもの全般がお好きなのだと思う。
口の動きや手足の動き、悪い幻覚みたいな色と形の変化。
アニメーターさんってみんな動くものがお好きだと思うんですけど、
細かいものが複雑に動くのが好きな人と、
動くものの骨格やバランスやメカニズムが好きな人と、
平面でも生物でも非現実的でも動いているものはすべて好きな人がいる気がします。
この監督は3番目のタイプ?

映像のインパクトが大きい代わりに、あらすじはあまり動かない。

内容ばれ
鯨からの脱出シーンはすごかった。
あと性行為の暗喩に蒸気機関車を使うのは時々ありますけど、
ここまで迫力あるのは珍しいです。

時々実写の顔が入る演出は効果がよく分からなかった。

ややルサンチマンみがあるけど、原作がそうなのかも。
彼女が性暴力の被害に遭うのを何もできずに震えている男、
というシーンを時々フィクションで見掛けるけど
NTR趣味のひとつなのかな?








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2018/05/28(月)

演劇かんそう
ナショナル・シアター・ライヴ2018
「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」

1966年初演のトム・ストッパードの戯曲より。
ローゼンクランツ役はダニエル・ラドクリフ、
ギルデンスターン役はジョシュア・マクガイア。
この演目は舞台も映画も見た事がなかったので初見です。
「ゴドーを待ちながら」っぽいという予備知識はありました。
「ハムレット」の端役ローゼンクランツとギルデンスターンを
主軸にした不条理喜劇。
かなりコメディ寄りだったのが意外でした。

タイトルからも明らかですが、とりあえず死ぬ!(笑)
話の流れは「ハムレット」と同じなので、
なにがどこまでネタバレなのかよく分かりませんが、
とりあえず反転なしで書きます。ご注意。

メタ的な笑いが時々あって、
背後の相手のほうを向かずに客席へ向かって話す不自然さや、
面白い登場人物でも出てもらわないと物事が進まない的な
台詞を笑うシーンがありました。
というか彼等はどことなく自分が物語内にいる事を自覚している節があり、
自分達が最終的にどうなるか薄々勘付いており、
(予兆があり、決定的証拠も見てしまう)
しかし悲劇的な結末から逃れられないように
認識能力がぼんやりとしていて、正常な判断力が与えられていない。
どんなに不安になって議論しても、
(表が出続けるコインのように、おそらく何度繰り返しても)
彼等は王の命令を受けてしまうし船に乗ってしまう。
幾らでも断って、去る事もできるのにそうしてしまう。
ぞっとするような物語の強制力も表現されていました。

どちらかといえばしっかりしたギルデンスターンと
ぼんやりしたローゼンクランツ。
本編とは違って、愛らしい人物でした。
左手と右手、どちらにコインが入っているかの賭けの時に、
ギルデンスターンを勝たせてあげるために
両手にコインを握るローゼンクランツ、とってもかわいかった。

英国の舞台のお客は見事に階層で分かれていて、
労働者層は絶対に芝居など見に行かないって最近エッセイで読んだのですが、
でもこのお芝居はダニエル・ラドクリフさんが出演されているので
客層としては特殊なのかも。
それとは別にお客さんの眼鏡率の高さに驚いた。









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2018/05/29(火)

映画かんそう
「ピーターラビット」

湖水地方で暮らすうさぎたちのお話、
お子様も親御さんも安心して楽しめる童話…では全然なくて、
ピーターたちの父を食べた宿敵マクレガーさんが心臓発作で亡くなり、
相続した家を売り払うためにやってきた身内のヤングマクレガーさんを
ぶっ殺すために手段を択ばないうさぎたちと、
害獣を退治するためにダイナマイトすら使用するヤングマクレガーさんの
真剣な殺し合いをコミカルに描いた作品です。
子供に暴力表現は見せたくないご家庭向きではありません。
ピーターラビットである必要性はあまり感じられなかったけど、
パンチの効いた動物ものコメディとして面白かった。

ヤングマクレガーさんの微妙にかわいい変人描写と、
恋をした彼の浮かれっぷりと、
全力で演じるドーナル・グリーソンさんの
意外なコメディとの相性の良さ、
全部合わさってマクレガーさんのキャラクターが良かった。
あとビア役のローズバーンさんが可愛らしく撮れてて嬉しかった。

内容ばれ

素敵だと言ったのは君のことじゃなくて!
あっ君が素敵じゃないとかそういう意味じゃなくて!
あっ今プロポーズすべき!?
鳩!鳩!鳩!みたいなマクレガーさん1人コントが面白かった。
ロンドンから戻ってくるところの大冒険を
ダイジェストでお送りしております…みたいなのも。

ネットでやや問題視されていたアレルギーの件は確かに、
親が注意しようがどうしようが、
人が変顔になって倒れる!おもしろい!ってやっちゃう子はいるだろうし、
そういう子が見るには向いてないかも…。
まあでも理解力のあるお子さんなら、
アレルギーについて話し合ういい機会になるかもしれません。
知らんぷりしたいけど、でも勇気を出して謝るシーンは
お子さんに見てほしいですけどね個人的には。

ハロッズの昇進の件で、階級社会が皮肉られたり、
マクレガーさんをアレルゲンで殺そうとしたとき、
「クレームのお手紙出さないでね!」って
ピーターが第四の壁を越えて語り掛けてきたり、
どことなく英国っぽいなと思いました(原作は英国)。
アメリカ・オーストラリア・イギリス合作なんですね。

ところで原作「ピーターラビット」が
100%お子様向けほのぼの動物ものかといえばそうではなく、
のちにベンジャミンとフロプシーが結婚して子供が生まれて、
おじいちゃんに子供を任せて夫婦で出掛けたら
訪ねてきたおじいちゃんの友達のアナグマが
子供を持ちかえっちゃって(もちろん食べるために)
嫁が怒ったらおじいちゃん不貞腐れて家族をシカトしたり、
嫁はおじいちゃんのパイプ隠したりとか、
そういうしょっぱい話があった気がする。(子供は助かった)
その子供を食べようとしたアナグマ氏、今回登場してた気がします。

 




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2018/05/30(水)

映画かんそう
「忍びの国」

並外れた才能を持つ忍びである無門は、
他者のことは我関せずの非情の忍びであるが
唯一妻のお国にだけは頭が上がらなかった。
ある日、伊賀と丁々発止の駆け引きが続いていた相手、北畠信雄が
とうとう織田の軍勢を率いて攻め入ってきて
無門はいち早く逃げようとするがお国に止められ…というあらすじ。
無門は大野智さん、お国は石原さとみさんです。

アクションとカメラワークに妙な迫力がありました。
(とくに國村さんのシーン…)
アクションコーディネーターは富田稔さん、
HiGH&LOW2期のアクション監督のひと。
撮影は相馬大輔さん、
映画「SP」野望篇と革命篇の撮影をされてます。












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2018/05/31(木)

映画かんそう
「犬ヶ島」

ウェス・アンダーソン監督。
未来の日本、メガ崎市において
増えすぎた犬は深刻な問題となっていた。
そのうえ犬から人間に感染する伝染病が蔓延し、
市長はすべての犬を犬ヶ島に隔離する法案を通す。
彼はまず自分の飼い犬を島へと送るが
彼の義理の息子であるアタリ少年は、
愛犬スポッツを取り戻すべく単身犬ヶ島に向かい、
そこで出会った5匹の犬たちと協力関係を結ぶ…というあらすじ。
ウェス・アンダーソン監督のクレイアニメです。
豪華声優陣はリーヴ・シュレイバー、エドワード・ノートン、
ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、
ティルダ・スウィントン、フランシス・マクドーマンド、
渡辺謙、夏木マリ、等々。なぜかオノ・ヨーコさんが出演なさっている。

ずっと打楽器がドコドコドコドコ…って鳴り続けていて
緊迫感があったし、異国情緒があった。
群衆のクレイが動くところとか、手間を考えるとぞっとしました。
画集のような仮想日本だった。

犬のキャラクターがとぼけていてキュートだし、
動きもすごくいい(特に目!)けども、
犬好きの人に特別おすすめの映画、という訳ではない気がする。
人間も犬も等しくキャラクターで、
そのキャラクターが魅力的、というか。

内容ばれ

アタリ少年とスポッツの関係が主君と騎士(殿と家臣)のようで、
あのあたりの表情がとても良かった。
目と涙の表現とか。あれは人間ではできないものね。

しかしアンダーソン監督作品の登場人物は
時々気持ちの変化が突拍子もなさ過ぎてよく分からなくなるので、
そこは人間の役者が補完した方がいいのではないかと思ったり。
(今回は市長の終盤の気持ちの流れがよく分からなかった)
なので、どっちが好きかといえば、ほとんど人間の出てこない
「ファンタスティック Mr.FOX」のほうが好きです。

喧嘩するとき、あの煙がもくもく出て、
体の末端だけがぴょこぴょこ覗く表現ひさしぶりに見た。

日本語がわりとたくさん表示されますが
豆字なので、いつもより少し前の席がいいと思います。



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