10月日記

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2017/10/01(日)

映画かんそう
「亜人」

同名漫画の実写映画化です。
亜人という、死んでも復活する特殊な人間が存在する世界で、
交通事故をきっかけに亜人である事が判明した主人公は、
政府機関に保護されるが、そこでは亜人を対象に恐ろしい実験が行われていた。
主人公は亜人を弾圧する政府、社会からの差別、反発する亜人の勢力の
闘争に巻き込まれていくというあらすじ。

高校生だった主人公を研修医に変更、
モルモット状態だったところを佐藤さんに助けられる時点からスタート、
メインキャラクター2名を抹消して9巻あたりまでの内容を消化。
見せ場をアクションに絞っていますが、これが正解で面白かった。
アクションの好きな人におすすめします。
アクション監督は大内貴仁さんで、HiGH&LOWのドラマシーズン1、
THE MOVIEのアクション監督をやっておられた人。

亜人は死ぬと、一瞬で体のダメージすべて回復して蘇るので、
体のパーツの損傷は全く無視して、
いかに有利なポジション、状況で死ぬかが勝敗を決めるという
異様なアクションが楽しめます。
亜人と対戦する者は逆に、相手を行動不能にして尚且つ自殺を阻止しないといけない。
そして亜人は物理的な分身を出す事ができ、その分身の数は人によって違うので、
映画オリジナルのラストバトルはちょっとチェスめいていてワクワクしました。

内容ばれ
海斗くんと中野くんが消えた訳ですが、びっくりするくらい支障なくて、
あと話が分かり易かった。
予告をぼうっと見ている段階では、
佐藤健さんが永井くんで、綾野剛さんが中野くんだと思ってました。
まさか帽子男役だとは思わなくて…。
でも若すぎる事を除き、いい演技で声も表情も頑張ってらしたと思う。
あと田中役が城田優さん。美しすぎる田中。

一見共感能力と良心のない性格障害に見えるけど実は違う原作主人公の性格と、
ガチサイコパスの帽子男の性格、どちらも改変が加えられてましたが、
2時間の枠の中だと改変版の方が分かり易くて良かった。

出演者一覧に大林宣彦さんのお名前があってエッてびっくりした。
たぶんテレビで喋ってた反亜人派の識者役だと思うんですけど…。





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2017/10/02(月)

ドラマかんそう
「エージェント・オブ・シールド」シーズン4
15話〜22話まで(全22話)

15話から終盤にかけては、超細密仮想空間「フレーム」をめぐる話です。
ぐぐっと面白くなってきました。
終盤に恐怖政治が敷かれている世界で奮闘する構成は
ちょっと「ハリーポッターと呪いの子」を思い出した。

内容ばれ
エイダがマダムヒドラになったときはウヒョー!って思いました。
綺麗なジャイアンならぬ綺麗なウォードも…。
でも改変した歴史を教えるよう教師に強要し、
インヒューマンズを弾圧し、
反対意見を唱える者は施設に強制収容するという世界は
うっすら現実感があって怖いですね。

しかし久しぶりに天井を支えて死ぬ人を見た。
アスキーアートにもなったポピュラーなあれ。

__________
    <○√
     ‖ 
     くく

人間と見分けのつかないLMDは、
X線、サーモグラフィ、超音波検査、
いずれかで絶対判別できると思うんだけどな…
それか材質が違うんだから微電流を流して
抵抗値を測ったら分かると思う。
それらすべての検査をごまかす機能がついてるなら、
そりゃもう大変ね…って言うしかないけども。
でも有機物じゃないから、
犬を連れてきたら匂いで一発じゃないかな。
なのでタルボットくんが「人間!?LMD!?」ってアワワしたり、
会議で撃たれたりしなくていいはず。

まったく罪のない人を殺したひとは後に死ぬ運命にある
という倫理観のフィクションはわりと多いので、
フィッツが彼女を殺したときはヒヤっとしました。
正確には生きた人間ではないので、あれはセーフなのか?
そしてなんだかSF道成寺みたいね…って思いました。




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2017/10/03(火)

映画かんそう
「ドリーム」

天才的な数学の才能を持ち、
帰還船帰還ルート等の計算によりマーキュリー計画やアポロ計画に
多大な貢献をしてのちに大統領自由勲章を受章、
ラングレー研究所の建物に彼女の名前が冠せられる事になる
物理学者・数学者キャサリン・ジョンソン、
NASAで初めて管理職に就いたアフリカ系アメリカ人女性の
ドロシー・ボーン、
同じく初めて技術者になったアフリカ系アメリカ人女性の
メアリー・ジャクソン、
3人の才能溢れる黒人女性が差別や偏見の中で
成功していく様を描いた作品。

人種差別がテーマではありますが、舞台がNASAなので、
あたまのわるい暴力とか怒鳴り合いのシーンはありません。
(NASAの外に出ると、図書館やバスの中など
至る所に歴然と差別がある訳ですが…)
彼女たちの生活水準はたぶん他のカラードに比べて高く、
配偶者は理解があって優しく、恋愛は可愛らしく、
そして彼女たちのファッションはそれぞれの体型に合った魅力的なもので
見ていて楽しく、何よりも彼女たちには才能があって努力を惜しまず、
プライドがあり、反論や意見表明が知的です。
見ていてスカッとするエンターテインメント映画でした。

内容ばれ

NASA内の差別である無視と無関心、
不平等な制度にも彼女たちは臆せず立ち向かいます。
あの無視集団が最後にキャサリンのために一肌脱いだりしたら
むしろ嘘くさいと感じたと思うので、最後までよそよそしく終わったのは
丁度よい温度加減でした。
あの仕事仲間の人がラストでキャサリンのために
コーヒーを淹れてくれた事で十分伝わった。

キャサリンがあの職務に就いたときには非白人トイレは
すでに撤廃されていた等、細かい創作は幾つかあるようですが、
それが全部上手くカタルシスに繋がっていました。

公開前の邦題は「ドリーム 私たちのアポロ計画」でしたが、
映画内で主に描かれるのはマーキュリー計画だったため、
SNSで炎上、本国の監督にまで話が及んだ末、
結局は「ドリーム」というタイトルになりました。
私は元々映画はホラーしか見なかったホラー勢なので、
邦題に関する感覚はガバガバ、
今回も「へー」としか思いませんでした。
見終わってもやっぱりタイトルに関しては「へー」です。

そんな私が許せない邦題は
内容誤認識を招くうえに昭和の歌謡曲みたいな脱力タイトルになった
「裏切りのサーカス」
訴求力の全くない、ジャンルさえも曖昧な
「声をかくす人」
あわよくば歴史サスペンスと思わせたいスケベ心は分かるけど、
中身はリンカーン大統領が襲いくる吸血鬼を斧で斬りまくるアクション映画だよ!
どうして原題のままにしないんだ、あと秘密の書って何の事だ!?の
「リンカーン 秘密の書」
以上3タイトルです。






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2017/10/04(水)

漫画かんそう
「さぼリーマン 飴谷甘太朗」全2巻
原作:萩原天晴・作画:アビディ井上

甘味大好きが高じて外回りのできる営業職に転向した飴谷甘太朗が
スマートに仕事をこなしつつ、趣味の甘味巡りを楽しみ、
有名スイーツブロガーである自身の正体を悟られぬよう
うまく偽装を続けるというユーモアグルメ漫画です。
スイーツを味わう甘太郎の心象表現がおもしろくて、
コノミン先生がグルメ漫画をお描きになったらこんな感じかなあと思いました。

描かれている中では「リトルツリー」と「果実園(目黒じゃないけど)」に
行ったことがある!と嬉しくなりました。
でもそういえば東京の和甘味処はまったく行ったことがない。
地元とそんなに差異は無かろうという意識のせいかな。

この夏ドラマ化されていたらしい。知りませんでした。




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2017/10/05(木)

映画かんそう
「僕のワンダフル・ライフ」

転生を繰り返す犬が、運命の少年イーサンと出会い、
「犬は何のために生まれるのか?」という命題について
答えを探すという内容。
レトリバー、ジャーマンシェパード、コーギー、セントバーナード、
様々なかわいい犬が出てきますが、その愛らしい犬たちの死や、
虐待もきっちり描かれますので、
ガチ犬好き勢にはちょっと覚悟が必要だと思います。
ただし犬はウルトラスーパーハイグレードかわいいです。ジレンマ。

あとディズニーアニメ「愛犬とごちそう」のときに
日本の愛犬家の間で炎上しましたが、
人間の食べ物を与える描写が何回かあります。

主人公の犬の声を演じるのは「アナと雪の女王」のオラフ、
「美女と野獣」のル・フウを演じたジョシュ・ギャッド。
ユーモラスでリズミカルでチャーミングな喋りでした。

内容ばれ
かわいいだけの映画かと思ったら案外そうではなく、
イーサンのお父さん、望まない営業職をやらされ続けて
心を病んでアル中になって追い出されてフェイドアウトとか、
エリーの飼い主の警官さんが救済されないままとか、
結構渋みが強い。
警官さんは幸せになってほしい。
というかベリーがカップル至上主義すぎて面白い。

動物虐待は低所得者に多いという数字の裏付けがあるんだろうか、
よく知らんけどあの貧乏カップルは2人揃って痔になれ。

最後、悟りを得たベリーは転生を終えるんだろうか、
それとも今後も転生を続けるんだろうか、
他の犬は転生しないんだろうか、等と色々考えました。

私の推しのキャプテン・アメリカが唐突に出てくるので
心の中で「ありがとうございます!」ボタンをバチーンと押した。






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2017/10/06(金)

映画かんそう
「シング・ストリート 未来へのうた」

1985年ダブリン、生活に困窮した一家は教育費を切り詰めることに決め、
主人公をランクの低い学校へ転入させます。
そこはこれまでにいた学校とは違い、校長は威圧的で生徒は乱暴。
主人公は早速いじめっこに目を付けられますが、
偶然道で見掛けた美女に一目惚れをした彼は、
彼女に近付きたい一心で結成してもいないバンドのプロモビデオに
出演してほしいと彼女を誘い、そして本当にバンドメンバーを探して
活動を始めるが…というあらすじ。

両親の不仲や貧困、慣れない学校生活に意気消沈していた主人公ですが、
バンド活動を始めると同時にどんどん気力活力自信にあふれ、
比例して格好良くなっていきます。

ラストばれ
主人公が作曲する歌は、この映画のための書きおろしで
いかにも当時の曲!という感じなんですけど
なんだか格好いいんですよね。そりゃ彼女も振り向くわ…という。

えっバンドのメンバーたちは置いていくの!?ってちょっとびっくりした。
あと暖房を切らなければならないくらい貧乏なのに
生活保護を受けてないっぽい様子は、
当時のアイルランドそんなに…って心配になりました。
1990年以前は欧州の最貧国のひとつだったんですね。
でもその後爆発的経済成長を遂げ、よかったね…って思ったら
2010年の銀行危機で再び低迷、海外への移民が増加。
日本だって他人事じゃないけど、
景気の上下ってなるべく少ないのが望ましいですね。







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2017/10/07(土)

色々感想

マギ(サンデー掲載)
来週最終回なのだそう。もうシンさんが死ななければなんでもいい。

舞妓さんちのまかないさん(サンデー掲載)
豆まきに落花生使うの!?なんのために!?って思って検索したけど、
掃除しやすいからか…なるほど…。

かます餅、おいしそうです。

鬼滅の刃(ジャンプ掲載)
ハーレムでも許すパティーン…!柱はみな格好いいなあ。
ところで作者の吾峠呼世晴さん、連載前に
「肋骨さん」や「蠅庭のジグザグ」等の短編を描かれてたのですが、
2作ともタイトルに覚えがあって、自分の日記を検索したら感想を書いてました。
やっぱり面白い連載をする人は最初から違うんだよ…。

シューダン(ジャンプ掲載)
ロクには才能があって、チームの可能性にも気付けてたけど、
空気が読め過ぎるあまりなにもしなかった。
そこに七瀬がきて、全部を変えてしまった。
通常だとこれは主人公ポジションですね。

十二大戦(アニメ)
これは1週に1人ずつ死んでいく構成かな…?
だとするとなかなか鬱ですね。

仮面ライダービルド
記憶喪失の主人公がむかし男と暮らしていた事が判明して
ガタッと立ち上がりましたが、面白い系後輩だったので座りました。

奥様は、取り扱い注意(ドラマ)
金城さん脚本。初の女性主人公。
有能なエージェントの綾瀬はるかさんが、
一念発起して人生をやり直し主婦になって生活しているが、
困っている女性を見かねて拳で助ける!という痛快主婦アクション。
1話目はDV夫をボコボコにする回で面白かったが、
あ、これは男性受けはゼロだなと思ったら案の定叩かれてた。
not for meイコール駄作の人が多いからな…。
しかしこれ根強い人気を誇る黄金パターンの、
「虐げられる弱者を一見頼りないけど実は最強主人公が助けて無双する話」
の女性版じゃん?

DV描写やたら丁寧。
グレープフルーツをタオルに包んで即席ブラックジャックにするのは、
おお!って思った。でもあれで防御姿勢の相手の腹を殴るのって難しそう。
私だったら自分の腕にブチ当てそう。

夫もエージェントですよねこれたぶん…。
それで「Mr&Mrsスミス」的な展開をして、
これまでに助けた女性たちに逆に助けられて最後ハッピーエンドですよね。





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2017/10/08(日)

舞台かんそう
「髑髏城の七人」シーズン風

今年は花鳥風月4種類の髑髏城が上演される予定で、
私は3番目の「風」をライブビューイングで鑑賞しました。

捨之介:松山ケンイチ
天魔王:松山ケンイチ
無界屋蘭兵衛:向井理
極楽太夫:田中麗奈
兵庫:山内圭哉
沙霧:岸井ゆきの
狸穴二郎衛門:生瀬勝久
贋鉄斎:橋本じゅん

私は無印、アオ、アカ、若、を見ていて、今回5回目です。
キャラクターの性別が変わったり、1人2役だったりそうでなかったり、
性指向が変わったり、なかなか面白いです。
見る前は、松山ケンイチさんは捨之介のカラーに合ってないのでは…?
と、ちょっと思ってましたが、全然そんな事はなくて、
アクションかなり頑張っておられて、浴びせ蹴りとかも見られました。
あとしょっちゅう生足の大サービスがあり、美脚が拝めました。
過去最高に真面目そうな捨之介でした。
台詞などは大きな変更はないのに、
演じる人でこんなに印象が変わるのは不思議です。
向井さんは儚い蘭兵衛でしたが、アクション苦手なかたのかな?と思った。
生瀬さんの狸穴二郎衛門、過去最高に熱血タヌキでした。
セリフが一新されたのは贋鉄斎で、ゲイのマゾヒストになってました。
橋本さんやっぱり上手くて、声と存在感に華がありますね。
(性的指向をギャグにするのはそろそろ黄信号…とは思いましたけど)
黒馬鬼ネタ嬉しかった。
ゲキシネではあり得ない、生中継ならではの
セリフのトチリなどもありハラハラしました…。
あれ1回やっちゃうと集中が乱れて2回目もやっちゃうの、
スポーツに似てるなと思いました…。ドンマイ。

びっくりしたのが舞台で、360度可動式で、なおかつスクリーンが左右にスライドし、
そこに映像を投射することによって背景が自由自在に変わってました。
終わってからすぐにステージの仕組みを検索しましたが
舞台は動いてなくて、客席が回転しているんですね!
巨大アトラクションみたい、すごい!
IHIステージアラウンド東京
http://www.tbs.co.jp/stagearound/theater/

花鳥月キャスト

「花」
捨之介:小栗旬
無界屋蘭兵衛:山本耕史
天魔王:成河
極楽太夫:りょう
兵庫:青木崇高

「鳥」
捨之介:阿部サダヲ
天魔王:森山未來
無界屋蘭兵衛:早乙女太一
極楽太夫:松雪泰子
裏切り渡京:粟根まこと
兵庫:福田転球

「月」
出演 上弦の月 / 下弦の月
捨之介:福士蒼汰 / 宮野真守
天魔王:早乙女太一 / 鈴木拡樹
無界屋蘭兵衛:三浦翔平 / 廣瀬智紀
極楽太夫:高田聖子 / 羽野晶紀
兵庫:須賀健太 / 木村了
霧丸:平間壮一 / 松岡広大
狸穴二郎衛門:渡辺いっけい / 千葉哲也





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2017/10/09(月)

映画かんそう
「すばらしき映画音楽たち」

普段は脚光を浴びる事のない映画音楽をテーマにしたドキュメンタリーです。
有名音楽家たち、ジョン・ウィリアムスやハンス・ジマーなどの大御所が
じゃんじゃん登場します。
(ハリポタ映画を担当したかたは3人登場してらっしゃる)
というか、若い頃のスピルバーグとジョン・ウィリアムズがETのテーマ曲について
打合せしている映像が入っているので、永久保存ものだなこの映画…って思いました。

音楽家たちは、収録に使う楽器や、作曲の心構えなどを語りますが、
他人の作曲したメロディについてコメントする時は
特にヒートアップしてて興味深かった。
この曲はこの部分が優れている、彼の仕事は神の領域だ、
このパートは自分の趣味のために作曲したに違いない等々。

内容ばれ箇条書き

・ジマーほどの有名作曲家でも依頼を受けると
 「自分が選ばれた!」って喜びでいっぱいになり、
 翌日は「アイディアが出ない!むり!ジョン・ウィリアムズに頼んで!」
 ってなるのか…。
 でも街で映画のポスターに自分の名前載ってるの見るのこわい…
 って言っておられたので、なんかこわがりさんなのかも。
・音楽がないといかに盛り上がらないかの実験、
 「サイコ」の例のバスルームのシーンでしたけど、まあ確かに…。
 無音でもあのカット割りは美しいけどね。
・ジュラシックパークのテーマを収録した演奏家は、
 演奏直後仲間と顔を見合わせて「神曲録っちゃった…」って思ったそう。
 分かる気がする。
・喋っていると人のよさそうな表情なのに、
 指揮をしている時のジョン・ウィリアムズからは殺気が出てた。
・オバマ大統領の選挙勝利宣言に使われた「タイタンズを忘れない」のテーマ
 作曲者トレヴァー・ラビンさんは、友達に教えてもらうまで知らなくて
 「無断使用は感心しないが、使われたことは誇らしい」とおっしゃってました。
・エルフマンはバートン監督のキャラクターみたいな表情をされる。
・最近では斬新さを出すため音楽家以外に
 作曲を依頼するケースが増えているのだそうです。
 たとえば「ソーシャル・ネットワーク」などはその成功例だそう。
・音楽にも視点があって、例えばETの結末は、エリオットにとって別離ではなく、
 任務の完遂なのだそう。なるほど。
・インディジョーンズのテーマ、主旋律でもベースでも
 どちらを口ずさんでも分かるという表現に納得。
・しかし容姿の関係ないジャンルだろうに、なぜか9割が白人男性でびっくりした。
 徒弟制で閉ざされた世界だったりするんだろうか。
 今後は変わっていくんだろうけど。
・名シーン、名曲ばっかり連続で映るので、目から水が出てしまった。
 指輪のテーマ名曲だ…SWも…ジョーズも…。

出演作曲家一覧

アッティカス・ロス  アレクサンドル・デスプラ  エイモス・ニューマン 
エリオット・ゴールデンサール  クインシー・ジョーンズ  クリストフ・ベック
クリストファー・ヤング  クリストファー・レナーツ  ゲイリー・マーシャル
コンラッド・ポープ  J・ラルフ  J・A・C・レッドフォード
ジェームズ・キャメロン  ジェームズ・ホーナー  ジョー・クレイマー
ジョセフ・トラパニーズ  ジョン・ウィリアムズ  ジョン・バーリンゲーム
ジョン・デブニー  ジョン・パウエル  ショーン・レモーネ
スティーヴ・ジャブロンスキー  スティーヴン・スピルバーグ  タイラー・ベイツ
ダニー・エルフマン  デヴィット・アーノルド  デヴィット・ニューマン
デボラ・ルーリー  Dr.タン・シウラン  トーマス・ニューマン
トム・ホルケンボルフ  ドリーン・リンガー・ロス  トレヴァー・ラビン
トレント・レズナー  バック・サンダース  パトリック・ドイル
ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ  ハワード・ショア  ハンス・ジマー
ブライアン・タイラー  ベアー・マクレアリー  ヘイター・ペレイラ
ヘンリー・ジャックマン  ポール・ブラウセック  マイケル・ダナ
マーク・マザースボウ  マーヴィン・ウォーレン  マルコ・ベルトラミ
ミッチェル・リーブ  モービー  ランディ・ニューマン
リチャード・クラフト  レイチェル・ポートマン  レナード・マルティン
ロバート・タウンソン





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2017/10/10(火)

大亀山 宝厳院「獅子吼の庭」

「獅子岩」「碧岩」という巨石が2つ配置され、
岩にはびっしりと苔が生え、かなり圧倒される眺めです。
獅子吼とは釈尊が説法する様子を喩えた言葉だそうですが、
どうしても立川のブッダのイメージがあるので獅子というと
不思議な感じがしますが漢訳仏典には「師子吼」とあるそうです。
春と秋の特別拝観期間を除いては非公開です。

もともとこの庭は妙智院という塔頭寺院のものだったそうで、
それを大正時代に日本郵船の林民雄氏が別荘として所有、
昭和初期までは管理なさっていたそうですが、
そのあと持ち主が点々として、2002年に買い取られ、
宝厳院が移転してきたそうです。
現在ある書院などは林民雄氏が建てられたものだそう。
なかなか面白い経歴のお庭です。
(紅葉のシーズンは大変な混雑が予想されます…)











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2017/10/11(水)

映画かんそう
「RANMARU 神の舌を持つ男」

正式なタイトルは

「RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜む
テキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める
謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに
2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー! 略して…
蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編」です。

舐めたものは何でも成分分析できてしまう神の舌をもつ男、蘭丸。
これまでその能力を使って数々の難事件を解決してきたが、
彼はその能力故に、キスをした相手の口内成分が生理的に耐えられず、
恋愛できないというハンデを持っていた。
しかしある温泉のある村で人工呼吸された蘭丸は、
その美人女医の口内に何の違和感もない事に気付き…というあらすじ。

ドラマ「神の舌を持つ男」の劇場版。
ドラマ版は見ていましたが正直きつかった。
ドラマの2時間版あるあるの「1時間でやったら面白かったのに」
というやつです。
主要登場人物が怪我をしてスローモーションで倒れる展開がなかったのは
讃えたいですが、しかし事件のボリュームが薄すぎる。

内容ばれ
揉みあいになっているうちに頭を強打して死ぬ例のお馴染みの展開、
3回強打するとかああいうメタジョークはいいですね!
いやまあ全体的に横溝パロディと言えなくもないんだけど。




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2017/10/12(木)

夢の話

近所の商店街に和弓を持った十数人の若い男女がぞろぞろと現れて、
突然人に対して矢を射はじめた。
私は犯人グループからやや離れた場所にいて、
110番するの初めてだなって思いながら警察に電話した。
そこで目覚ましが鳴って目が覚めた。

たぶんラスベガスの事件についてちょっと考えていたせいで
こんな夢を見たんだと思う。
弓での無差別殺人って聞いたことがないけど、
オタク特有の本の一杯入ったでっかい鞄があれば
それを盾代わりにして逃げられるのではないかという気がする。




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2017/10/13(金)

映画かんそう
「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」

悪い意味でシリーズ一番の問題作「星籠の海」を
なぜよりによって初の映画化に選ぶんだぜ…
って思ったファンは多いはず。
しかもなにか中の人の都合があって、石岡君が出ない。
これはまあホームズで言えばワトソンが出ないようなものです。
代わりに映画オリジナルキャラクターの女性編集者が出ます。

推理小説家の石岡に新作を書かせるため、
御手洗潔に事件解決をさせようとする女性編集と共に、
連続で死体の流れ着く「死体島」の謎を解く
御手洗の推理が冴える!というあらすじ。

原作、映画内容ばれ

当たり前ですが統一教会ネタ、原発ネタ、
すべて、一切、痕跡を残さずカット!
恋愛小説っぽいくだりも全カット!歴史語りもほぼカット!
そうすると内容のないスカスカの話になりますが、
まあ仕方ない…本当に何でこの話を映画化したの…。
御手洗さんのキャラクターも、
人気ドラマの主役に寄せようとしているのか随分穏当になちゃって、
もっとこう他のシリーズ作品からどんどんエピソードを使って
エキセントリックな面を押しだしたらいいのに、とは思いました。

石岡君は電話で御手洗さんと会話するシーンがあります。

ラスト、元々は石岡君のファンだったらしき女編集者が
石岡さんの替りに御手洗さんの助手がやりたいと立候補したり、
女準教授が東京に出たときは会ってほしいと言ったり、
福島市の警部がこれからも事件解決に協力してくださいと言ったり、
それを一気にやったものだから、
ハーレムエンドみたいで笑いが漏れた。

1作目のドラマ化を占星術、
映画を異邦の…は無理だからいっそ暗闇坂にしておけば、
劣化版ガリレオとか言われずに済んだのではあるまいか。
年寄りの読者としてはとても残念です。






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2017/10/14(土)

色々感想

Dr.STONE(ジャンプ掲載)
硫化水素こえええ!
(靴ひもを結ぶために屈んだら、
下に溜まっていた硫化水素を吸って絶命した話)
というかガスマスクをたくさん作って
硫化水素で敵を一掃したら全解決じゃないか?
(いや少年漫画だからその案は一度出て否定されると思うけど)

進撃(別マガ掲載)
どっちかというと熱血の性格だった2人が
沈黙の似合う男になっちゃって、割と好きですこういう再会。
次号どうなるのこれ。

マギ(サンデー掲載)最終回
シンドリア贔屓のせいか、
もうちょっと尺をくれ…という感じでしたが、
たぶんコミックス化の際に大幅加筆されるのだと信じてます。
大高先生8年間お疲れ様でした。

舞妓さんのまかないさん(サンデー掲載)
最近オチが全部「キヨちゃんは出来た嫁(スウちゃんの)」なので
ふふって笑ってしまいます。

奥様は、取り扱い注意
今回は過去にAV女優をやっていた主婦が、
恐喝を受ける話。
被害者の女性が毅然としてて、
過去の自分を全然否定しないので
ベチョっとした話には、ならなくて良かった。
huluに入っている方は見逃し配信がありますよ。

次は主婦同士のイジメの回らしい…こわい。

ムジカ・ピッコリーノ
ムジカドクターになれたアリーナが進路を決める話がスタートしました。
先週は懐かしいドット―レが出てきて(アルベルトは別の船にいるという設定)
今週はリヒャルト船長、ドクトルジョーまで出てきてびっくりしました。

エレメンタリー5
NYで部屋を貸す民博を副業でやると月収11000ドルになるの!?
それもはや副業ではないんじゃ!?
しかし1か月毎日1組2人が宿泊したとして、
一体宿泊費はいくらの計算なんだろうか。




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2017/10/15(日)

新聞に「ウェービー眉毛」の話が載っていて、
なんぞ!?と思って画像検索したら
面白い眉毛がいっぱい見られました。
最近の流行ってインスタグラムから発生する事が多いのかな?
「WAVY BROW」で検索すると、
更にたくさんの海外写真が出てきたので、
海外からきた流行のようです。
なんだか私のイメージするインスタ映えと、
実際のインスタ映えに若干のずれが生じてきたような(笑)



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2017/10/16(月)

映画かんそう
「アナベル 死霊人形の誕生」

「アナベル 死霊館の人形」の続編です。
監督と脚本が替わりました。今回は「ライト/オフ」の監督。
タイトルの示す通り、悪魔の人形アナベルは
如何にして誕生したかという話です。

人形職人の夫とその妻は、不慮の事故で5歳の娘を亡くす。
それから十数年後、夫妻は自宅を身寄りのない少女たちのために
開放する事に決め、シスターと6人の少女がやってくる。
しかし少女の1人、足の不自由なジャニスは、
屋敷にただならぬ気配を感じとる、というあらすじ。
前作より話がしゅっと集中している感じがします。

ラストばれ
恐怖シーンがグイグイあるわりに、
最初に事故死したビー(アナベル)以外、
少女は誰も死なないのは結構すごい。大人は死にます。

美少女盛りだくさんでお屋敷も素敵だし、目の保養ホラーです。
ところでシスターがルーマニアで撮った写真に写っていた
得体のしれないひとが女装悪魔ヴァラクということでいいんですよね?
ルーマニアからシスターにくっついてきて、
アナベル人形の中の悪魔と仲良くなった?
それともこのシリーズに登場する悪魔は場所も時間も無視して
全部ヴァラクなんだろうか…。

前作につながるラストで夫妻がプレゼントした人形、
本物の呪いの人形アナベルのレプリカです。
そう、本物はファンシーで全然怖くないんですよ少なくともデザインは…。
弘法、筆を選ばずみたいな感じで、
実力派の悪魔は器をえり好みしたりしないんだろうか。

時間があるなら前作は見ておいた方がいいです。
エンドロール後に1シーンあります。




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2017/10/17(火)

映画かんそう
「猿の惑星: 聖戦記」

3部作、堂々の完結です。
1作目から段々と人間の占める割合が減っていき、
今回はほぼ猿、猿、猿!
それでも製作費の3倍の成績を上げているのだから大したものです。
(3倍で、なんとか黒字が出ると言われている)
1作目から脚本に携わっていた
リック・ジャッファとアマンダ・シルヴァー夫妻が抜けた。

群れを率いて静かに隠れ住んでいたシーザーだが、
ある日人間の襲撃を受け、妻子を殺されてしまう。
復讐を誓うシーザーは武装した人間たちを追うが…というあらすじ。
なんとなく人間がこれまで辿ってきた歴史、あるいは創造した物語を
ふんわり暗喩する感じでした。
南北戦争、ホロコースト、あと「出エジプト記」や「闇の奥」。

ラストばれ

旧作に繋がります。
猿たちの文明が急激に発展して、ノヴァはあのノヴァになるのか、
コーネリアスはあのコーネリアスなのかは不明だけど。

ウディ・ハレルソンが敵役を怪演。
「グランド・イリュージョン」や「ハンガー・ゲーム」などの善人役もいいですが、
この映画の大佐のような、気の違ったヴィラン役が似合いますね。
でもこの大佐は、自分の手を汚し自ら前線に出る覚悟があるので、
クズという感じはしない。
知性が無くなったら人間ではなくなってしまうという恐怖は理解できる。
たぶん言語による思考と記憶の蓄積ができなくなって、
情動のみの状態になるんだろうけれど、
あの感染スピードからして完全に詰んでるし、
絶対に人間を滅ぼして猿にチェンジしたい!という断固たる意志を感じる。

3作で技術が蓄積されたのか、
理知的な猿たちの表情が大変良かった。
憎しみを理解し、義務を果たし、約束の地で生きることなく去ったシーザーは
実際には存在しないキャラクターだけど、ものすごくリアルでした。





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2017/10/18(水)

映画かんそう
「レジェンダリー」

13世紀初頭のアイルランド、鬱宗教剣劇アクションものという
変ったジャンルの映画でした。
夏の「スパイダーマン」で主役だったトム・ホランドくん主演。
あと「ザ・コンサルタント」でおいしい役を演じたジョン・バーンサルさんが助演。

アイルランドの僻地にある修道院にヴァチカンから使者が訪れる。
権威の弱まった教会は、聖遺物の力で聖地奪還を成し遂げ
神の栄光を取り戻そうとしていた。
この修道院に隠された聖遺物「マティアの石」をヴァチカンに供出せよ、
という命令が下され、
修道士たちは巡礼の旅に出るが、彼等の旅路は侵略者の跋扈する
危険極まりないものだった…というあらすじ。

今のところ東京と大阪でしか上映されていません。(現在は大阪のみ)
いや、一般向けのエンタメ映画ではないけど、
もうちょっと拡大してもいいのではないか。せめて5館くらい。

ラストばれ
十字軍遠征でおそらく重大な罪を犯し、
贖罪のために言葉を捨て、修道院で労役をする「沈黙の男」
が出てくるのですが、彼がその場にある武器を使って
必要最小限の動きで殺してゆくアクションシーンが凄かったです。
盾で人を殺すのって大変そうですが、できなくはないんですね…。
メイスって一撃食らったら色々砕けて、
もう立ち上がれないものだと思ってましたが、そうでもない…?

ヴァチカンからの使者のトンスラやろうが物凄いドクズで、
なにかといえば他人に殉教を強いるのですが、
自分は何もしない、むしろ状況を悪化させるばかりの
ホラー映画に出てくる典型的なドクズでした。
というか音楽も妙にホラーぽかった。

トム・ホランドくんは、緊張が高まる場面の演技になると
頬がぷくーっと膨らむのがかわいかった。
ファンに「彼の頬にはカエルが入ってるみたい」って言われたの分かる。






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2017/10/19(木)

ドラマかんそう
「BORDER 衝動〜検視官・比嘉ミカ〜」

2014年春ドラマ
「BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係」の
スピンオフ。2週連続で前後篇が放映されました。

本編で脇役だった特別検視官、比嘉 ミカが主人公。
永正大学医学部法医学教室の教授・浅川透の助手である彼女は、
優れた観察眼と集中力を持っていたが、
その能力を上司である浅川教授に利用され、囲い込まれていた。
そんなある日、女子中学生が指を切られ殺される事件が発生するというあらすじ。

面白かったです。
金城さんが何故突然女主人公に目覚められたのかは分かりませんが、
いいぞー!もっとやれ!という感じ。
主人公の上司が嫌なひとで、
マスコミ人気を優先して本業がおろそかなうえに横柄、
主人公の能力が優れているのを認めたうえで、
「ただ、世界は男が回してるんだ。私は全力で君の将来を閉ざしてみせる」
と宣言します。
しかし

ラストばれ
のちにその教授を殺した犯人が
「それにあのおっさん、大嫌いだった。
無能なくせに威張ってる感じがして。あんたもそう思ってたでしょ?」
と主人公に問いかけてくるところが抉ってくる脚本でよかったですね。
決め手になった証拠についても。

主人公に時々会いに来てほしいとおねだりするところも
微妙に萌えました。

10月29日に、本編続編のスペシャルドラマ
「BORDER 贖罪」があります。
主人公闇堕ちの直後からスタートだぞ!(たぶん)
https://www.youtube.com/watch?v=gQItZX2yA2I





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2017/10/20(金)

ドラマかんそう
「世にも奇妙な物語 '17秋の特別編」

「寺島」
原作:カサギヒロシ
編集者の紹介でやってきたアシスタントが
かわいらしい女性で舞い上がる漫画家だが、
彼女の小学校の頃の友達の話を聞いていると…という話。
相変わらずドラマに出てくる漫画家さんはオールアナログ作業。

「フリースタイル母ちゃん」
脚本:森ハヤシ
主人公の主婦はパートのレジ打ちで、店長からセクハラ、
客の迷惑行為でストレスの多い毎日を送っていた。
しかし露店で買った口紅を塗ると、軽快なラップの
キレキレの啖呵が口から飛び出し…という話。
全部魔法のラップで解決するかと思いきや、
中盤以降はちゃんとラップの勉強をして
心の熱さで勝負しないとだめって展開は丁寧だったし面白かった。
リリック、ライム、フロウ、ディグる、などの用語を覚えた!

関係ないですが「デトロイト・メタル・シティ」の若杉公徳さん、
今はラップが題材の連載をなさってますね。

「運命探知機」
脚本:三浦希紗
運命的な恋愛を信じられない主人公が、妙な腕輪を拾った事から
不思議な少女と出会い…というあらすじ。男子の夢をベキベキ系。
そういえば5股6股あたりまえのサークルクラッシャーのかたのインタビューで、
相手の予想できないような突拍子もない事を突然言ったり、
好意のあるそぶりをしたあとで拒否して曖昧な関係を続けていると落ちる
的な事をおっしゃってたな。
主演の男性、これ絶対「HiGH&LOW」で見た人だわって思ってたら
コブラさんだった。見たどころではない。

「夜の声」
原作:手塚治虫
大会社のCEOがリフレッシュのために週末だけ
路上生活者をやっていたところ、かわいい女の子がやってきて
同棲が始まるが…という話。なぜこの話をラストにもってきたのか。
若くてかわいくて身なりも清潔で中身も普通の女の子(ただし前科がある)が
路上生活者のおじさんを大好きと言って抱きついてくるのは、
ハーレムラノベでも無茶がある、と思ったら手塚御大だった。
空間が歪むみたいな描写が時々あるが、とくに結末に影響はない。
今回のテーマ並行世界を表現しているんだろうけど、
なかったほうがよかったし、どっちにしろ後味の悪いよくある話だった。

ショートドラマ
「写真」
「ポニーテール」
「女子力」
「ががばば新章」
「交換」

「女子力」は、あれ!?これ最近漫画で読んだ…?って思ったんですが、
ドラマ化された記念に作者の方がツイッターで流されたのでした。
たのしい4コマ せきの
http://sekino.blog.jp/archives/3065382.html
https://twitter.com/sekino4koma/status/919109279860133888
私はカツアゲのやつが好きです。






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2017/10/21(土)

色々感想

磯部磯兵衛(ジャンプ掲載)最終回
特に人気が低迷しているとか、ネタに詰まっている様子もなかったのに
突然の終了!?ウワー!これからは何を見てなごめばいいの。

腹ペコのマリー(ジャンプ掲載)最終回
打ち切り。今の新人さん連載陣みんな堅いからなー。

舞妓さんちのまかないさん(サンデー掲載)
「ごはんたべ」という、舞妓さんに食事をおごってあげる風習、
食事代は勿論のこと、お花代(舞妓さんの時間給)も払うんだ!!すごい!!
スウちゃんの初めてのごはんたべでした。
でもこの漫画ではセクハラとかスケベおやじとか、
そういう薄汚い出来事は起こらないので安心して読めます。

いぬやしき(アニメ)
冴えない初老の会社員が周囲から
微妙に軽んじられつつ生活している。
しかしある日、突然謎の存在により全身機械化され、
圧倒的戦闘力を手に入れる。
悪を成敗した後でYOUTUBEやSNSに晒して
社会的に制裁するのが今風だなと思いました。
しかし周囲から軽んじられる描写がつらいので継続視聴しない。

十二大戦(アニメ)
酉死亡。亥と戌と酉が死んでますが、
微妙に前後しつつ干支の後ろから死んでいくんだろうか。

鬼滅が毎週面白い。どこがどうとかではなく。

ジャンプ編集後記
齋藤さん「IT」の大ヒットを言祝ぐ。

監獄のお姫さま(ドラマ)宮藤官九郎脚本
刑務所で意気投合した女囚たちがシャバに出て
チームで復讐する話。コメディ。
芸能事務所から若手俳優をゴリゴリ推され、
なおかつ若手俳優が入らないと絶望的に視聴率が取れない今の日本で、
中年女性中心のピカレスクロマンとか!!
上手すぎるので縛りプレイなのかクドカン…。視聴率大丈夫か…。
すごく面白かったです。なんかむしろ日本より海外で受けそうな内容。

1話目で復讐のクライマックス、間違って最終回が流れたのかと思いました(笑)。
次週は刑務所の出会い編を遡ってやるみたいです。

それにしてもこれまでかすりもしなかった金城さんとクドカンの芸風が、
戦う女性と友情パワーという路線でカブってきたのは面白い。

(明日に続く)





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2017/10/22(日)

(続き)

相棒16
子供の頃に、不要なものは何でも
燃やさずにはいられなかった性癖があったから、
あなたは不要になった妻を3人殺害したんですね!
女中さんが子供の頃のあなたのことを証言しましたよ!
と右京さんに指摘されたショックで自白だと…?
歴代最弱メンタル犯人かよ…?
いや、犯人は自白を翻して無罪を主張、
物証で勝負する後篇に続くんですが、
1時間のねたを引き延ばしたためにちょっとスカスカした印象。

今回から、冠城さんの上司の人が
特命を憎んでるという設定になった。
あと甲斐氏(父)が特命課の責任者になりそうな流れ。

性格悪い人ばっかり暗躍する話なので、
ハハーン、真野さん脚本だな?と思ったら輿水さんだった。

奥様は、取り扱い注意
今回はママ友いじめの話でした。
いじめグループから足抜けするママたち、
単独じゃなくて必ず誰かと一緒に、というのが妙にリアルだった…。
加害者が女性の場合は、叩きのめしたあとで救済してあげるのかー。
ほんわか。
よし、初回視聴率よりじわっとアップしてる!いいぞいいぞ!

エレメンタリー5
訴訟ファンドってビジネスとして本当にあるんですね。
(本来なら泣き寝入りしている弱者に代わって裁判を進め、
大物から多額の賠償金をふんだくるが、
お金は大半出資者に回収されて被害者の手には残らない)
考え付いた人はすごいし、権力者相手のセクハラ被害者などには
助けになる面もあるんだろうけど、
悪魔顔負けのえげつなさだなあとも思う。




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2017/10/23(月)

映画かんそう
「アトミック・ブロンド」

007世界とル・カレ世界を悪魔合体して、
そして主人公も敵も血まみれのボロボロになるまで殺し合う
アジアン・ノワールの暴力性をミックスし、
冷酷な駆け引き、なぞの美女とのラブアフェアもこなす
無敵の主人公を女性にしたという尖った作品です。
そんな難しい役柄を圧倒的説得力で演じるのはシャーリーズ・セロン。

ドイツ東西の壁崩壊寸前のベルリンで、
全スパイの素性を明らかにするデータを奪うために
MI6から派遣されたエージェント・ロレーンは
到着早々KGBの刺客に殺されかける…というあらすじ。

ロレーンのお着替え回数が多くて、
キメキメのファッションが毎回楽しめます。
そして指が美しいので煙草やウォッカがばっちり決まるし、
足が長いのでキックが綺麗です。

終盤に階段を使った、ものすごい長回しの格闘シーンがあります。
(いやたぶんカットは入ってるだろうけど、
都度カメラポジションを変えて設置したとしたら面倒そうだ)

内容ばれ

アクションシーンを作るために話が遠回りして、
ちょっともったりした感じになってしまったけど、
画がスタイリッシュなので十分ごまかされる。

ル・カレ世界は頭使ってしんどいし、
007世界はちょっとファンタジーすぎる…という人には
ちょうどいい塩梅なのではないかと思います。
思えばスパイものの戦闘シーンで、大抵銃によって勝負がつくのは
スーツや顔が汚れて醜くなるからだな。
でもこの映画では血まみれ痣まみれの顔や体の美学に挑戦してました。

ジェームズ・マカヴォイさんが出てるって知らなかったので驚いた。
背中に刺さったナイフが抜けない、体の固い演技が絶妙で笑った。

クラブのシーンで突然デビッド・ハッセルホフの名前があがって
「なんぞ!?」と思ったけども、
1989年にベルリンで新曲発表したんですね。
「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー2」でも彼の名があがってたし、
最近妙にネタにされている。






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2017/10/24(火)

ドラマかんそう
「エージェント・カーター」シーズン2
1話〜4話

「キャプテン・アメリカ FA」でキャプテンの思い人として登場した女性
ペギー・カーターが、キャプテンが氷海に沈んだ後に
エージェントとして活躍する様子を描いたドラマです。
シーズン2で打ち切られてしまったのは非常に残念です。

ペギーがスティーヴの諸々に対し完全に踏ん切りをつけて
自分の人生を歩んでいくのを見て嬉しいのが半分
寂しいのが半分…。

内容ばれ

あっ、でもちょっと、キスしていい雰囲気になった男性がいるのに、
別の男性ともキスしようとしたりするのは、
それは私のペギーの解釈と違います公式!
ペギーが、コンプレックスの強い男性が好みだというのは成程と思ったけども。

でも昔婚約者がいたり、ブレッチリー・パーク勤務だったり、
幼い頃にお姫様を守って龍と戦う騎士ごっこする勇ましい子だったり、
お兄さんがそれを覚えてて、家庭に入ろうとするペギーを
英国諜報機関SOEに推薦し、
「自分を偽るなよ。お前は闘うために生まれた」
って励ましてくれたり、
2時間の映画の普通のヒロイン役では分からないペギーの人生が
どんどん描写されるのは、さすが主役だなと思います。

天才的な科学の才能を持ちながら、
どんなに賢くても頭の中身は誰も見ない。結局は顔!と
母親に抑圧されて育ったホイットニーの子供の頃のシーンが入るのは
カーターとの対比だろうと思います。

スーザがカーターに「最後まで一緒に戦うよ」
(I'm in this with you till the end)
って言ったので、あー、このシリーズでそれに類するセリフ
(I'm with youtill the end of the line)を言った人は
永久に一緒にいる決まりだからなあ…ということは
最終的にスーザと結婚するのかーと思ったけど違うのかな?

余談ですが、軍用車に指を括り付けて引きずり回された人、
英語では日本軍って言ってますが字幕ではスルー。
シーズン1にもありましたけどどういう気遣いなの(笑)。





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2017/10/25(水)

あべのハルカス美術館
大英博物館 国際共同プロジェクト
「北斎−富士を超えて−」に行きました。

「どこ行く?北斎行っとく?」というノリで
ふらっと赴いたので、
チケット行列10分、入場1時間という待ち時間に仰天しました。
みんなそんなにも北斎が好きなの!?
友達が言うにはNHKで熱心に宣伝をうってたのが
功を奏したのではないか、とのことですが、
テレビ離れと散々言われつつもまだまだ強いですね。

展示期間は前期後期があるみたいで、
今回は晩年の作品が多かったです。
何使って描いてるのこれという細っせぇ線と、
うわあ勘弁してくださいという緻密な描きこみ、
あと圧倒的ラスボス感ある画力。
議論の余地なく天然天才100%ですね。
そして彼の場合は生前から実力を認められていて
お仕事もたくさんあって、そして長生きなさっているのがとってもいい。
そうでない天才が多くてつらいので。

「朱描鍾馗図」とか、2017年の今に
イラストレーターさんが描いたと言われても違和感ないです。
ところで絵を見つつ
「(五月人形などで馴染みの)鍾馗さんって、実在の?中国の武将だっけ?」
「般若ってインドの神様だっけ?」っていう話題が出て、
私も友達も分からなかったのですが、
鍾馗さんは中国民間伝承の神、般若に至っては概念でした。
誰だよもう般若の面とかややこしいものを作ったのは!





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2017/10/26(木)

この前、塩水に2日漬けたのち低温調理するというやり方で
「よだれ鶏」を作ったのですが、
茹でる湯の温度をガスレンジで66度にキープするのが滅法難しく、
一番の弱火にして五徳を使いました。
ところで五徳、昔は火鉢でヤカンを使う時などに置きましたが
いまでは特に使い道がなく、平成生まれなどは確実に知らないだろうなあ…
古来より呪いの儀式を行う時に逆さまにして頭にかぶったんだよ…
などと思っておったんですけど、
調べてみるとガスレンジにはまっているあの鉄枠、
あれも五徳なんですね。
でも形状が昔と上下逆だし、どう考えても頭にはかぶれない。

「よだれ鶏」のレシピはこちら。
http://buchineko-okawari.hatenablog.com/entry/2016/11/25/073000
しっとりしておいしかった!冷凍してから解凍してもジューシーでした。








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2017/10/27(金)

ドキュメンタリーかんそう
銘酒誕生物語スペシャル 「十四代」400年の軌跡

私の一番好きな日本酒「十四代」(の大吟醸より上のクラスのやつ)
の製造元である高木酒造を7年かかって取材したドキュメンタリーです。
そういえば、以前お酒の品揃えのいい料理屋さんに行ったら
店主さんが高木酒造ファンで、
なぜか最近行った高木酒造の工場の写真とか
色々貼ったアルバムを見せてもらいました。
腐女子じゃん!布教じゃん!と思った事を覚えています。

それはさておき、物凄い歴史の長さを誇る高木酒造さん、
創業が江戸時代初期だそうですが、藤原一族の末裔とか、
虚無僧に身をやつして京都を脱出したとかいうくだりは、
いや…それは盛…って思いましたが、3回の火災を経ているので、
資料などは全部燃えてしまったそうです。

新設した蔵は、最大で7万本の日本酒の冷蔵保管が可能だそう!
すごいー!
現在の15代目が革新的な手腕でおいしい酒を生みだし、
各地の酒造のJrがこぞってスタイルを真似たとか。
なんにせよ業界全体が景気良くなるのは良い事です。

お酒には関係ないですが高木酒造さんは独自の米作りをされていて、
けれど山形は寒すぎて思った味の米が作れなかった、
しかし気候の変化もあり、4代かかって15代目の高木顕統さんが成功させた
っていうのは執念も凄いですが、気候の変化もちょっと凄いというか若干怖いです。

先代の14代目が山形県議会議員になられてたとか知りませんでした。




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2017/10/28(土)

色々感想

舞妓さんちのまかないさん(サンデー掲載)
初めて百貨店に行ったキヨちゃんが、
食品売り場が地下にある事に驚いて、
闇取引みたいな空想をしてたけど、
青森の百貨店の食品売り場は地下になかったんだろうか…
(現在の百貨店には地下食品売り場がある)
あるいはキヨちゃんの子供の頃は、
または居住地域に百貨店がなかった…?

ブラックナイトパレード (ヤングジャンプ掲載)
主人公の勤務していたコンビニが、
どうやら特殊な人材育成のための施設で
常に過密状態だった客は全員協力者だったことが判明、
そこで3年務めていた主人公は戦慄するというあらすじ、
パラノイックな妄想みたいでぞわぞわしますね。
同僚のひとの魂のなさもすごく恐い。
私は幸いにしてあのタイプの人と接近遭遇したことはないんですが、
苦戦した経験者さんは実は多そう。
どういう話になるのかさっぱり見えなくて面白いです。

第三世界の長井(ゲッサン掲載)
なんかの章が終了して、長期入院中の誰かの意識が戻ったみたい…?
新章がスタートするのかそれとも終わるのか。
さすがに誰かの夢だったオチはないと思うけど。

宝石の国(アフタヌーン掲載)
フォスのプロポーズをシンシャが断った…!(違います)
だってあんなに行きたがってたじゃないシンシャ…!

宝石の国(アニメ)
夜のダイヤがきれい!思ったより色がキッパリしてたけど、
あれはあれでよし!

十二大戦(アニメ)
アニメの若い女性キャラクターで、恋人または夫がいて
一緒に生活している設定って珍しいなあと思った。

ムジカ・ピッコリーノ(シリーズ最終回)
アリーナたちのムジカドクター資格取得で、
これまでお世話になった人達が全員集結して「威風堂々」を演奏。
こうしてみると、登場人物ほとんど音楽家なんだなあと改めてびっくりします。
オダジョーは来ないと思ったけど、ちゃんとモブ的に参加してた。
ローリ−長官との旧友っぽいやりとりもありました。
でも永久に続きそうだったのに、まさか終わってしまうなんて!


(明日に続く)





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2017/10/29(日)

(続き)

相棒16
うっかり妻を殺してしまった雇い主に
事件のもみ消しを依頼された女弁護士が
もし発覚したら弁護士資格剥奪、
これまでの全ての努力がパアになるのも顧みず
雇い主に協力するのは、まあ彼女が野心家だからで、
別に着替えさせる必要もないのに浴衣を買ってきて
カメラに映ってしまうのは動転していたからで、
致命的な証拠になるにもかかわらず浴衣一式を
ベッドの下なんていう杜撰な場所に隠していたのは
社長の頭がおかしいから、
でもどんな証拠品が見つかるか分からない邸宅に
右京さん1人を入らせて、監視もしないというのは
一体どういう訳…こんなに沢山
脳内で補完しないといけないのはしんどいよー!

ところでお金目当てで嫁に来た女にまで「この変態!」って言われるとは、
社長は一体何をどうしたのか。


監獄のお姫様(ドラマ)
刑務所でとれる資格って22種類もあるのかー!
ヨガのインストラクターとか…へえ…。
出会いの話でした。最初は親切だったのに、急にハブられるって怖い。

1話目でぼうっとした頼りない主婦に見えた小泉さんが、
実はキャパの広い有能な人で、子育てひと段落後に職場復帰して、
すぐに営業成績をメキメキとあげて旦那を追い抜き、
家事も育児も完ぺきにこなしたもんだから夫のプライドはへし折れ、
なんとか妻を傷付けてプライドを回復しようとしてやったことが浮気で、
ある意味思う壺にはまって小泉さんは夫を刺してしまう。
でも反省してないし、殺さなかったのを後悔している、
というエピソードが一瞬で終わってしまったのはすごいなと思った。
しかも回想シーンなのに夫の姿は映さず、誘拐中の社長に夫の心境を代弁させ、
想像の余地を残す演出も、すごいと思う。闇深い話だけど、印象はそんなに暗くない。

でも1話目に出てきた小泉さんの息子さんが、実の母にプレゼントされたケーキを
義母に気を遣って家には持って帰れないからって、そのへんに座って
全部食べてくれるような優しい子に育っているのは、たぶん不幸中の幸い。

クドカンは仕事にムラがあるし、中だるみが来ることがあるので、
この調子で最後まで走ってくれー!と毎週神仏に祈ってる。

エレメンタリー
世界各地にいて、影ながらWWWを守護するIAOの
7人のうちの6人が毒殺されるという事件。
緊急時のアクセス権を持つ7人って都市伝説ですよね…?

蛇毒って、普通に飲み込んだだけだと体調不良くらいで済むけど、
細かく砕いたガラス片などを岩塩や氷などに混ぜて食べさせ、
粘膜を傷つけたらそこから吸収されて一巻の終わりなのか。

あとフィラデルフィアに行くと
フィリーチーズステーキの感想ばっかり聞かれるって話は面白い。
リトルチャロで知って以来、一度食べてみたい名物です。





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2017/10/30(月)

映画かんそう
「ブレードランナー 2049」

監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ
レプリカントのKは、「ブレードランナー」として、
違法レプリカントを狩る毎日を送っていた。
ある男性型レプリカントを始末した後、
Kは現場の庭に箱が埋まっているのに気付く。
その箱の中には遺体が入っており、
彼はその遺体の持つ秘密に翻弄される…というあらすじ。

35年前のSF映画「ブレードランナー」の続編です。
その後、大量のSF作品に影響を与えた超有名作品です。
今回のこの映画はKの物語で、彼の悲哀が切々と描かれます。
淡々と命令に従い、口をつぐみ、都市を見る彼。
その表情と目。永久に降り続けるような雨、それから雪。
続編として遜色ない作品でした。
私向けではなかったけども。絶賛意見が多いので少数派です。

内容ばれ

前作も今作も人間でないものに恋をする男が出てきます。
前作のデッカードはレイチェルを得ますが、
今作のKはジョイを失い、全てを失います。

生身の肉体に立体映像を重ねたラブシーンと
立体映像で生身の人間が一瞬見えなくなるアクションシーンが良かった。
実体のない人工知能が、女の協力者を得て
愛する男と3者で、奇妙な性行為を試みるくだりは
「her/世界でひとつの彼女」を思い出しました。
あと所々共産圏のデザインっぽい建築物も良かった。

雪のシーンが美しかったです。
前作のレプリカントの踊り子のシーンでもショウウィンドウの中で
人工の雪が降っていました。

「自分だと思っていたのね?」っていうセリフのところで
共感性羞恥を起こしそうになりました。ひどい。
ゴズリングのHPはゼロよ!やめてあげてこの鬼!

音楽は当初、ヨハン・ヨハンソンの予定で、
彼も相当数作曲を進めていたらしいのですが
ヴァンゲリスっぽく、という製作会社と監督の要望と合致せず
土壇場でジマーに変わったそうです。
残念。たぶん私はヨハン・ヨハンソン版の音楽の方が好きだったと思う。

なんでまたこの人達は突然チーズの話とかしてるんだ、
なんで宝島なんだって思ったけど、
前作のボツカットで、生きてたホールデンが「宝島」を
読んでたねたからきてるんだな。たぶん

スピナ―にワイパーって付いてたっけ…?っていうのが気になって
旧作を見返したけど、私の持ってる版にはワイパー付いてなかった。

not for me理由(ねたばれ)
無印は、猥雑でなんかヤバイけど、
当時のエンタメ映画としては画期的に多くアジア人の老若男女が画面に映り、
人々は頻繁に飲み食いし、わいわいと喋って、生活して、
豊かでエネルギーがあるというか、ワクワクさせてくれる世界観だったけど、
今回は貧民窟みたいなところで最低生活をしている人々があり、
孤児院の児童が強制労働させられ、性的に売買され、
男女が淫売宿でまぐわって、陳腐で停滞した世界なのが息苦しかった。

もっとショックで動けなくなるような、模倣作品がガンガン出る、
斬新で唯一無二の未来世界が見たかった。
たとえば都市風景の広告、
全裸の女性の立体映像が先鋭的で扇情的っていうのは、
20世紀の感性だと思う。私は。

レプリカントの製造法って人工的なものだと思ってましたが、
この映画の設定だと貧困層の女を工場に並べて、
テロメアに細工した受精卵を移植して生ませてるんじゃないの?コスト的に…。
あんな倫理の破壊された世界でわざわざ培養器を使うメリットなさそう。

知能と意思を持つ生物を人間と区別する事の是非、
人工の意思とそうでない意思に区別がつけられるのか、
その存在への愛情は人間同士の愛に劣るのか、
というSF的なテーマを「子供産めるからにんげん!!本物の愛!!」
っていうマッスルチョップで粉砕してて笑ってしまいました。
あと意思があって、人間と交配可能となるとそれはもう完全に人間なので、
どっちかというと人権なく強制労働、性的虐待される生物の苦難という、
人種差別的なテーマにガタンとレールが切り替わった気がします。

あとデッカードが、寿命の知れぬ人間じゃない美しいものと
逃避行に出たというラストが大変夢のあるものだったので、
その後レイチェルが出産で死亡したとか、邦ドラっぽい後日譚は望んでなかった。
まあそれこそが人間の証で彼女は幸せだったという設定なんでしょうけど、
「ブレードランナー2049、男はつらいよ 旅と女とデッカード」
という感じ。(旧約聖書〜めたふぁ〜云々は、うん…まあ、そうなの…)

「ブレードランナー」という言葉の元ネタになったアラン・E・ナースの小説、
違法な医療器具の運び人を書いた「The Bladerunner」を読んでみたかったんだけど、
さすがに翻訳されてないっぽい残念。
でも本職が医師のナースが、医療知識をこれでもかと詰め込んだため、
あまり面白い小説ではなかったそうです…。





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2017/10/31(火)

映画かんそう
「RE:BORN」

disりますご注意。
2017年の邦画アクションでは「亜人」、
「HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY」と、
「RE:BORN」の3本がともかくすごいという意見を見掛けて
興味をひかれ、亜人とHLtMEoSのアクションは本当に良かったので
まだ上映している劇場に行ってきました。
うーん、演じている人の身体能力の高さはこの映画がNO1だと思います確かに。
しかしアクションというのはアイディアと演出、
あと相手役の、主人公を強く見せるスキルが結構重要だと思う。

とりあえず冒頭30分くらい、戦いで心を破壊された主人公、
それを癒す女児…のイメージビデオみたいなのが淡々と続くんですが、
このパート本当に無駄なので5分に短縮するとか、
むしろ脚本の人を変えた方がいいのではないかとかエア監督になりながら見てました。

内容ばれ

戦いに傷付き、ボロボロになりながら、それでも戦場に行く伝説の戦士を
彼女とか女児とかが泣きながら心配して行っちゃヤダとか愛してるとか、
そゆのはもう古いのよ…いや古くてもいいんだけど、
古いものを見せるのには工夫が必要で、工夫しないと臭みが出るのよ…。

作ったひとには最近のアクション映画を見てほしい。
「アトミック・ブロンド」「ジョン・ウィック1、2」
「ドラゴン×マッハ」「ザ・レイド1、2」
とりわけ「ローガン」を見てほしい。同じく疲れ果てた男と女児の話だから。
アクション映画は比較的分析と学習が容易なジャンルだと思う。
2時間の中に雑魚戦と中ボス戦が何回あったか、1分間の打撃は平均何回か、
敵の格好いい演出は何分あったか、主人公の格好いい演出に何分割いてるか。

予算の影響も大きいかもしれないけど、
私が一番すごいと思うアクション映画は「マッハ!!!!!!!!」です。

カウンセリングの先生に身体能力見せてびびらせるシーンは
却って主人公の格が下がるのでやめたほうがよかったのと、
あと人を殺した後で野獣のようにお弁当を貪り食うシーン、
「人を殺して平気で食事を…でもエビフライの尻尾は…残す!?」
ってなったので、あれも微妙。

あっ、かつて主人公を戦場で庇って下半身不随、盲目になった男が
斎藤工さんだったのですが、
主人公の手を意味なく握って、「お前、ゲイじゃないよな?」
と聞かれてもはぐらかして答えず、
主人公のために死にたかったと後半で激白してました。
需要ありそう。

刺客役で篠田麻里子さんが出てました。脚なっが!!
あと主人公のかつての上司役のひとがやたらいい声だと思ったら、
大塚明夫さんでした。



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