5月日記

----------------------------------------------------------------

2015/05/01(金)

映画かんそう
「龍三と七人の子分たち」

北野武監督。
むかしは極道として恐れられていた主人公も
今は隠居して息子夫婦の家での肩身の狭い居候生活を送っている。
懐かしさから仲間を集め再会したりして過ごしているうちに
かつての自分のシマ一帯でオレオレ詐欺や違法セールスを行う会社、
京浜連合の存在を知り、再び暴力団を結成する。
年老いた極道たちと、現代風の準暴力団組織との抗争が始まる、というあらすじ。

コメディ映画です。
劇場わりと大受けでした。
おじいちゃんよぼよぼネタはやっぱり定番。
年配のお客さんが多かったかも。

内容ばれ

でも北野監督、ギャグセンス丸くなった…?って思った。
一般向けに、ゆるめにしてあるのかな?
おつまみがなくて、孫の文鳥焼いて食べっちゃったところと、
殺しと傷害と懲役のポイント計算のところは
監督らしいかなって思いましたけど。
(文鳥焼き鳥は、でも平成の人は耐えられるだろうか…)

生死を共に潜り抜けたかつての関係をふと匂わせる
老いた極道同士の会話いいですね。
きっと色々あったのだろう……。

リアルヤクザですが、一時期仕事でマジベンツ、マジパンチ、
マジ金チェーン、マジアロハの、
フル装備のヤクザの怒鳴り込みを経験して、
何事もあまり怖いって思わない私でも膝が震えたものですが
暴対法のおかげでめっきり姿を見なくなりましたね。
暴対法ばんざい。



----------------------------------------------------------------

2015/05/02(土)

色々感想

マギ(サンデー連載)
アリババ君、随分描きやすそうな姿になって…。
私にも描けそう…。

暗殺教室(ジャンプ連載)
イケメンすぎて殺せんせーって気がしませんでしたが
スケベ顔が出てきてやっと、同じひとだわこれ!って思いました。

プラスティック・メモリーズ
9年で使用期限が来て人格がなくなり
回収が遅れると徘徊、個体によっては暴力行為もありうるギフティアに
子供の親権を認めるとか、その社会は狂ってる……!

あと不法にギフティアを略奪する犯罪組織があるなら、
担当者から口頭注意じゃなくて、会社からユーザーに向けて
重要なお知らせとして伝達しないといけないんじゃなかろうか。

プリキュア
黒いプリンセス出てきました。
そして主人公にバイオリンのレッスンをしてあげる。
なんぞ!?

仮面ライダードライブ
先週書き忘れましたが、新しいライダーの武器、
信号機つきです。赤の間は攻撃できない。
交通ルール順守のための啓蒙武器!?

ニンニンジャー
金色の子、おじいちゃんが若返った姿かと思ったら
予告を見たら違った感じ。

救命医ハンク6 セレブ診療ファイル
交通事故にあったらSNSでみんなが優しくしてくれて、
それ以降ずっと病気を詐称してきた、っていうのは
心の病になるのか。

ナイトメア〜血塗られた秘密〜
ミナに関しては、えーっていう結末でした。
それなら1話で終わったやないの。

荒くれガンマンについてはちょっとびっくりした。

ファミ通
海外のインディーゲームで「The Graveyard」という作品があり、
それは老女が墓場の中を歩く、ただそれだけのゲームらしい!
そして有料版と無料版の違いは、有料版は老女が死ぬという点らしい。
さすが海外!
http://matome.naver.jp/odai/2140569411780402201





----------------------------------------------------------------

2015/05/03(日)

漫画かんそう
「海街diary」全6巻 吉田秋生先生

映画の予告を見て、3姉妹+腹違いの妹が
鎌倉で暮らす話らしくて、面白そうだなと思って原作を読んでみました。
映像では、けなげな妹と優しい3人の姉というイメージでしたが
吉田秋生先生なので(笑)そんな内容ではなく、
長女はしっかりものすぎて時々怖い看護師、
次女は居酒屋で男を持ち帰るのが趣味の地方銀行勤めのOL、
三女は法事だからとアフロヘアにしちゃうような変わり者、
そして同居することになった末娘は、
優しく真面目だけど、弱い子ではなく、
そんな彼女たちが喧嘩したり笑い合ったりして暮らす姉妹ものでした。

登場人物の中に、この顔この設定…この人知ってる…
という男性がいましたが、「ラヴァーズ・キス」のキャラクターでした。
そういえばあれも鎌倉の話でした。
この漫画ではもっと地方色が強くて、
実際にある場所や観光地が色々出ていた。
あと特産品限定という訳ではないが、
食べ物やお酒の話も時々あって読むのが楽しかった。

内容ばれ

同情屋さんで、妻子を捨ててほかの女性と逃げた父親の事も、
夫に捨てられたけど自分も男のために娘を捨てた母の事も、
どちらも許していて、3姉妹偉い…というか、
見習いたいけど見習える気がしないや…。
私ならお葬式には絶対でないし、
自分を捨てた母と会話とかできないな多分。



「東京タラレバ娘」1巻まで 東村アキコ先生
あのときにあの男で手を打っていたら……
あのときに本気だしてれば……
といい訳ばかりしていたら未婚のままアラサーになってしまった女子たちが
居酒屋でクダを巻きながら本音トークする東村先生の恋愛ギャグ漫画です。

相変わらずのハイテンションギャグで愉快に楽しく読めます。
居酒屋のシーンを見ていると飲みに行きたくなる。

内容ばれ

新感覚女性漫画かな?と思いきや、
脚本家のヒロインは年下のオレ様イケメンモデルとどうにかなっちゃって、
キャッ!どうしよう!みたいなところは定番恋愛漫画で安心の展開でした。





----------------------------------------------------------------

2015/05/04(月)

本日SUPER COMIC CITY24で開催された
シリルプチオンリー「叫びの屋敷で再会を」に
遊びに行っていました。
シリルサークルさんがずらーっと並んで壮観でした。
久しぶりに買ったシリル同人誌!いただいた無配ペーパー!
久しぶりのシリル話!
主催様、サークルの皆さん、参加者さん、お疲れさまでしたー。
お話してくださったかた、ありがとうございました。

イベントアフターで連れて行ってもらった
シャングリ・ラ ホテル 東京のアフタヌーンティーで、
エルダーフラワーのジュレが出てきたよ。

お話していて、
作画の技術の話と、作話の技術の話は、繋がらないようでつながるかも、と思ったり。
あと、碌なことにならないから、
あまりシリウスに映画を見せないほうがいいですね……って話をしました。


----------------------------------------------------------------

2015/05/05(火)

「2CELLOSライブ・イン・クロアチア2013」
をTVで見ました。

最初、コロッセオ風に造ったコンサートホールか…
異様によく出来てるな、と思ったんですが
クロアチアのプーラという街にある、
ガチのローマ遺跡でした。すごい!
ところで私、クロアチアの位置を勘違いしていて
なんでローマ遺跡があるんだろう……って首をかしげたんですが
イタリアから割と近くて、紀元前にローマに支配されてました。

ちなみに2CELLOSは2人ともクロアチア出身で
10代で出会って一緒にウィーンに留学し、
その後ユニットを組んだチェリストです。
ルカとステファン。
(ちなみに医療ドラマ「ER」にクロアチア出身の医師ルカがいますが、
クロアチアではめっちゃメジャーな名前なのかそれとも偶然か)
MCはステファン担当みたいですが、
そんなにたくさんお喋りはなくて、でも
「僕達は歌詞を知らないけど皆歌って!」
とか、天然脱力系なのか?と何度か思いました。

なんとなくステファンの熊化が進行しているのに対し
(お太りになるのではなく、お顔ががっしりと変化していくような)
ルカの時間が止まったままのように見えるのは、
もしかしたら彼も波紋使いなのかもしれません。




----------------------------------------------------------------

2015/05/06(水)

山のぼり その11
なぜそれを抱えて山に!?って荷物の人を時々見ますが
この回はギター、乳幼児でした。
初級者向けの山とは言え、すべって転ぶ事は時々あるよ?

山のぼり その12
この回は初心者さんを連れて、いつもの山をご案内した。
前日雨が降っていて、地面が結構ぬかるんでいたのですが
「ここ、滑りやすいので気をつけてー!ギャー!」
という漫画のような滑り方をした。私が。

山のぼり その13
裸足で登っているひとに遭遇して、ショックを受けた。
脈絡なく「プロゴルファー猿」のことなどを思い出した。
(裸足だから?)
アニメの彼の必殺技に「旗包み」があったけど、
もう一つなんだっけ…「こむら返り」?いやたぶん違う。とか考えながら登った。
帰ってから検索したけど、必殺技が多すぎてよく分からなかった。

山のぼり その14
東京で摂取したカロリーを消費すべくGWに登りました。
8時間眠って遠征の疲労は全回復したと思い込んでいましたが
しかし実際は全然そうではなく、
登り始めの最初の5mくらいですでにつらかった(笑)
自分の老化を過小評価してました。
そして人がものすごく多くて引き返そうにも引き返せず、
結局ちゃんと登って下りてきました。
でもゾンビ!初めての登山!みたいな足取りで、
後ろの人は恐かったのではないかと思う。


----------------------------------------------------------------

2015/05/07(木)

イベントの最中にルーピン先生の命日の話になって、
私は全然知りませんでしたが5月2日らしいですね。
そうか、あれは春だったのか。
なんか暗くて寒そうなイメージがあったから冬かと思っていた、
というか普段はルーピン先生が死んだことを完全に忘れているので
えっ…命日…ってどういう意味…?って一瞬考えます。

wikipediaの先生のページを久しぶりに見に行ったら
またすごい記述が増えていて、
スネイプ先生の事を嫌っていたとか全然記憶になかった。
英語版とくらべても段違いの充実ぶり。


----------------------------------------------------------------

2015/05/08(金)

読書かんそう
「英国一家、日本を食べる」マイケル・ブースさん

英国のフードライターと、奥さんと小さな息子2人が
日本に長期滞在して各地を巡り、様々な食べ物に挑戦するエッセイ。
面白かったです。食べ物の表現がおいしそうだし、
日本食を知らない人にも分かり易く書いてあるのが逆に新鮮。

相撲部屋や、ビストロSMAPの撮影スタジオ、
クジラ料理店、北海道のラーメン横丁、京懐石、流しそうめん、
ドッグカフェ、味噌、日本酒、だし昆布の製造過程、
博多ラーメン、沖縄の食生活と長寿の秘密、
様々なお店や現場に出掛けて行って、突撃取材をされます。

内容ばれ

辻調理師専門学校と服部栄養専門学校の創設者の2代目が
西と東で日本の食の覇権争いをしているとか、
この本を読むまで知らなかった。
辻芳樹さんがリチャード・ギアのようなスラリとしたイケメンであるという記述を読んで
早速画像を検索しましたが、これは…二次創作がある予感…。

イギリス人っぽい皮肉もありますが、
でも捕鯨を「人間を殺すのと同じくらい悪い」という考えでありながら、
クジラの肉にチャレンジするあたり、作者さんは相当柔軟な人だと思います。
外国の人にはちょっとハードルが高いかな?という食材も
とりあえず口に入れていらっしゃる。

ラストは銀座の会員制の懐石料理店「壬生」で締めてあります。
芸術か、はたまた宗教かという壮大なスケールの形容で、
「この店、本当にあるのかな…最後だけファンタジー店なんじゃ…」
って思って検索してみましたが、
食べログにページがありました(笑)恐るべし食べログ!
写真を撮っているひとがいるのも凄い。

作者が日本行きを決意するきっかけになった、
友人の日本人シェフ、トシが
常にシミ一つない白いシェフコートをまとい、
長身に引きしまった体型、毒舌、と
不必要なまでにすごいキャラ立ちをしていてとても気になりました。
本の最後もトシがいいこと言って終わった……。



----------------------------------------------------------------

2015/05/09(土)

色々感想

今週は雑誌のほとんどが合併号になって
出ていないので寂しい感じ…。

ドライブ
闇落ちしていた3号くんが戻ってきたと同時に
2号ライダーくんの闇落ちフラグが!
出たり入ったりあわただしいな!

主人公は刑事なので、
謹慎処分で変身できないという異例の展開。

ニンニンジャー
アメリカ帰りのスターニンジャ登場。
何を言ってるのか わからねーと思うが以下略物件。

ダウントン・アビー3
オブライエンさんの甘言(あの子もあなたの事好きなんじゃない?)に乗って
好みの後輩の寝込みを襲ってしまうトーマス。
魔性のゲイあらため軽率なゲイ。

オブライエンさんはパズルゲームのように
邪魔ものを一挙に消し去ろうとしています。
さすがお屋敷一番の悪(過去悪事の中に殺し=胎児殺しが含まれるので)だぜ!

救命医ハンク6 セレブ診療ファイル
炭水化物をとると胃の中で勝手に発酵してお酒になるとか
人間養老の滝だ!

進撃(別マガ掲載)
兵長の過去編+ほっと息抜きの回。

しかしまた厄介なアイテムを残してくれたものだな…。
またあれ最低最悪の状態で誰かが使わざるを得なくなるんでしょう!?



----------------------------------------------------------------

2015/05/10(日)

映画かんそう
「ブラックハット」

マイケル・マン監督。
香港の原子力発電所の制御装置がハッキングを受け、
中性子放射が始まる大惨事となる。
犯人を調査するべく、犯罪行為で収監中の
天才プログラマーが招聘される。というあらすじ。

残念ながらいまひとつ…。
1シーン1シーンが不必要なまでに長くて、
人物の行動や台詞にインパクトがないです。
もうちょっと切って100分ほどに編集して、
イベントを1つ減らしてキャラクターのために充てれば…。
学生時代に書いたRemote Administration Toolのプログラムを悪用された2人が、
今は犯罪者のハッカーと軍人として再会し、共にサイバーテロリストを追うとか
萌え的な設定はよかったんですけどね…。
天才ハッカー、クリス・ヘムズワースはなぜかムッキムキで、
部屋で手持無沙汰になると筋トレしちゃう子です。

おちばれ…?

結局原子力発電所のハッキングは
錫の発掘工場を破壊して相場で儲けるための予行演習だったんですけど、
いやいや、それどう考えてもおかしいやろ!?と思いました。
世界規模でマークされて一生追いかけ回されるよ?

あと企業も公的機関もファンタジー並みにセキュリティ甘すぎ。
あと天才ハッカーは物理戦闘力高すぎ。




----------------------------------------------------------------

2015/05/11(月)

舞台かんそう
ゲキシネ「蒼の乱」

亡国から来た異国人、蒼真と
坂東武者の将門小次郎が出会い、戦乱に巻き込まれ、
やがて結ばれて、数奇な運命を辿る、
歌と踊りあり、殺陣あり、笑いあり、燃えありの
サービス満点エンターテインメントです。
史実をファンタジー調理した定番のメニュー。

主演は天海祐希と松山ケンイチさん。
男女のラブロマンスなのですが、
蒼真の知力、統率力、精神力が高いので
どちらかといえばブロマンスの香りがします。
しかし男性が敬遠するようなレディゴリラではなく
儚さやけなげさもある、ちょうどいい匙加減でした。
天海さんは声が低いので啖呵や恫喝やギャグが合います。
強いけど、女性らしくもあり、なおかつギャグもこなすって
ありそうだけど、実はあまりない3拍子。
将門は、あらすじだけ頭の中で追うと相当頭が悪くて
物語の悲劇の半分くらいは彼のせいではないか…とも思いますが
松山さんの魅力で、天真爛漫で魅力的な人物に見えました。
狂乱の演技と、ニカって笑った顔の使い分けがうまかったし、
殺陣もミュージカルも難なくこなしてらっしゃった。

早乙女太一さん友貴さん兄弟が出演されていて
彼等の対決シーンは見応えありました。
やっぱり息が合ってやりやすいのだろうな…。

オチばれ

早乙女太一さんは安定の立ち回りで、
相変わらず誰よりも高く飛んで、誰よりも剣戟が早かったですが、
敵から刀を高く弾き飛ばして、落ちてくるそれをキャッチするシーンは、
うぉー!拍手ー!って思いました。
いつもはシリアスな設定の役ですが今回ちょっとコメディシーン多めで
しんちゃんの物真似があんなにお上手だとは知らなかったですよ…。

橋本じゅんさんはとうとう馬の役で、
でもおいしい役でした!くろまき!後ろ脚を操作しながら演じてらっしゃって、
劇団四季のライオン・キングを思い出した…。

俵藤太(田原藤太)は実在して、
「将門を討つという大功を挙げながらも、
それ以降は資料にほとんど名前が見られなくなり、
没年さえも不詳である」というwikipediaの記述に、
おおー、なるほどなるほどと思いました。
というかこのひと矢に唾をつけて百足を退治したひとだ。

今回は高田聖子さんの出番が多くてうれしかった!




----------------------------------------------------------------

2015/05/12(火)

映画かんそう
「百日紅〜Miss HOKUSAI〜」

葛飾北斎の娘、お栄を描いたアニメーション映画です。
原作は杉浦日向子さん。

お栄と、盲目の妹お猶とのつながり、
父の北斎とのつながりを中心に江戸の生活が描かれます。

暗い日本家屋の中から見た外の眩しさ、
日光の下を歩いていた人が、日陰に入る瞬間の色の変化、
明るい場所から見た屋内の黒さ、等々
光の表現が凝っていました。

内容ばれ

杉浦さんの怪談が好きなので、
すっと自然に怪談世界に移行したりまた戻ったりするのが楽しかった。
お栄と北斎には見えるのに、
同じ絵師でも半人前の善次郎には見えないのはどういう事なの(笑)。

橋の上の江戸の物売り達の声は
以前落語で物売り達の描写を聞いた時にすごい臨場感があって
それと比べるとちょっと物足りなかった。
あのシーンのガヤは落語家さんにやってもらったらよかったのではないか。

江戸の人にとっては
火事はエンタテインメント&芸術鑑賞なのだなと思った。
あと、火消しの人がほとんど消火活動をしてなくて、
周囲の家を全部ぶっ壊して、火の中心を囲んで突っ立って
キャンプファイアー状態で見てるだけなのも驚きだった。
な、なるほど…。

ラストに応為(お栄)の絵が1枚だけ出てきます。


----------------------------------------------------------------

2015/05/13(水)

舞台かんそう
「酒と涙とジキルとハイド」三谷幸喜さん

19世紀のロンドン、高名なジキル博士は
人間の善と悪を薬物によって2つに分離し、
純粋な善、純粋な悪を抽出する予定だったが、
実験は失敗し、追い詰められたジキル博士は
研究発表を前に役者を雇い、ハイドを演じさせようと画策する。
しかし博士の婚約者イヴが、
粗野なハイドに好意を抱いたのをきっかけに混乱が始まるのだった。
というあらすじ。ラストまでハイテンションドタバタコメディです。

ものすごく三谷さんらしい話です。
むしろ昔の三谷さんっぽくすらある。

内容ばれ

イヴが思い込みによって作り出した第二の人格の名前が「ハイジ」とか
もうそれ!それな!三谷さんっぽい!(三谷さん作です)

ともかくみんなよく動きました。
アニメと人間の中間くらいの動き。
実際の人間は、あんなに叫んでリアクションしまくるようには出来ていない…
というのはよく分かりました。すごい汗だった。
3人とは対照的に、常に冷静沈着でここぞというときに事態を混乱させる
助手のプール、おいしい役だった…。





----------------------------------------------------------------

2015/05/14(木)

映画かんそう
「ホーンズ 容疑者と告白の角」

「ミラーズ」などを撮ったアレクサンドル・アジャ監督、
(この人、フランス人だとは思わなかった。すごいアメリカB級っぽい作風)
ダニエル・ラドクリフくん主演、キングの息子ジョー・ヒル原作。初映画化。
下記、中程までのあらすじを書きますので、
この映画を見るおつもりのかたはここでストップしてください。

少年の頃に出会った少女に一目で恋し、
幸福にも幼い恋は成就し、以後その女性だけをひたむきに愛してきた主人公は、
ある日彼女が何者かに乱暴されて殺されるという悲劇に見舞われる。
しかも田舎の小さな町で彼はその犯人と噂され、
周囲からあらゆるいやがらせを受ける。
自暴自棄になった彼は、慰霊のための祭壇を破壊するが、
その翌日、自分の額に悪魔のような大きな角が生え始めているのを発見する。
そして、その角を前にするとなぜか町の人々は
心に秘めた暗い欲望を口にするという現象に気付いた彼は、
角の能力を使って犯人探しを始める。というあらすじ。

すごく変わった話です。
前半がキングで、終盤がアメコミ。
もっと詳細に言うと「スタンド・バイ・ミー(あるいはIT)」+「ゴーストライダー」
普通、主人公が特殊能力に目覚める場合、
その能力は派手でエンタメ的で爽快感があるものですが、
彼の角はひたすらつらい。娘の友人の若い肉体に欲情しているとか、不倫相手の肉体が最高とか、
うるさい子供をつれた母親を叩きだしたいとか、聞きたくもない話を延々聞かされる。
そして自分に近しい人々が、本当は自分をどう思っているかとかも。
でも骨格としてはラブストーリーです。なので後味は、うーん、そんなには悪くない?かも?
変った話の好きな方むけ。私は割と好きです。

おちばれ

全然重要じゃない、ギャグシーンでものすごい真剣に感動したんですけど、
お互いにずっと片想いしながら一緒にいた、って素敵じゃないですか?
お互いの裸を想像して、興奮して、でも怖くてずっと黙ってたとか!
いいもの見たなってにこにこしてたのに、なんだよラスト…。

というかあの町、碌でもない人が多すぎやしませんか…。
娘のともだちや、息子の彼女に性的に惹きつけられる率100%なんですが、
えっ!?そんなもの!?それとも娯楽の少ないハイパー田舎だから!?
犯人の人、あれ思い込み激しい人とサイコパスの中間点くらいだなあ…。

あの色っぽい女の子、角の力で言わされた暗い欲望が
「ドーナツ6個食べたい」ってかわいくないですか。
あの爛れた町の中ではエンジェル級の純真さ。
うーん、ドーナツ6個一気食い、私はいけると思うんだけど、
1個を一度に口に入れるのは無理だな…あれ地味にCGかな…。

ダニエル君が赤毛の女の子と付き合ってたり
蛇と仲良くしていると何かを思い出しますが、
しかし悪魔の物理パワーがあんまり大したことがなくてびっくりしました。
えっラスボスのように形態変化したのに、それでダメージ受けるの…そうなの…。

えっと、メリンが仲良しの女友達を1人でも作ってれば
悲劇は回避できた気がしますよ私は…。





----------------------------------------------------------------

2015/05/15(金)

映画かんそう
「リディック ギャラクシー・バトル」2013年
デヴィッド・トゥーヒー監督

2000年「ピッチブラック」
2004年「リディック」
に続く3作目です。しかし私は見終わってから気付きましたが
2本目の「リディック」を見てません。しまった、やらかした。
たのむ、映画のタイトルはレジェンドとかファイナルとかそういうのではなく
数字をいれてくれ……。

そんな訳で、どうやら前作ではリディックはどこかの支配者になって
羽振りが良さそうでしたが、嫉妬した側近か何かに裏切られ、
辺境の惑星に置き去りにされたっぽいです。
前作を見てない私のような大雑把な人間のために、ふんわりした回想シーンがあります。
そしてそこから荒野とリディックが延々と続き、
ちょっと動物ドキュメンタリーのようです。
正直この辺はもっと短くてもよかった。
そして自らを餌に賞金稼ぎたちを呼び寄せ、サバイバルバトルが始まります。
後半はなかなかいいと思います。

内容ばれ

得意の暗殺スキルで、賞金稼ぎ達を1人また1人と始末していくところは面白かったです。
ランボー+ゴルゴ+ホラーみたいな感じで、
クズは惨めに死に、
プロはプロ同士、敵対関係でも敬意を払う、みたいなのもよかった。

リディックのペットの、狼っぽいなにかがかわいかった。





----------------------------------------------------------------

2015/05/16(土)

色々感想

暗殺教室(ジャンプ連載)
映画後篇決定おめでとうございます!
実写映画ってどのへんのエピソードまでやったんだろうね。

ナルト(ジャンプ連載)
子世代番外編漫画が、ハリポタ番外編っぽい。
きっとJKRが続編を書いたらこんな感じに違いない。

学糾法廷(ジャンプ連載)
うちきりー!!最後の事件はピタゴラスイッチみたいだったな…。
過去の大量殺人の決着はジャンプ+およびコミックスで発表だそうです。

マギ(サンデー連載)
アラジンと白龍の認めるアリババの価値が自分には全然分からないぜ????って
ジュダル君が言ってましたが
「伝説のオウガバトル」のカオスフレームシステム、
アライメント値とカリスマ値の事を知ってたら
簡単に説明できるのになあと思いました。
統治者候補だから、強いだけじゃだめなのよ…。

攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE
すべて疑似記憶ねたで押し通すつもりなのか?

えっと6話まで見たので、映画の3本分を見た?
なのであと2話?映画にして1本分?
それと私は勘違いしていましたが、
最初の1話2話もTVオリジナルじゃなくて映画の最新作だった?

ダウントン・アビー3
迫害されるトーマスは、ベイツさんの加勢により
一発逆転が起こりそうです。

しかしこの事件、トーマスかわいそう風に演出してあるが、
これがもし男女だったら、「お前も俺が好きなんだろう」って
寝ている所を襲われて、
上司に訴えたら許してやれと雇用主に命令されて
警察を呼んでも丸め込んで帰されてしまって
相手が同じ職場に居続けるってのは、結構ホラーな状況ではないか。

そして新登場の親類の女の子は奔放な子で既婚者と交際。
しかし100年前も今も不倫の起承転結って全然変わらないですね。
どうしてみんなサンタの実在は否定するのに
妻と別れるって言葉は信じるのか。
そしてイーディスといい雰囲気になっていた編集者も妻帯者であったことが判明。
精神に異常をきたした妻って…「ジェーン・エア」ですね?

しかし旦那さまの、
イートン校では同性に何度もキスされそうになった発言で全部吹っ飛んだ。

救命医ハンク6 セレブ診療ファイル
子供の頃のハンクは病身の母親の世話と、弟を育てるのに必死で
やんちゃな遊びなどしている暇がなかったので、
大人になってから弟が、昔自分のやったやんちゃな遊び
(他人の家のプールに勝手に入って全裸で泳いで、見つかって逃げるという内容)
を兄に経験させてあげるという、いい話。
最後モザイクかかったけど。





----------------------------------------------------------------

2015/05/17(日)

まんがかんそう
「血界戦線」内藤泰弘さん 既刊10巻まで

かつてニューヨークだった地域は異界とのゲートが開き
一夜にして様相が変わり果てた。
現在は霧に覆われ、人間と異界人が奇妙な共存をする都市
ヘルサレムズ・ロットとなったその場所で、
不思議な能力を持った少年は、奇妙な縁から
異界人と人間の均衡を保つための組織ライブラに迎え入れられ、
様々な事件に巻き込まれていく、というあらすじ。

コンセプトは「技名を叫んでから殴る漫画」だそうで、
中2の心が騒ぐようなカッコイイ必殺技を、みんなが持っています。

各エピソードのバリエーションがすごくて、
力押しの戦闘話ももちろんありますが、
駒を使ったボードゲームをしているだけの話もありますし
園芸の話や、授業参観の話や、グルメの話、様々。
異界人もすべてが悪という訳ではありません。
(きのこみたいな形の異界人の話が……)
(そしてアニメでは彼の声が大谷育江さんと聞いて震撼してます)
脳筋バトル中心になったレベルEという感じ。

内容ばれ

主人公の能力が眼球特化というのがいいと思う。
視界をジャックしたり、任意の人間の視界を入れ替えて行動不能にしたり、
かなり万能なんだけど、でも若干制限があって
戦闘能力はほぼないっていうバランスが。

チェスに似たプロスフェアーというゲームおもしろそうです。
でもたぶん私にはルールを覚えられない。
そしてルール誤認識による仕切り直しが多発しそう(笑)

メンバーの中ではクラウスとスティーブンが好きですね。



----------------------------------------------------------------

2015/05/18(月)

ついさきほど、人生初のUSBメモリ水没をやらかしてしまって、
しかもすぐに拾い上げたので、無事かもしれないと思って
PCに差して電源を入れるという、一番やってはならぬことをやってしまいました。
あとで検索しましたが、通電していない状態では案外水に強いのだそうです。
なので数日かけて乾かして再使用すれば問題はなかったそうで…。
最初は普通に開いたのですが、魔法のようにデータが消えていき
最後はメモリを認識しなくなりました…。

教訓

USBメモリを水没させた時はあわてず乾燥させる。
(真水でない場合は対応が変わるそうなので各自検索してください)

こまめにバックアップをとっ……。

前回バックアップをとったのが4月末なので、3週間ほどの個人的な文章すべてが消え……。
いま神に祈りの舞を奉納しながら乾燥中です。




----------------------------------------------------------------

2015/05/19(火)

映画かんそう
「インド・オブ・ザ・デッド」(原題:GO GOA GONE)

ルームシェア中の仲良し3人組ハルディク、ラヴ、バニーは
ふとしたきっかけからゴア州の高級リゾート地へ遊びに行くことになる。
ホテルのプールで、ロシアマフィアの秘密のパーティーが孤島で行われると知った彼等は
ボートでそのパーティーに潜入を果たすが、そこで配られた新種のドラッグには
人間をゾンビ化させる効果があり、
3人の恐怖のサバイバルが始まる…というホラーコメディです。

インドの急激なブロマンス大国化についていけない。
一応すごいグラマラスな美女が出てくるのですが、
男性たちほぼ全員から矢印を向けられたりするのですが、
でも別に誰とくっつくわけでもなく、
男性たちは男に夢中です。
友達の頬を撫でたり、2人きりの部屋で抱き合ったり、
インドでは普通なんだな!すばらしいな!
お約束の「お前たちデキてたのか」「ちがうー!」もあった。
はいはい、ちがうちがう。

インドでは暴力表現やゴア表現(not駄洒落)の規制が厳しいらしく
かなりマイルドです。コミカルなシーンの方が多い。
内臓がちらちらっと映るくらいかな。
ところで関係ないですがゴアって
吉田戦車さんの「ゴワには五羽ゴワトリがいる」っていうフレーズしか知らなくて、
アフリカあたりの国だと思ってました…まさかインドの州だったとは…。(アホ)

内容ばれ

色々なゾンビ作品へのリスペクトに溢れてますが
土台になっているのは「ショーン・オブ・ザ・デッド」だと思います。
そして最後のランチャーは「バイオ・ハザード」ですね分かります。
アジアでゾンビが生息しにくいのは、
火葬の風習に加えて、湿度の高さのせいもある。
数日で腐っちゃうよね…歩行とか難しくなるよねきっと…。

ラヴ×ハルディク+バニーのカプもかわいいけど、
ロシアマフィアの2人もなかなか強烈でしたよ。

そしてED…仲良し男3人組のキャッキャする映像が
最後まで流れ続けた…。

USBメモリ、引き続き乾燥中です。


----------------------------------------------------------------

2015/05/20(水)

何回か書いていますけど
私の腕は皮膚が分厚くてとても丈夫なため、血管がほとんど見えません。
我ながら生物っぽくないゴム製のようなどっしりした腕をしています。
そのせいで血液検査ではいつも難儀し、
どの病院でも3回、5回の針の刺し直しは当たり前でした。

しかし最近ちょっと様子が変わってきて、
利き手の手首からなら1度で成功、利き手の前腕で1度で成功、
先週などは利き手でない左手の腕で1度目でちゃんと採血成功しました。
(利き手の方が血管が太いので、逆は難しい)
採血のレベルが全体的に上がっているのではないかと思う。


USBメモリ、復活しました!信じられない!お昼は乾燥剤、夜間は炬燵の弱で乾かしていました!
いまの私、「うわっ、私の年収低すぎ……」CMみたいなポーズをずっとしてます。





----------------------------------------------------------------

2015/05/21(木)

映画かんそう
「黒い十人の女」1961年 市川崑監督

美しい妻がありながら、
次々と浮気を繰り返し、女優や脚本家など
合計10人の女と交際するプロデューサー風松吉。
彼女たちはそんな彼に呆れつつも関係を断てないでいるうちに、
徐々に憎しみを募らせ、
やがて協力して彼を殺害しようという計画が持ち上がる。

50年前のto LOVE るかよ…というあらすじは、まあ置いといて、
モノクロで撮られた女優さんがみなさん美しいです。
和服の山本富士子さんの上品さ、岸恵子さんのゴージャスさ、
お人形のような中村玉緒さんの可愛らしさ、宮城まり子さんのシャープさ、
物腰の女性らしさ、アクセサリーの色っぽさ、セットされた髪の華やかさ、
これらはたぶんカラーだったら損なわれていた。
女優さん鑑賞しているだけで、結構楽しいです。
あと、あまりにも昔すぎるので、映っている道具や建物、
食べ物や飲み物などが全部物珍しい。

ラストばれ

最後はどういう意味なのかなって調べたんですが
謎のままなんですね。
私は松吉が死んだのか、
あるいは8人の女が死んで霊になってたのか、
どっちかかしら?とか考えました。

松吉は仕事が忙しすぎて
物事を深く考えたり、
人とちゃんとした1対1の関係を築いたりが出来なくなった、
現代の人はみなそうだ、というような指摘を受けていましたが
たぶん50年前より今の人の方が2倍は忙しいよ松吉…。




----------------------------------------------------------------

2015/05/22(金)

読書かんそう
「海のふた」よしもとばななさん

映画の予告を見て気になって原作を読んでみました。
故郷でかき氷屋を営む主人公の女性と、
彼女の母親の友人の娘、はじめの物語です。
はじめさんは、大好きな祖母を亡くしたばかりで
醜い遺産相続争いで傷つき、夏の間だけ主人公の家にやってきます。

作者のよしもとばななさんが
毎年海水浴に訪れている西伊豆のために書かれた小説です。
版画家・名嘉睦稔さんの作品が挿絵として使われています。

昔はもっと町に活気があり、自然にも勢いがあった、
という主人公の寂しい気持ちが繰り返し書かれます。

内容ばれ

よしもとさんの作品で、
どこか1つの土地をテーマに書かれた小説は
別に名所のことに触れられていたりはしないですが、
その場所の湿度や音や光が丁寧に書かれていて、
実際に行った気分になれるのが好きです。

キャラクターに関しては、
主人公と、はじめさんがどちらもスピリチュアル系女子のため、
なんとなく中身の同じ人物に見えるので、
どちらかは普通の人の役をしたほうがよかったのではないかとか思いました。
(ソウルメイト的なものを書かれたかったのでしょうけどたぶん)


かき氷、おいしそうでした。




----------------------------------------------------------------

2015/05/23(土)

色々感想

レディ・ジャスティス(ジャンプ新連載)
アメコミネタなのだそうです。ヒーロー・アカデミアに続く2本目。
しかし無敵のスーパーパワーを持つ超人少女でありながら
恥ずかしがりやで、露出すると力が出せなくなっちゃうってこれ、
バトル漫画なのかパンツ漫画なのかどっち…?

絶チル(サンデー連載)
ファスナーを操る能力の敵が、司令塔の少年の弱点を狙って…
…あとは書かなくても分かりますね…?
男性陣に走った戦慄にくらべて、気軽な反応の女子ズ。

ニンニンジャー
最終回に決着付けると思ってた中ボスのひと(蛾眉雷蔵)が
早々とお亡くなりになっちゃった!

そして敵の狐面の小悪魔系がおじいちゃんの唯一の弟子だと…。
愛憎の匂い。

救命医ハンク6 セレブ診療ファイル
ネタに困ったら急遽女を出してハンクとくっつけるのやめて!

あと前シーズンまで明らかにジェレマイアはディヴィアのことが好きだったのに、
今シーズンでは違う人に猛烈アタックしていてちょっと残念…。



----------------------------------------------------------------

2015/05/24(日)

映画かんそう
「大統領の執事の涙」

父親を白人の農場主に撃ち殺された子供がやがて成長し、
身に付けた技術でホワイトハウスの執事に採用され、
アイゼンハワーを最初にその後7人の大統領に仕えるという実話を元にした話。
しかし彼の息子はキング牧師、マルコムX、ブラック・パンサー党、
マンデラ大統領釈放要求などの差別撤廃運動やその指導者たちと関わります。

役者さんの使い方が贅沢。
ジョン・キューザック、アラン・リックマン、ロビン・ウィリアムズが
次々と現れては去っていきます。
主演はフォレスト・ウィテカー(「ラスト・キング・オブ・スコットランド」でアミンを演じた人です)、
彼の妻にオプラ・ウィンフリー。

内容ばれ

同じ団体の中に
戦おうとする一派と、流血を避けようとする一派があると、
同胞なのに、というか同胞だからこそ前者から後者への憎しみは
下手をすると敵に向ける以上のエネルギーがあるのはやりきれないですね。

同じ国で生活している同じ人間同士の間に起こったとは信じられないような
激しい弾圧と抵抗の一連を見ていると、
第二次南北戦争が起こらなくてよかったという気持ちになります。

でも、お父さんが白人に仕えて稼いだお金で衣食住保障してもらって
大学まで行かせてもらってるのに、お父さんの人生を否定するのは間違ってると私も思う。
そういうのは自分で稼いだお金で生活できるようになってからな?

それにお父さんも別に奴隷根性で執事をやっている訳ではなく、
単にプロとして仕事をきちんとしているだけで、
尊敬できない人物には相手が大統領でも
礼儀正しい態度と全然心のこもってない言葉で対応していた。
(フォレスト・ウィテカーがそれを表現していた)

ラストまで見ると、なるほどこれは今撮るしかない映画…って思います。

「それでも夜は明ける」は人権を奪われ苦難を受ける個人にフォーカスした作品で、
「大統領の執事の涙」は個人を中心に据えつつ国家・歴史の流れを追った作品です。
一挙に鑑賞すると頭の中でピースが合いそうですが、ものすごい体力を消耗しそう。



----------------------------------------------------------------

2015/05/25(月)

読書かんそう
「ソフロニア嬢、仮面舞踏会を密偵する (英国空中学園譚)」
ゲイル キャリガーさん

英国空中学園譚3冊目。次でラスト。
花嫁修業学校に叩きこまれたと思ったらそこは女スパイ養成所で、
毎日、男性を誑かしたり毒薬を扱ったり体術を習ったりすることになったソフロニアが、
科学技術の発達した19世紀の英国で、吸血鬼や人狼や空賊たちと渡り合う冒険譚。
今回は兄の婚約祝賀会のために里帰りしたソフロニアが、
仲間のシドヒーグの危機を知り、大暴れするという話です。

内容ばれ

アレクシアシリーズで割に重大なエピソードだった
例のキングエア人狼団の事件がリアルタイムで起こります。
シドヒーグがますますかわいいよ!
(でも後にあれがああなってこうなって…と思うと少々複雑)

列車の旅が続きますが、
フィリックスとソープという、
人種も身分も性格も何もかも違うけど素敵な男子2人から
思いを寄せられて、どちらも好きだしああどうすれば……
というソフロニアの葛藤と、男子2人の嫉妬が延々と続くので
途中がちょっとつらかったですが、
最後に急激にお話が動いてほっとしました。
考えてみればあちらのヤングアダルト小説で
女子が主人公のものは必ずと言っていいほど
2人かそれ以上の男性から好かれて困っちゃう主人公ちゃん…なので、
よっぽど定番のフックなのでしょう。
でも自分に引っかからない、なおかつ巨大すぎるフックは
顔とかにガンガン当たって痛いよ。

最後にもう一波乱ありそうで楽しみです。



----------------------------------------------------------------

2015/05/26(火)

映画かんそう
「イニシエーション・ラブ」堤幸彦 監督

この映画を見に行くおつもりのかたは、下記一切読まれぬほうが良いです。

原作を読んだ時に見事に騙されましたが、
映像化は無理だろうなーって思ってました。
でも驚きの強引な手法で映画にしてました。
いやもう、ふきだすのをこらえるのに苦労しましたけど!

オチバレ
それは、太った男が努力して痩せた?というアイディアです。
具体的に言えば森田甘路さんが痩せて、松田翔太さんになった…的な。
うーん?うん…。

(ここまでオチバレ反転)

ラストで潔く、「これは結局こういうことだったんだよ〜」
っていう種明かしをやりました。
仄めかしとかそういうのではなく、本当に説明。伏線も全部リピートして説明。
普段ミステリーやサスペンスを見ない人でも分かるように懇切丁寧に。
タイトルの意味までセリフで説明してました。
全然スマートじゃないし下品だけど、
たくさんの人に来てもらう映画に必要なのはこういう姿勢だと思うたぶん…。
努力が実って話題になって、人が大勢見に来るといいですね。

映像化しにくい伏線は切って、新しいものが足してありました。
エンディングが流れ出してすぐにザワザワザワザワ…ってしてたので、
みんなちゃんとミスディレクションが分かってびっくりしたのだと思う…。

オチバレ
原作の登場人物はみんな程度の差こそあれ嫌なやつなので
そこで誤魔化されましたが、
映画の森田甘路さんのキャラクター、めっちゃいい人なので、
そこのところが少々苦しいかも。
そして原作より、だいぶ良い話になっていて既読者は楽しめるのですが、
娯楽として映画を見に来た人があれを見てどう思うのかはちょっと分からない…。
前田さんが可愛いので許す!ってなるかなどうかな?

(ここまでオチバレ反転)

カセットテープや黒電話やソバージュやテレホンカードなど、
昭和のアイテムや流行について一通り解説がありました。
でも私ブーツ型グラスは知らないよ…。


----------------------------------------------------------------

2015/05/27(水)

映画かんそう
「鑑定士と顔のない依頼人」2013年イタリア
ジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本
エンニオ・モリコーネ音楽

高名な老鑑定士である主人公は
名声と世間の信頼をいいことにオークションで名画を
不当に安く入手し、
邸宅の中の隠し部屋で収集していた。
ある日、両親を亡くしたという資産家の娘から
美術品の査定を依頼された主人公は彼女の家に赴くが、
広場恐怖症であるその女性は館の隠し部屋に住んでおり、
主人公の前には決して姿を現さない。
潔癖症で、これまで女性と付き合った事のない老鑑定士は、
友人である機械工のアドバイスを受け、女性と会う事に成功し、
若く美しく神秘的な彼女に恋をする。
というサスペンスです。

私は飛行機の中でこの映画のオチ部分を見てしまって、
結末を知っていましたが、
注意深くセリフを聞いて、色々納得しました。

館と、美術品。そして音楽が美しいです。

おちばれ注意

老鑑定士が傲慢であるというアピールが足りないので、
ものすごい気の毒な犯罪被害の話に思える。
だってドナルド・サザーランドの願望が叶わないのは
彼自身がヘボだからであって、べつにジェフリー・ラッシュのせいじゃない。
ずっと好きだったのに好意を利用され続けて、
それでとうとう……とかだったらよかったのになー。
だから相手の好みは手に取るように分かる、とかだったら色っぽかったのになー。

残酷なのは、館の正当な持ち主であるクレアが、
決して主人公と恋愛関係になって物語を救済してくれる存在ではないと、
あらかじめ観客に明示されているところ。そしてその手段。

ラストはハッピーエンド、バットエンド、
どちらともとれるようになっています。
たぶん男性の方がハッピーエンドだと考える人が多いと思います。
私もハッピーエンドって考えたいけど、でも、
還暦越えのおじいちゃんと20代の女性のラブロマンスとか
世の中そんなうまい話はそうそうねえよ!とも言いたい。

というか、初めて会うときに2回連続でドタキャンするひとは
やばいにおいがプンプンするぜぇー!って
普通はそう思うんだよおじいちゃん…。




----------------------------------------------------------------

2015/05/28(木)

映画かんそう
「メイズ・ランナー」

平原に何十人もの青年が共存生活をしており、
その向こうには高い石の壁があり、
さらにその奥には巨大な迷路がある。
自分の名前以外の記憶が全くない彼等は、その先に出口があると信じて
役割分担をしながら、迷路の攻略に挑戦している…というあらすじ。
3部作の1作目です。

若者が強制的に集められて命懸けで何かやらされる点でバトロワ、
危険な仕掛けがあって、何が目的なのか意図が読めない点でCUBE、
ストレスと恐怖で人間の心が曲がるという点では蝿の王、
ベルトを巻いた人が壁の外に行って探索するところは進撃の巨人、
各種足して割ったような感じでした(原作は2009年刊行)。

他のヤングアダルト小説映画化作品(ハンガーゲーム、ダイバージェント)に比べて
圧倒的男子率を誇るので、世界の腐女子二次創作が盛り上がり、
公開の遅れた日本の映画腐女子だけがずっとギギギギ…しておったという状況です。
(同じ道を辿っている映画としては「ギングスマン」があります。これは日本晩夏公開)
サバイバル生活で身体能力の鍛えられた設定なので、
すらっとした筋肉の童顔の俳優さんが揃えられています。

内容ばれ

青年たちみんな比較的良いやつだけど、
それぞれ考えがあって、駄目だと判断したときは仲間を見捨てたりもするし、
極限状況で嘘っぽくないキャラクター造形でした。
主人公が一番いいやつなので、見ていて安心できる。
wikipediaの原作ページを見ていると
「トーマスとミンホは親友になる」とか
「ニュートは英国英語」とか細かいことが書いてあって、結構ニヤニヤする。
ギャリーを演じたひとは、「リトル・ランボーズ」を見て以来応援している子なので、
うむ、いい個性派俳優になって…と感慨深いです。
でも一体何だって追いかけてきたのさギャリー!
原っぱでキャッキャウフフしてればよかったのに!

迷路をプロデュースしている企業WCKD、
「ウィキッド」と言っているように聞こえるのですが、
あのミュージカルと関係あるのかな?
悪い、という意味が転じて、
いかしてるというスラングにもなっているみたいだからそっちかな?
でもウィキッドって、薬を飲んだ母親から生まれた子供の体が…って話でもあるからな。

あの平原で1か月1人で過ごしたアルビーの1人称小説を読んでみたい。

人種は見事にばらばらだし、
中盤で青年の集団の中に女子が1人やってくるのですが、
性的な冗談一切なし。俺の女にする云々一切なし。
男性の新人への対応と全く同じでした。配慮が進みつつあるのを感じます。
(メインの女子キャラ1人なのでベクデルテストはクリアできないけど)
これに慣れてしまうと、足手まといトロフィー乳パンツ系ヒロインを見た時、
逆に「古っ…平成初期…」って感じてしまいそう。


----------------------------------------------------------------

2015/05/29(金)

映画かんそう
「イヴ・サンローラン」ピエール・トレットン監督

腐女子合宿のときに見せてもらった、フランスのドキュメンタリー。
原題は狂気の愛、または狂おしい愛とのこと。
故人に対して、彼の恋人が思い出を語り、
とりとめなく過去の映像が流れるという形式なので
同タイトルのジャリル・レスペール監督の映画を
先に見ておいた方がいいと思います。(2014/09/14感想)

イヴ・サンローランと50年添い遂げたピエール・ベルジェが、
2人で収集した美術品をオークションにかけることを決意し、
恋人との思い出を語るというのが主なあらすじです。
男性同士が50年添い遂げるというのは、
綿菓子みたいなふわふわした夢のお話では決してなく、
浮気あり薬物ありアルコールあり諍いあり、
それらをすべて乗り越えたうえでの凄まじい到達点なのだな…
というのがよく分かりました。
淡々と語るベルジェも味わい深いのですが、過去映像が特に刺さります。
徐々に精神の均衡を失い、逃避を始めた頃のサンローランの
その恐ろしい疲れの滲んだ顔。
彼が引退を決意して天寿を全うできたのは本当に良かった事だと思います。

彼等のお気に入りの別荘もいくつか映りますが、
その内装は趣味の良いものというよりは、好きなものをぎゅうぎゅうに詰めました!
という感じでちょっと微笑ましかった。
デルトロ監督の荒涼館を彷彿とさせる密度だった。
あ、マジョレル庭園のある別荘は一度行ってみたい。モロッコ遠いけど…。

ところで
男性で好きなところ→体毛
天から与えられたいもの→豊かな髪
一番の不幸→ハゲ
ってサンローラン氏はインタビューで答えてるんですが、
大事な事なので3度言った…どんだけ毛にこだわりがあるのか……。
天から与えられたいって、才能とかじゃないんだ…いや、才能はもう持ってらっしゃるから、
若さとか知性とか、神にしか与えられない物がほかにある気が…。




----------------------------------------------------------------

2015/05/30(土)

色々感想

波よ聞いてくれ(アフタヌーン連載)
架空実況って面白そうって思ったけど、そうか「宇宙戦争」が元祖か…
しかし彼氏を殺した女のラジオ中継を、実際彼氏を殺そうとしている女が偶然聞くって、
これ来月どうなるんだろう。それとも投げっぱなしかしら。
ところでコミックス1巻が発売中です。
あと、行動の早いひとって、他人に後れを取るとダメージを受けるんですね…
いや私なんか後塵を拝するのが通常運営なので、その発想はなかったわ。

BIRDMEN(サンデー連載)
何度も何度も何度も描写される鷹山君の安定した異常な精神状態…。
こうまで続くと、ほんとこれどうういう展開になるか分からなくなってくる。
月一連載ですけど面白いですよ。

黒博物館 ゴースト アンド レディ (モーニング連載)
いよいよ大詰め。過去を回想する形式なので、
現在のグレイが健在である以上、過去でも無事だってわかってるけど
どきどきしますね。

3月のライオン(ヤングアニマル連載)
お休みの日にみんなで寝坊して、バーガーショップに行くというただそれだけのお話を
こんなにキラキラ幸福に描けてしまうのは羽海野先生くらいでしょう。

再スタートした銀の匙は残念ながら2週連続休載。
やっぱり別マガ原稿執筆期間は休載というパターンに落ち着くのかな。

プリキュア
きららちゃんとトップモデルのお母さんのお話、かわいかったー。
お母さんが天才で天然で娘との共演が夢とか、もうそれは頑張るしかない。

攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE
少佐が恋愛にうつつを抜かして部下のゴースト侵入キーまで抜かれる…?
いやそれはないわー。
長続きする彼氏の話は原作にあって、それがベースになってるけど、
相手は同業者の、もっと年配の人で、
付き合う前の身上調査をめっちゃ慎重にやってたよ。

ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン
なんか5話で急に作画がましになって、また元に戻ったような…

プラスティック・メモリーズ
どうして嫉妬とそれに対する戸惑い、迷子になったときの心細さなどという
高等な感情が装備されているのに、GPSや情報端末追尾機能など、
どう考えても職務に必要な機能はついてないんだギフティア。

あと記憶が10年で消えるというけど、
社のメインサーバで記憶と人格を管理して、
端末のボディを遠隔操作する形にすれば問題ないのでは?

Fate/stay night
自分を犠牲にしても人を助けたい、正義の味方になりたい、っていう
出発地点からしてちょっとやばい匂いがしますが、
捻じれに捻じれちゃって、そんな馬鹿な自分など殺す!というのは
一周回って自分を飲み込む蛇みたいですね。

ジョジョ
あー…とうとうイギ―が…。
私、イギ―の死に関してもなぜか忘却しがちで
何回覚えても「あれ?イギ―って生きてるよね?」って
記憶に修正がかかってしまう。

ダウントン・アビー3
スコットランドへの旅行回。
列車が出てきて盛り上がりました!
召使は大変そうですが、貴族の旅行は優雅でいいですね。

パットモアさんに食料品店のおやじが言いより、
イザベル様にクラークソン医師が言いより、
元運転手のアレンに新人メイドが急接近、
という恋愛種まき回でもありました。



----------------------------------------------------------------

2015/05/31(日)

アニメかんそう
「ユリ熊嵐」

腐女子合宿で見せてもらいました!
正体を隠して人間に擬態した熊が人を食べ、
クラスの子がどんどん減っていく話だと聞いていたので
前から見たかったのでした。
でも想像していたようなグロ寄りのアニメではなく、
成人向け百合描写が男性向けフック、
かわいい絵柄と淡い百合描写が女性向けフック、
抑えめだけど意味深な抽象的セリフ、
印象的な造形の建築物、
1つのセリフを、口にする人物を変える事で意味合いも又変化させていく仕掛け、
よくよく考えて作られた絶妙のバランスの作品でした。

人間を食う熊と、人間の争う世界では、
断絶の壁で両者は隔てられていた。
少女に化けた2匹の熊が主人公の通う学校に転校してくる。
好意を寄せる親友を熊に食い殺された主人公は、
決して熊を許さないと誓う、というあらすじ。
メインのあらすじで描かれる世界と感情は残酷でひたむきで、
それにふんわりとくるまれた暗喩が意地悪で、でも直球で、
一挙鑑賞おすすめです(アダルト百合描写ばっちこいな人向け)。

人食い熊のデザインが3頭身でとてもかわいい。
あと嵐が丘学園の校舎とか、花壇とか、すごいハイセンスですね。
校舎は日比谷図書文化館がモデルらしい。
色彩のあのサイケデリックなんだけど落ち着いた感じは
「サスペリア」の女学院を思い出しました。(怖い画像も混じってます注意)

それから断絶の壁の模様は「シャイニング」の
オーバールック・ホテルのカーペットの模様ですね。

あとエッシャーモチーフとかもあった。

ラストばれ
最初はツッコミとか入れながら見てたのですが、
終盤のるるちゃんのところとかは、喋ったら泣く!という状態で無言でした(笑)。

見る前に、「ウテナとかよりは分かり易いよ」って聞いていて
見終わってから、その通りだなって思ったんですが、
考察とか読むと結構意見がばらばらしていて、
もっと大勢の意見が一致していると思っていたのでびっくりした。

熊が人を食べても満たされないとか、最後の主人公の選択とか、
そのままだなーと思ったんですけど。



----------------------------------------------------------------