6月日記

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2011/06/01(水)

雨続きで、どうもお部屋が湿気臭いなと思い、お部屋の芳香剤を買ってきました。
(あるいはまた屋内のどこかで小動物が死んでいるのかもしれないけど考えたら負けなので考えない)
そうしたら所謂ハズレで、変な匂いのする新築の建物みたいなそんなスメルでした。
宝くじじゃないですけど、ムキになってもう1個ちがう会社の製品を買ってみたら
今度はもろにトイレの香りでした。
2つが合体して現在私の部屋は変な匂いのする新築のトイレな訳でありますが、
匂いの強さも二倍になって地獄の饗宴のようです。
しかし自分への戒めのためにこのまま置いておこうと思います。
匂いは2カ月ほど持続するそうだよ!

女性は男性よりもにおいに敏感なかたが多いので、
現在の私の部屋に1時間いたら7割くらいの女性の方は頭痛か吐き気を起こされると思います。

こんなに進歩してもせっけんの香りの芳香剤は作れないとか日本の技術に失望!

廃盤になったエステーの「ブラックローズ」(トイレとお部屋の2種ありましたがお部屋用)は
生のバラの香りに近い奇跡の芳香剤で、8個くらい買い置きがあるけど、もう入手できないのでもったいなくて使えない。



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2011/06/02(木)

去年は「もやしもん」の影響もあって
ビール専門店・パブによく行きました。

雰囲気も好きだし、
お料理もビールに合う濃ゆくてしょっぱいものばかりだし(大好き!)、
コースターやグラスを都度ビールに合ったやつにしてくれて面白かった。
フルーツビールとかは味も色も女子向けではないかと思う。



ベルギー「デリリウムトレメンス」とかラベルが可愛かったです。
(写真を撮ったと思ったけど撮ってなかった)
ピンクのゾウと二足歩行のワニとドラゴンが描いてあるのですが
飲んでいると、その順番で幻覚が見えるのだそう。
商品名の意味は「アルコール禁断症状による手の震え」。
度数がちょっと高い。

イタリア「モレッティ」
緑色の帽子とスーツを着た髭の紳士が、まるで某映画の自警団の太い方。
味は軽くて飲みやすかったです。



あとなんか公園で飲んだ時に友達が「そのビールはまずい!」
と言った銘柄が気になったので、わざわざ買って飲んでみたら本当にまずかった…。
飲んだ瞬間は「いや、それほどでもないよ」だったのですが
飲み下したあと30秒ほどで、何ともいえないエグ味がきて、
「ごめん、やっぱりまずいわこれ……」と訂正しました。
(私がまずいと思うなんて相当ですよ)
安かったり低カロリーだったりする奴は、
味もまあ………うん、贅沢言うな、みたいな感じですね。

芳香剤関連、ブラックローズ在庫関連の情報を教えて下さったかた、ありがとうございます!わあ嬉しい!
あとやっぱり湿気ってにおいますよね!not死体の匂いですよね!



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2011/06/03(金)

先月はおたく的な展覧会に2ヶ所ほど行く機会があったのですが
花とゆめ創刊号やら、ルパン三世アニメ・パイロットフィルム版を見たりしました。
「ガラスの仮面」と「スケバン刑事」が二大連載スタートしてたり、
ルパン&次元&不二子ちゃん、と
銭形警部&明智小五郎&五右エ門という3人対3人チームだったりとか
おたく大ババ様でも知らない事が色々ありました。
ところで五右エ門の身長体重180センチ63キロってそりゃないよ!モデルだよそれは!

あと十二国記の表紙生原画とかも見た。
…ええと、あまりに上手すぎると筋道が見えなくて魔法だなと思いました。

あっガラスの仮面で思い出しましたが、友達がこの間
「コミックスではなかったことになっていた紫織さんの自殺未遂設定が復活してたよー」
と言っていたのですか、
なぜに美内先生は時間を巻き戻して同じ結果を描かれるのだろう。
SF?タクティクスオウガのチャリオットシステム?


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2011/06/04(土)

色々感想

TIGER&BUNNY
過去のトラウマがフラッシュバックして、パニックをおこすというのは
映画ドラマ漫画アニメ小説、よくあるシチュエーションだけど、
パニックを起こしてそのまま上空に飛んで行くというのはあまりないし、
上空へ飛んで行った仲間を何事もなかったかのようにスルーして、
会話が続行されるというのはほとんどない。
おそろしい!このアニメ、BL萌えばかりかシリアスギャグ枠まで狙ってきた!

案の定、翌日にはジャンピング帰宅とかハンサムエスケープとか打ち上げバーナビーとか
バニー砲、ロケットバニー、ダイナミック直帰など、あらゆる名前が付いていた。

「メインエピソード+虎兎の仲が進展+シリアスギャグ+予告にて軽く一芸」
という重装備で来るので、どれかに反応せざるを得ない。


月光条例
美女とイケメンのピンチに、
最後のページで颯爽と現れて主人公立ちでキメる
パンツ一丁の太った中年男……裸の王様……。
(おとぎ界有数の実力者ですが……)
強いのかな…いや強いんだよね。でもなんか技が思いつかない。


マギ
え……クールアジアンという位置付けだと思っていた白龍くんが
いきなり逆切れして泣きだした!まさかのキレキャラ?
でもなんか他の子も泣きだして仲直りする様は男児っぽくてかわいかったです。



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2011/06/05(日)

映画かんそう
「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」

相変わらずの安定感。ぶっ通しのアクション&冒険。
ルパン三世スペシャルの峰不二子主役回みたいな感じでした。
1>3>4>2……かな私は。

今回から監督が変わりまして、
プチ厭世観とプチ退廃と駄目にんげんが売りのロブ・マーシャルさんに、
元気いっぱい海賊シリーズが撮れるだろうかと心配したのですが
案外なんとかなってた。
(まあ企画の段階で固まってて自由度は低そうなイメージだけど…)

内容ばれ箇条書き(内容分かっても全然支障ないですが)

・黒ひげはフネフネの実の能力者でした(船の全てのパーツを思い通りに操る)。
 海賊ものでその能力は万能!
・人魚のアイブロウとアイラインがめっちゃウォータープルーフ。
・英国王のスピーチを見た後だとちょっと面白いバルボッサ。
 今回はサブ主役!中の人が心配になる無理めの殺陣。
・アン女王の復讐号の彩色は素晴らしかった!
・スペイン人にはわらかしてもらった。なんなの君たち。
 (イギリス軍・ジャック・黒ひげが丁々発止のかけひきでやっと見つけた遺跡を
  遅れてやってきて、汚らわしいから許さんという理由で破壊)
 (まあ指輪物語のフロドが軍隊を率いてやってきたと考えたら納得でき…る?)

恒例のエンドクレジット後のワンシーンがありますので最後まで御着席。

気になる映画予告

「SUPER8」
初期のスピルバーグ作品よかったよねー!あんな演出とか!こんなシーンとか!
んもう大好きスティーブン!……という趣旨の映画かな?と思った。
監督・脚本・製作はJ・J・エイブラムス。
↑監督の脚本は大味なのが多いけど、初期のスピルバーグ大好きなので見る予定。

「アイ・アム・ナンバー4」
あらすじを読むと電波のひとの妄想か或いは中2をこじらせた末の創作みたいです。
侵略された星のエイリアン9人が地球に産み落とされたが、
追手が来て1人また1人と殺されていき、4人目である主人公に危機が迫ったとき
能力が覚醒するという内容。

「リアル・スティール」
むかしは強いボクサーだったが今は落ちぶれた男の所に離れ離れになっていた息子が来て、
ロボットを戦わせるスポーツに、拾ったポンコツで参加することになるという、
父と子、ロボットと子供、夢破れた男の再生、なんか色々手堅く詰まった感じの話っぽい。
原作はリチャード・マシスンの短編。監督は「ナイト・ミュージアム」のひと。

「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」
エドガー・ライト監督が脚本で参加している。今年の冬。
おじいちゃんに駄目だしされて怒ったりされてないといいのだけど…。
(天下のシャマランやフランク・ダラボンにも駄目だしするからな、おじいちゃんは…)


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2011/06/06(月)

映画かんそう
「ミスター・ノーバディ」

「圧倒的な才能に打ちのめされる」というような感想を読んで、
才能に打ちのめされるの好きなので見に行ったら、
どうやら私にはあまり関係ない才能だったらしく打ちのめされなかった。

下記内容に触れます

2092年、人々は不死を手に入れており、118歳の主人公は
最後の「寿命のある人間」だった。
彼はインタビューを受けて自分の人生を思い出す。
離婚した両親のどちらに付いていくか選択を迫られた9歳の主人公は
母に付いて行き、母の再婚相手の義父の娘である義理の妹と恋に落ちる。
しかし同時に父に付いて行って、パーティーで知り合った女性と恋に落ちる。
118歳の主人公には人生の全分岐、全ルートの記憶があった。

「もしあのときあの言葉を言わなかったら」
「もしあのときこの人ではなくあの人を選んでいたら」
というIFは誰もが少しは持っているものだと思いますが、
この映画の主人公ニモは、選択の数だけ人生が増えてどんどん分岐します。
バッドエンドもあって、バイク事故で死んだり、撃ち殺されたり、溺死したりもする。
メインルートは3人の女性のうち誰と結婚するかなので、
ちょっとギャルゲーの全ルート公開のようで笑った。
それでも奇抜なアイディアを映像美で見せつつ2時間でまとめたのはすごいと思う。
ザッピングしまくりだったけど色分けとか工夫があって分かりやすかったし。

見終わった後、おしゃべりしたくなる映画なのだけど、
自分が何をしゃべりたいのか整理するのに時間がかかるし
友達と喋っても着目点が違うと「…?」って平行線になるヨ!

ラストばれ箇条書き感想

・私はSF部分は全部スルー。2092年のビッグクランチとか
 9次元宇宙とかは無視!9歳の男の子の頭の中の世界だった前提で考えています。
 チェスの最初の一手を打つ前に、無限にある全パターンの棋譜を並べた感じ。
・しかし結局どれを選択しても陰気なニモの人生…。唯一楽しそうなのが
 アンナとのベッドシーンというのはどうなの。
・とりわけ壮絶なのが心を病んだエリースとの人生。
 極度に不安定な精神状態になった人は、
 相手に自分と同量の血を流させるためならもうどんなことでも言う!
 って時があるけれど
 「私は本当は昔の男を愛していたんだわ!毎日つらいのはこのせいね!
 どうしてあなたなんかと結婚したんだろう!ごめんなさい捨てないで!」
 (&道端で泣き叫んで寝ころんでバタバタ)って見てるだけでつらすぎた……。
・というか出会いのときからして地面に寝転がって泣き叫んでたギャル子を
 なんで好きになるのか、ニモの好みはさっぱり分からん。 
・やはり東洋系女性=理知的で従順というキャラ付けなのか?
 ジーンとのルートが私には一番幸福そうに見えるんだけど、
 西洋人の男性は適度に振り回されないと駄目らしい。
・全部で12ルートらしい。ニモが書いていたSF小説の世界も
 1ルートとして勘定するのかな?

とりあえず監督は「バタフライエフェクト」が好きだと思う。
あとキューブリックリスペクト?


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2011/06/07(火)

映画かんそう
「処刑人2」

衛星で放送していたので見たのですが、
2が製作されてたとか全然知らなかったです。
10年ぶりの続編って!しかも監督10年仕事してない!?

神からの啓示を受けた仲良しマクマナス兄弟が、
前作に引き続きギャングどもをぶっ殺す映画なのですが
あのなんとも言えない独特の個性は健在です。
電波と変人と悪人しか出てないのに、なぜかみんな愛らしいという、
この映画の妙な感じは何だろうって考えたんですが、
監督が登場人物の事をとても愛しているせいなのかもしれません。

前作「処刑人」は監督のデビュー作品で、
たまたま宇宙とチャンネルが合って撮れた奇妙な一本という感じ。
(あ、でも感性に刺さらなければたぶんただの血みどろバイオレンス映画です)
兄弟が教会から出てきてケルト音楽が鳴るところは、神選曲の神OPだったなあ。

内容ばれ箇条書き
・全員髪もじゃ髭もじゃで、聖書の登場人物のようだった父子。
・毛を剃ったら……さすがに老けてるよマクマナス兄弟!
・前作で死んだロッコの墓参りはいいシーン。写真を見て噴き出してしまうところも含めて。
・兄弟が死者のロッコとカウンターで飲むシーンはめちゃくちゃいい場面なんだけど、
 ロッコの中の人が死んだ時より明らかに太っているため色々台無し!
 天界でピザでも食ってたのかよロッコ!
・正義と男の生きざまについて、青春の主張がありましたが、
 酔っ払ったおっさんが屋上でわめいている演出なので恥ずかしくない。
 どうしても青春主張したい監督達はこの映画の格好悪い品の良さを見習うべき。
・兄弟は相変わらず犬ころのように無邪気で仲が良く、人懐っこい。
 一度誰かと友達になると一緒に飲み笑い、相手のことをとても大切にする。
 そして陽気にひたむきに人殺しをする。
 本当に神の啓示なのか、あるいは電波なのかははっきりしないけど、
 あの異様な弾の当たらなさと、舎弟や協力者が自然に出てくるところからすると
 やはり本物なのかと思う。
・というか今回はおじいちゃん同士の愛憎ものでした。
 ちょっと!親友に裏切られて25年投獄とかキラーワードなのでやめてください!
・ス  メ  ッ  ガ  ー  !! 
・思いっきり次回に続くラストでしたが、
 神の敵を誅殺する組織のようなものがあって、所属したり対立したりする?

タイトルは直訳すると「路地裏の聖人たち」らしいが、
「処刑人」だと宗教要素が入らないので
今風に言えば「聖☆お兄やん」とかそういうニュアンス?
中2棒を生やして「††処刑人††」とかどうよ。


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2011/06/08(水)

「処刑人」オープニング音楽「The Blood of Cu Chulainn」
(映画音楽ベスト15には絶対入れるね私は)
ですが、「チュチュレイン…?なに?」とか思っていたら
クー・フーリンさんでした。ケルト神話の英雄。
「クランの猛犬」という意味らしい。
あっ、女神転生ではお世話になりました!(笑)

調べたらファイアーエムブレムでおなじみゲイボルグはこの人の槍だった。
クー・フーリンは親友と自分の息子をその槍で殺していて、
最後は自分も刺し殺される。(装備したら不幸になるくらいでは済まず呪われそう!)
ちょっとヘラクレスを思い出す乱暴人生。

しかしウィキペディアのクー・フーリンの解説文章
「美しい容貌だが、いざ戦いが始まると激しく痙攣し、
あごが頭くらいの大きさになり、
逆立つ髪から血が滴たたるほどの恐ろしい形相に変貌するという」
ここのところがよく分からない。

あごが頭くらいの大きさになるってどういう?

自分を大きく見せて敵を威嚇してるの?
首が回らなくなって不便なんじゃ……。


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2011/06/09(木)

読書かんそう
「アリアドネの弾丸」

久しぶりにトリックにびっくりした!
エエエエェェェェェェ!!
いえ、バカトリックではないです…と思います。
あれ?どうかな?まあとにかく私は思いつかないよ。

しかし名前に覚えのない人がレギュラーキャラクターとして
もりもり増えていたので「?」と思ったら
前巻「イノセント・ゲリラの祝祭」を読み忘れてた…。
(あと「螺鈿迷宮」も読んでおいた方がよかったかも)

ジェントリィなタヌキおじいさん、高階院長が姫でした。
いや正確に言うと十二宮編のアテナでした。素敵でした。


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2011/06/10(金)

山椒を生育する代わりに、実をスーパーで買ってみました。

だし汁とあさつきと練辛子と醤油とわさびと紫蘇に
潰した生山椒を合わせて和風ソースに。
焼いた牛肉に掛けると
日本人バンザァァァァイ!!みたいな味でした。
もう本当、1000年栄えよ日本!
だし汁はジャスティス!
もちろん醤油もわさびも紫蘇も練辛子もあさつきも!

注意:
生山椒は湯通しして冷凍できますが、
100円くらいの小さいパックでないと食べきれません。


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2011/06/11(土)

色々感想

ジャンプ空知先生コメント
子供が本気にしてプレーしたらどうしますか「アクトレイザー」など!
(アクション部分の操作性にかなり問題があるスーファミソフト)
(ただし音楽は本当に神。いまも時々聞きます)

江〜姫たちの戦国〜
秀吉の事が本当に好きになった茶々というパターンを初めて見た気がする。
陰惨な感じにならなくていいですね!(いや、寧々さんは本当につらそうなんだけど)
3人姉妹全員がそれぞれ好きな人のところに嫁げたことになるのかな。

仁2
龍馬さん暗殺関係のことを喋ろうとすると
なにか神的なものから妨害が入って頭が痛くなる仁先生。
一生懸命暗殺のことを言おうとしているのは分かるのですが
「アン…アッ…アアン……」
ってなっているのは申し訳ないですが笑います。

救命医ハンク セレブ診療ファイル2
全てが性交の対象になるクリューバー・ビューシー症候群!
交通事故で頭を打って発症する可能性があるとか脳こわい!
薬で一応治まるのも訳分からん。

TIGER&BUNNY
お姫様だっこふたたび!
しかも「太りました?」のセクハラ付き。

最近ネットで、こてつ・Jr=じゃりン子チエ説を目にして
気付いたひとすごい!と膝を打つ。
(Jrが親の仇打ちをする子で身につけているものが赤い)
(いや、その場合親の敵はこてつになっちゃうんですが)



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2011/06/12(日)

映画かんそう
「X-MEN ファースト・ジェネレーション」

BLでした。
(100%BL語りちゅうい)
お知らせくださった某様ありがとうございます…!


なんなのあれは……。
ミュータント能力を持ってると、
男同士のカップルがスカウトにやって来て目の前で無意味にいちゃいちゃするとか面白すぎる。
なんでベッドに並んで座ってそんなくっつくの。
なんで屋外デートで寝そべってチェスとかしてんの。
なんで車に乗るときそんなくっついて腕をなんかこう……。
やっぱりむかつくから帰れお前達。

今回監督は「KICK ASS」のひとです。
ミュータントとしては最強で、復讐の鬼で、強い意志の持ち主だけども
なんでかすぐに泣かされてしまうあの不安定な可愛い生き物マグニートーを
常に教授に守ってほしい。受攻はちょっと分からない。

内容ばれ箇条書きほぼBL

・2人の出会い→海中ハグ
 噴いた。
・遺伝子ナンパとかビール一気飲みとか、
 若いころの教授が調子こいてる様子がかなり面白かった。あれ本人が見たら赤面するに違いない。
 教授はあんな能力を持ちながらなぜ人間不信にも傲慢にもならず成長できたのだろう。
 びっくりするくらい無邪気で天真爛漫だった(いや傲慢な部分が全然ない訳でもないか)。
 いまちょうど連載中の絶チルでテレパシー能力の弊害をやっているので益々不思議です。
・2人の身長差は13センチくらい。マカヴォイくんが170センチなんだね。
・キュアねたがちょっとあった(英語ではキュアって言ってたけど字幕では出なかった気がする)。
 あとウルヴァリンもチラっと出てた(そういえば感想書き忘れてますが奴の映画も兄との痴話喧嘩だった)。
 教授の頭髪ネタが2回もありました。
・どんなハンサムもおもろい顔にしてしまうあの残念ヘルメットは敵からの没収品だったのか。
 マグニートーの名前も、自分の通り名を考える中2ごっこの成り行きで勝手に付けられたものだったのか。
・ミスティークは教授に対して心を読まないで!って約束させたのに
 なんでマグニートーはあけっぴろげなん?合意の上のプレイなの?
・ベッドは深紅でした。あすこ、いかがわしさに目を奪われて私とした事がセリフを追えなかった。
 そりゃエンジェルも「男同士の変なプレイに使われる!」って思うよ。
・ナチの手のひらをナイフで刺したあとにビール飲むところとか格好よかった。
 教授の機転でピンチ回避して、はしゃいで教授の太腿を3回もぽんぽんしたところ可愛かった。
 飛行機墜落の際の身を呈しすぎる庇いっぷり。一刻も早くDVDでスロー再生して検証したいです。
・教授の下半身不随の原因は(映画オリジナルのエピソード?)、
 もう、気の毒すぎて正視できない感じでした。
 母の仇は殺して復讐できたけど、教授の仇はとれないもんね…。
 もうあれでマグニートーの思い人は一生固定だね。
 撃たれてもどうしても絶対当てるつもりだったミサイルとかショックで全部落ちたね。
 教授もマグニートーに対して全然怒ってないのがなんかこう…なんかこう。 
・「俺の味方でいてくれ。俺たちは兄弟だろう」
 嘘でもいいからイエスって言ってあげてぇぇぇぇ!教授のバカバカ!
 ずっと一緒にいて、少しずつ考えを擦り合わせるって方法もあるじゃない!
・教授のことが好きすぎて聖域!な者同士で寄り添ったようにしか見えぬマグニートーとミスティーク。
・「別れた」の破壊力。
・1〜3の再鑑賞したくなるなあ…6時間か…ぬう。

1〜3まで見てなくても話は分かると思います。(終ったあとですぐさま全部鑑賞したくなるでしょうけど)
悲恋なので、ハッピーエンドBLが好きな人はレンタル開始した「グリーン・ホーネット」をどうぞ!
いいなあ…ワーナーもJKRの横面を5m立方体くらいの札束でペシっとやって
「HP ファーストジェネレーション」やってくれんかな……。

気になった映画予告
「ハングオーバー!!」
史上最悪の二日酔い、国境を越える. 飛べ、異国の地へ!飛ぶな、昨日の記憶!
今ちょうどDVDで一作目を鑑賞中です。まさか続編が撮られていたとは。
うまいこと言ったなって感じのキャッチコピーですね。
ところで私はポタ映画最終篇の予告をまだ一度も見てないのですが、
もしかして田舎では上映しない……?



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2011/06/13(月)

映画かんそう
「プリンセス トヨトミ」

関西者とそれ以外の人で面白さが変わるかもしれないが
私は楽しめました。
冒頭のシーン
「あっ、ここは○○!ここも分かる○○!」
と早押しボタンがあれば連打したかった。
屋外のシーン全部そんな感じ。

それにしても堤さんはなぜ毎回部下のイケメンに狙われる役なんだろう。
SPの井上くんはまだ戦前の女学生のような忠犬のような奥ゆかしい狙い方だったけど
旭くんはガチ。オフタイムの行動をストーカーしたリ、上司の好物をこっそり食べてみたり。

内容ばれ箇条書き

・他地域の方がご覧になったら学生から大人まで
 全員ヤクザのヤクザランドに見えますねきっと。
・無人の梅田周辺道路、どうやって撮ったんだろうと思ったら
 友達が「交通規制したらしいデ」と言ってた。なんたるローテク! 
・日本人なら火の入ってない鉄板に触るのすら
 ビクビクしてしまうものだと思っていたけど関西だけか…?
 お好み焼き屋さんで食事中の綾瀬はるかさんが、
 平気で鉄板に手をついて喋っているのを見て、十字架と併せて
 「続編に向けての、彼女は宇宙人という伏線か」と誤読。
・ラスト、集結した群衆の中に女性がいましたよな?
・あの売店はたぶん私が今年の春お花見をした時に
 適正価格でビールを売ってくれた善なる売店。
・玉木くんがどこに出ているか分かりませんでしたが、
 たこ焼き兄ちゃんか……。
・走る綾瀬はるかさんには私ですら目を奪われた。
 なんであんなにポヨンポヨンするの!?CGじゃなくて!?
 いまならあのシーンについて男子と盛り上がれる気すらする。
 家に帰ってから、鏡の前でちょっと走ってみました。
・ホテルはどこにあって、綾瀬はるかさんの移動速度はどんだけ早いのよ…
 という神出鬼没ぶり。
・プリンセスは不思議に昭和顔の女優さんですね。
 あんな眼力のある女の子は貴重だと思う。
・父から息子へ受け継がれる部活の話。大阪部。
 たしかに男子のあらゆるツボをつつく要素満載の活動だ。
・しかしながら最後の幻影のお父さんは出てこなくていいと思う。

気になる映画予告
「ステキな金縛り」
いまちょっと別のことで話題の三谷幸喜さん監督作品。
私、落ち武者って出てくるだけで無条件に笑ってしまうんですが、
被告が落ち武者の裁判とか予告だけで笑いが出た。




昨日の「X-MEN ファースト・ジェネレーション」の続き
(またもやネタバレ&BL語りなので注意)

あのとき教授がハグチューしてもショックでミサイルは落ちたと思う。

そして額に青筋立てて怒ってるイケメンに、あの朗らかな笑顔で
「人前だったことは謝る。でもキスは嫌じゃなかっただろう?」
っ て 言 っ て ほ し い。

ところで昨夜マグニートーと教授二次創作を探して探して見つからず、
睡眠時間に大打撃を被ったのですが(やはり半生ジャンルだから潜り方が完璧?)
がっかりのあまり自分で創作しました。
もし私と同じようにネットをぐるぐるなさっている方がいらしたらどうぞ。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~heme/○○○○.htm
(残念ヘルメットの前の持ち主を殺すのに使った道具の名前を英語、半角英数で○○○○の中に)

私はもう少し探してみようと思います…二次創作探すの下手なんだよなあ。
1週間経てばピクシブ内にあふれかえるとは思いますが…
元々ジャンルでやってらした方にとって、それはそれで不安だろうなきっと。



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2011/06/14(火)

映画かんそう
「永遠の愛に生きて」1993年

ナルニア国物語の作者CSルイス先生が
自分のファンの17歳年下の人妻と出会い、
夫と離婚して難病を患い英国に移住を希望するその女性を助けるために59歳で結婚し、
やがて2人の友情は愛情に変わるが、彼女の病は治らず…
という内容の実話をもとにした映画です。

大学教授をしていたルイス先生はずっと独身で兄と2人暮らし。
著作の成功によって名声も手に入れ、知的な人々に囲まれ、
信仰に守られた迷いのない生活を送っています。
「苦しみによって人間の形は作られる」と講演したりもします。
しかしジョイと出会って、ルイス先生の生活、価値観は大きく揺さぶられます。

英国を堪能!建物、風景、生活、そして人々の気質。
大学教授同士でいつも閉鎖的に仲良くきゃっきゃしているのが可愛い。
当時の大学教授はまだ聖職という認識が残っていて、独身の人が珍しくなかったらしい。
あとお兄さんもすごく可愛い。役者さんはワトソン君をやっていたひとだった。
どうやらお兄さんは軍隊を退役したあと、弟の秘書のような事もなさっていたそうですが、
兄弟そろって独身で、初老にもなって
どこへ行くのも何をするのも一緒でちょっと心配になった(笑)。

内容ばれ箇条書き感想

・ナルニア国物語の作者の家の屋根裏に、大きな衣装ダンスがあったら
 そりゃあ子供なら誰でも興奮する。
 (ジョイの前夫との子は映画だと1人だけど、実際は2人だそうです)
・アメリカ人とイギリス人の違いの描写が興味深かった。
 (部屋の暖房とか、クランベリーソースとか)
 イギリス人、ドン引きするときは無表情。そしてキッツイ皮肉を平気で言い放つ。
・当時のアメリカ人から見てすでに英国って変な国だったんだ…。
・ジョイは受けた皮肉を倍にして殴り返す女性だったので
 横で見ているルイス先生の反応が面白かった。
・旅行に出ると、びっくりするくらい使えなくなる世慣れてないルイス先生萌え。
 でも作中で言われていたように、常に人より上でないと気が済まない、
 格好悪いのとか負けるのが我慢ならない先生が
 ジョイのためなら、どんなに無様になってもいい!という熱意が感じられたいいシーンだった。
・というかドヤ顔が幻視できるほどの名演!アンソニー・ホプキンス。
 細心の注意と絶対的な自信による安定した仕事。
・ルイス先生はこれまで持っていた信仰、揺るぎのない信条を
 妻との死別によって粉々に破壊されます。
 「苦しみによって人間の形は作られる」と説いたのは先生だけど、
 「死別が、これまで想像していたものとまるで違」って、
 苦しみが激しすぎて形自体が壊れてしまうのではないか?と気付くのです。
 映画はそこまでは描かれず、綺麗に終わりますが、
 彼の苦しみは別人名義の著作「悲しみをみつめて」に記されます。

この映画はDVDがなく、
レンタル店でももちろん見つからなかったのでVHSを買った。
気になった映画は出来るだけ迅速に見ておかないとだめだ……。


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2011/06/15(水)

読書かんそう
「悲しみをみつめて」

ジョイとの死別を経験したルイス先生が、
自分の悲しみと、ジョイへの愛と、ぐらぐら揺れる信仰をひたすら書き綴った本です。
1人でいるのもつらい、周囲に気遣われるのもつらい、
やわらいだと思ったけどやっぱりつらい、ともかくつらいという形容が続きますが
合間に描写される生前の彼女が鮮烈です。

「彼女の心は偽善や泣きごとのちょっとの気配をも嗅ぎとったかとおもうと
(中略)跳びかかって打ちのめすのだった」

脇の甘い発言をすると、北斗神拳なみの連打が飛んできた記憶を
ルイス先生はうっとり反芻します。彼女の強さや機智やセンスを褒め称え、
一方で、寂しさのあまり本物の彼女とかけ離れたファンタジーの彼女を、
自分がこしらえてしまうのではないかとひたすら自戒します。
そして「この世でこんなに苦しめられた彼女が、
死して安らかでいるなんてことがあるだろうか?
もしそんな事が起こるなら、それは何故なのか?」と心配し考え込みます。
「信仰が失われることはない(と思う)が
神の本質はこういうものなのだ。もう騙されない」

という結論に自分が達するのをルイスは恐れます。

この本は、ルイス先生が家にあった帳面の端っこに書いた文章なので
そもそも出版されるおつもりではなかったとのことです。
なので、特に脈絡もないし仰っている内容も変わります。
ちょっとどういう意味なのか計りかねるところもあります。
けれど時々ふっと先生の冴えた皮肉が顔を出します。

(神への愛が、妻への愛を凌駕するほどになってはじめて自分は
真実妻と一緒になれるのだろうかという空想に対して)

「今はキャラメルなんかだめだよ。でも大きくなって、
キャラメルなんかほんとに欲しいとおもわなくなったら
好きなだけどんどんあげるからね」
と、私が少年たちにそう言ったら、
だれにしろ私のことをなんと思うだろう。

あと、先生は自分の信仰に厳しいけど、
他人の信仰にも厳しすぎるきらいがあって、

墓参りの労働者が「ちょっくらオフクロのところに寄ってくるから」
と言っているのを聞いてその感性のいやらしさに
「いいかげんうんざりした」と書かれています。
「しかし近ごろわたしの考えるところでは、その男に同調できる(わたしにはできないが)
人がいたとしても、それはそれで、
けっこう弁護の余地がありはせぬかという気になり始めている。」


なんか色々経験なさって視野が広がったけどまだ「弁護の余地がある」レベルなのかよ!
と、ちょっとつっこみたくなりました。
自分は自分、人は人!って仏教的な考えなのかしら……。

先生の信仰に関する記述は、そんな訳で所々理解できても共感が難しいのですが
人に対する思いは、異人種・異文化・別時代の私にもダイレクトに伝わってきます。
というかジョイさんという女性があまりに魅力的で面白そうな人に書かれるので、
言語さえなんとかなるならちょっとお話してみたいとすら思いました。


「もしおまえにできるなら――もしゆるされるなら――
わたしも死の床にあるときに、わたしのところにきておくれ」

「ゆるされるですって!」

彼女は言った。

「わたしの行った先が天国だとしても、ひとすじなわでは、
わたしをひきとめるわけにはゆかぬでしょうし、
地獄なら粉々に打ち破って出てきてあげるわ」



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2011/06/16(木)

読書かんそう
「子どもたちへの手紙」

ルイス先生の元へは世界中のファンから手紙が届きましたが、
先生がこまめに1通1通書かれた返事を集めた書簡集です。
(この本の冒頭は義理の息子さんの文章で始まるのですが
「ぼくはそのときはじめて、大人の男の人が泣くのを見たのでした」
という一文がありました。この文章を基に映画のあの1シーンが撮られたのでしょう)

ちゃんと大人に対するように丁寧に、
それでいてわくわくするようなことが書かれています。
子供にしたら「なんだかふつうの大人とは違うぞ!」という感じ。
人気作家なので、ナルニアのイラストや、創作小説も送られてきたようですが、
先生は律儀に感想を書いています。
小説の書き方指南もやってあげちゃってます。(辛口だけど)
仕事をしながら、
あと亡くなった戦友のお母さんと妹さんのお世話もしながらなので、
(なんと30年以上も!そして残念ながら威張りんぼうの女の人だったらしい)
大変だったに違いありません。

なかには
「息子が、自分はキリストよりもアスランを愛しているかも!
と悩んでいます。私はどうしたら!」みたいな、
そんなん知らんがな…と現代作家なら言いたくなるような手紙が
子供の母親から届いたりもするのですが、先生は上手にとんちで切り抜けています(笑)。

「お風呂ではカバみたいに鼻だけ出して沈んでいるのが好きです」
とか書いてあって、なんか先生のおちゃめな一面も知ることができます。
(入浴中の自分の習慣が全世界に公開されるとは、先生も想像なさってなかったでしょう)

あと先生は手紙の中で婦人雑誌を馬鹿にしいて(今でいうスイーツdis?)
婦人雑誌を読んだら、そのあとちゃんとした書物を読んで想像力を清めなければなりません!
とまで言うのですが、
でも雑誌と逆にトールキンの小説のことは手紙の中で何度も褒めています。
たぶん絶交したあとのことで、トールキンがこれを目にする事はなかったでしょうけど
なんだか切ないです。
(もともと著作を巡って険悪化していた2人の仲だが、
ルイス先生が離婚歴のある異教徒のアメリカ人と結婚したことによって、決定的に絶交に至ったらしい。
知識のない人間、発想の貧困な人間を下に見る傾向にあった2人だが、
互いのことは認め合っていたとか、
そもそも一度は無神論者になったルイスを
キリスト教に再度入信させたのはトールキンだったとかでも英国国教会でちょっとがっかり
ルイスは社交的で興味も幅広いタイプだがトールキンはそうではなかったとか、
ルイスはおおざっぱの一気書き、トールキンは慎重に構成するタイプだったとか、
トールキンは嫉妬深かったとか、知れば知るほど甘酸っぱい2人です…)

適当なことはなにひとつ書かず、気取らず、みっともないことも臆せず書いて、
でも決して哀れっぽくはならず、常に真面目に、時々ユーモア。
先生の手紙は私の英国紳士のイメージそのままです。

ルイス先生は健康状態が思わしくなくなっても、
お兄さんに筆記を頼み、読者へのお返事を書かれていたそうです。


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2011/06/17(金)

「ナルニア国ものがたり」
最終巻ねたばれ話題ですので反転します。
ナルニアdis…?キリスト教dis…?かもしれないので各自ご注意ください。
つながっているので、14日〜16日の日記を先に読まれた方がいいかもしれません。

「スーザンの問題」

「ナルニア国物語」は映画化を機に全巻を読んだのですが、
ラストのスーザンの運命がどうも納得できませんでした。
というか、

正しいキリスト教徒は男性と子供だけです、

っていう物語なの、かしらかしら…?
えー……。
みたいな。

読了してすぐ、飲みながら友達にクダ巻いたのですが
(友達は子供の頃に全巻読んで、子供の柔らかい頭で受け入れられたようなので、
最終巻は小さいうちに読んでおくのが望ましいのかもしれません)
(あと私は大酒を飲むと100%必ずシリウス・ブラックの人生の愚痴も言うので
ハリポタは全巻読んでない友達はびっくりしておった…ねたばれ……てへ…へ)

最近上映された朝びらき丸で
スーザンがイケメンのことしか考えてないギャル化していたのを見て、
モヤモヤが蘇ったのと、
あと映画「アレクサンドリア」を見たら
「女は宝石を飾るな。高い服を着るな。常に静かに、従順でいろ。
女が男の上に立ったり、教えたりするのはパウロが許さん。
なぜなら先に作られたのはアダムで、
あとアダムは蛇に騙されなかったのに女は騙されたもんね!」
みたいなことが聖書に書いてあるから(テモテへの第一の手紙)
女教師は反キリスト的!って決定が下されるシーンがあって、
ますます荒ぶったというか、
夫婦喧嘩の時に20年前の失敗を持ちだされたら誰でも腹立つやろというか、
全世界の女が全員おしゃれをやめたら歴史上最大最悪の不景気が来るわいというか、
いや話がそれました。

ニール・ゲイマン「スーザンの問題」

(本分引用)

弟は首がなかったのよ。
もしも神様が、どんな神様か知らないけど、
ストッキングやパーティーを好きになったわたしを罰するために、
あの学校の食堂を歩かせたんだとしたら、
ハエがうるさく飛び回る中でエドの死体を確認させたんだとしたら……
ちょっとひどいと思わない?

(あとがき引用)

「ナルニア国物語には好きなところがたくさんあるが、
読むたび、スーザンの扱いには大いに疑問を感じ、いらだちを覚えた」


でもルイス先生は1957年、愛読者の子供に宛てた手紙でこう書かれています。
御結婚の翌年です。
(「子どもたちへの手紙」より引用)

スーザンにどういうことが起こったか、
あの本にはそのことは書いてありません。
あの本のおしまいでは、スーザンは死なずにこの世に残っています。
スーザンはそのころには、ちょっと愚かしい、うぬぼれのつよい娘になっていました。
でもまだスーザンにとっても、時はたっぷりあります。よくなる機会は十分あるのです。
たぶんスーザンも、結局はアスランの国に行けるでしょう――スーザン自身の方法で。


先生が年頃の派手目な女性に対して今で言うところの「スイーツ=ばか女」
みたいなイメージを、もし仮に漠然と持っておられたとしても、
ちょうど「さいごの戦い」を執筆されていた1953年頃
詩人でピリリとしたセンスの持ち主、最愛のジョイと出会って、
4年後、なにかしら女性のイメージが修正された上で
スーザンの未来が少し変わったのだといいなと、
私はこの手紙を読んで思いました。


余談ながら人間には、
パーティとイケメンと信仰と高価な服と愛情と魂について
同時に考えられるくらいのキャパはあると私は思います。

ナルニア話題これにて終了!



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2011/06/18(土)

色々感想

オーズ
心配させてくれちゃって伊達さんのバカ!
後藤さん爆誕。
ロケット後藤さんが発射されて屋根ぶち破った。
最近のイケメンは発射されるのがトレンドか?
マニュアルのような女々しいものは読まない派の私も
今回はマニュアルってちょっと読んどくべきかも…と思った。
「悪いな、俺はマニュアルが大好きなんだ!」
微妙に格好悪いところがしびれる名セリフです。

予告の里中さんが気になるよ。

ゴーカイジャー
追加戦士が陽気でおもろい子だった。
(戦隊マニアで、プロデュース好きな子)
(予告の「バク転から連続して回し蹴り」が話題になってましたが
たしかにすごかった。腰を悪くしないように気を付けて中の人!)
彼の妄想上の「礼儀正しく爽やかなゴーカイジャー」は
すまないけど気持ち悪かった。(特に赤)

救命医ハンク セレブ診療ファイル2
今回は完全に「ハングオーバー!!」ねた。
朝起きたら人が死んでたり刺青が入ってたり庭で寝てたり。
お酒って本当恐いデスネ!
鼻血に混じって脳から漏れた髄液が垂れるなんてことがあるのか…。
鼻血がラー油状態だったら気をつけよう…。
あとマンハッタンの駐車料金一律65ドルってなんでまた!?
アメリカって車社会じゃないの!?

TIGER&BUNNY
ジェイクは服を着たらホラー映画の冒頭で死ぬ雑魚みたいなので
全裸ニーソ状態の方がよかった。
正面からカメラで写せないという意味においても。

マギ
ヒッ!安心させておいて次のページをめくったらアップでなんか垂れてる!
ゲームのサイレン思い出した。あとこれ↓
http://www.avec-co.jp/blog/article/%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AB%E2%80%A6
モルさん無事だといいなあ……。

遺留捜査、来週最終回。仁2は最終回前篇!

メルフォで教えていただくまで知りませんでしたが(ありがとうございます!)
JKRが来週ハリポタに関する重大発表を行うそうですね。
そうですね!当然HPファースト・ジェネレーションですよね!
……ごめんなさい…来週もし怒りのランボーが5m日記を書いてたらごめんなさい…。
ジャンルの人もそうでない人も見て見ぬふりをしてください…(←悲観的)。

昨日発売の荒木先生のホラー映画評論本は、新書コーナーにあるよ!
探すのにえらいこと時間かかったよ!ワーイ荒木先生とホラーの趣味かぶりまくり嬉しいな!



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2011/06/19(日)

映画かんそう
「X-MEN ファースト・ジェネレーション」2回目
(6月12日日記からの続きです)

戦闘シーンとか何回見てもワクワクするのですが、
たぶんそれは後方支援型ユニット最強の教授と、
前線攻撃型最強ユニットのマグニートーの
奇跡のタッグの無敵感かなあと思います。
でもパワーバランス的には2人は矢張り別々の陣営に所属すべきですね。
奴らが組むとチート過ぎる。
以後お互いに「ここに彼がいたら楽なんだけどなあ…」って
時々思ってるとロマンだな!

感想その2長いので別ページにしました。
(当然ねたばれ。BL語り注意)


ナルニア話題の御意見もありがとうございます。
子供のころに読まれて、受け入れられなかった方もいらっしゃるのですね!



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2011/06/20(月)

今月の話ですが、今のところ私がこの世で一番嫌いな業務、
催し物の受付をやって、めっきり精神的に萎んだのですが
幸いにして翌日友達とお肉を食べに行く約束をしていたので
即座に復活することができました。にく!牛角!
(牛角がんばれ!アニメのアントニオさんもがんばれ!)

「例の食中毒の人達はトングを使わないで
肉を直箸で載せてたのが原因らしいから気をつけようね」
とかって移動中に友達に教えてもらったにもかかわらず、
食べている時「にゃかむら!箸!」って言われて気付いたら
直箸で載せてました……。
お酒飲んだら忘れる……。

「この歳になると周りにお肉好きな人って減るよね……」
って話をその友達としたのですが、
あと体質的に元々肉を受け付けない人も多いですよね。
そういえば経営者は会社規模関係なく
「肉!肉!肉!」ってタイプが多いらしい。
そして私の勝手な印象ですが
広い意味で創作をお仕事にしている人は肉が駄目な人が多い気がする。
というか消化器系や呼吸器系が弱くて、気温気圧の変化に敏感で、
体調を崩すことが多い?
そのせいで感覚器が鋭敏になるとか、セブンセンシズに目覚めるとか、
なんかそんな気がします。

友達は創作を仕事にしていて、なおかつ販売も自分でやっているので
肉がまあまあ好き、かつ気圧の変化に弱く体調を崩しやすい!おお……!
と勝手に思いました。
私は、うーん、今からでも会社経営を目指すべきなのかもしれません。

帰り道に31に寄って、ダブルの料金で3つ食べられるよ!
とかってアイスを3つ食べた気がしますがよく覚えていません……。
お肉もお酒もアイスもおいしくて最高です梅雨☆。


全然関係ないですが、
映画のキャラクターの中で誰をお父さんにしたいかというページで
1ページ目にすごく見覚えのある人が出てきて心臓止まりました。
http://www.empireonline.com/features/movie-father-figures/p1
どれを見てそう思ったのか聞きたい。
というか映画で何か父親らしい事をしてましたっけ彼は…。
カリスマ無限大のオプティマス・プライムさんや強くてミステリアスなMrミヤギ、
魔性の中年男オビ=ワン、万能アルフレッド執事を差し置いて、トップページなんてそんな…。
(エグゼビア教授もいらっしゃるが、たとえば娘の私が彼氏に酷い捨てられ方をして泣いていたら
100%記憶を消されると思うので、教授も御免こうむりたいです)


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2011/06/21(火)

しばらく考えていたのですが、
JKRのお知らせは、矢張りワーナーによる完全オリジナル映画
「HPネクストジェネレーション」3部作か
「HPファーストジェネレーション」3部作のような気がします。
でも知名度の問題で後者のヤング・ダンブルドア(イケメン)路線が濃厚のような。
ポッター映画は他の多くのハリウッド映画と違い、
1作目を役者の知名度で売らなくてもいい(バカ高いギャラを払わなくていい)
ステキコンテンツなので、私がワーナーなら営業全員命がけでJKRを接待説得させる。

でもJKRがワーナーに協力を得て映画の中に謎を仕込んで、
全世界のファンが映画最終章で謎解き(宝探し?)を楽しめる企画だったリ
そういう美しい話だったら素敵ですね……。

あと7人の監督が撮るオムニバス形式の外伝映画とかね!

ところで
「世界規模の慈善活動団体ホグワーツ設立」
→沈黙を守ります。
「ハリポタサーガ企画始動。世界の名作家10人がハリポタ世界の小説を書くよ!」
→日記を休みます。
「ハリポタパラレル新シリーズスタート」
→日記を5m書きます。
「変な企業とタイアップして物凄い商業展開」
→クリスティのミステリ全作のタイトルと犯人の名前を
 キングス・クロス駅の壁に油性ペンで書くミステリテロを敢行。
 (40人くらい書いたところで職質され、ドヤ顔Wピースで連行)


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2011/06/22(水)

鼻にイヤフォンを突っ込んで音を再生したら
口から音楽が流れる

というのを人から聞いて、猛烈に猛烈に試してみたいのですが、
私の口からサラ・ブライトマンの歌が!とかやってみたいのですが、
いろいろ問題があるような気がして実行できません。
(試したとしても日記には書けないよね…うん…)


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2011/06/23(木)

英語わからへん。

あちこち検索して断片を拾いましたが、
HPが全く新しい形のオンライン小説になるでよ!
という解釈でいいのかしら…。
ベースは1巻〜7巻で、そこにJKRが新エピソードを付けたしたり
ファンが付けたしたり
ファン同士交流できたりする……?

なんかそれにちょっと似た遊びをやってきたような気がするよ??
確かにその遊びは楽しくて、あっという間に9年も経ったけどね!

小説のページがくり抜かれて立体になるCG、綺麗でしたね。



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2011/06/24(金)

映画かんそう
「127時間」

実話を元にした映画です。
さすがダニー・ボイル監督、巧いなー!とは思うのですが
人にはすすめません。グロ耐性がないと無理!
わたしがくじけかけたのだからそうとうだぞ。

あと、アメリカ人と私達は、たまたま似ているだけで
同じ生物じゃないのでは……?と思いました。
アメリカとせんそうしてはいけない。ぜったいまける。

あらすじ
27歳の主人公は週末にユタ州ブルージョン・キャニオンへ行き
趣味のロッククライミングを楽しんでいた。
しかし渓谷の裂け目で落石の事故に遭い、右腕を挟まれ動けなくなってしまう。
携帯も通じない無人の渓谷で、誰にも行き先を告げていなかった主人公は……
というお話。

グロと汚物の話注意&ラストまでねたばれ
いや、切断シーンはまだいいんですが、
私は飲尿シーンがだめでした。自分の弱点を新発見です。
水を飲むときに水筒の中から主人公の口を映したショットが
最初に何回かあるのですけど、もうね、もう、
当たり前ですがその時は液体が黄色いの。
「あっ!とうとう!」という衝撃……
ジェームズ・エドワード・フランコくん
(スパイダーマンの愛憎半ばする親友を演じた)が
これまた苦しそうに飲んでくれるので…ちょいと吐き気がしました。

始まって30分で岩が落ちてきて、その後1時間はずっと岩と主人公。
最初はナイフで岩を削ったり
岩をロープで縛って引っ張り上げようとしたりしますが
そのうちに自分の腕を斬る方向にシフトします。
でもナイフが小さくて骨の切断が無理っぽい。
いよいよ追い詰められてどうしたかというと
骨を腕力でへし折って、
ナイフでメリメリメリ……って肉を切って脱出。
反動なしで自分の腕って折れるか…?という点からして不思議なのですが
切断した後、自分の腕と岩をカメラで激写してるのが衝撃です。
なんという余裕……!
そして片腕でロープを使って崖を下りて自力で渓谷から脱出している。
(そのあと会った家族連れに救助を求めてます)
この人が特別超人なのかもしれないけど、でもあり得ない。
私には尿を飲んで腕を切って生き延びるという選択はできないし、
元よりそんな能力も精神力もないわー。

疲労と渇きと空腹で、幻覚がバンバン見え始めるのですが
すべてにおいて陽気。
自分司会、自分ゲストの変なバラエティ番組を自分で撮影したり、
スクービードゥーの幻覚が見えたり。
(この監督はホラーのセンスが抜群なのであすこはちょっと怖かったですが)
実際に遭難して腕を切断したアーロンさんは、その後、腕を回収し、
義手で今も山に登っているそうです……。

ブルージョン・キャニオンは雄大で神秘的でしたが
この映画を見たあとでは恐ろしくて行けぬ。

(あと関係ないけどスイスのアーミーナイフ、スクービードゥー、ジェームズ・フランコといえば「グリーンホーネット」だ)



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2011/06/25(土)

色々感想

TIGER&BUNNY
放映直後くらいにいつもメールをくれる友達がいるのですが
今回はなくて「内容が内容だからヘコんじゃったのかな…」と思って
「○○が○○だったねー。××が××したり色々しょんぼりだったけど、来週は云々」
って書いて送ったら、お返事が
「ハァイ!仮眠をとろうと横になったら、爆睡してしまう方の○○です!」
というものでした。ギャーッ!ねたばれーッ!
関西のUST組(家にテレビがないとか録画機器もないとか)は
背水の陣なので、うたた寝には注意してくださいね皆さん。


仁2
仁先生の心臓マッサージ、動揺しているとはいえアップテンポすぎるんじゃ…?
1分に100回、「ステイン・アライブ」のリズムだって聞いたことがありますよ。
(案外ゆっくり)


ブリーチ
大ババ様なので、イチゴさんの新しい衣装は筋骨マンを思い出しました。
いや筋骨マンは言いすぎかな!エルシャダイくらいは言うべきかな!


遺留捜査
最後は上川隆也さんと犬という超なごむ回でした。
放送1回目で「ランチもしたことない!(から君とは友達じゃない)」と
ごねてた男とお食事してた。相手のおごりで。
しかしヒロインの扱いがひどかったな!
ヒロインのメイン回一切なし、いつもいるだけ、
推理も可愛いのもお色気も、全部上川さんだもんな。



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2011/06/26(日)

映画かんそう
ゲキシネ「薔薇とサムライ」

全国20館限定で初日舞台挨拶中継というのをやっていたので
天海さんと古田さんを見てきました。
古田さんのお顔が赤まだらになっていて、
「また朝方まで痛飲なさっていたな……」などと推理。
30分ほどお話しなさったかな。

内容は、今回は暗い要素一ッ切ナシの痛快冒険活劇でした。
「五右衛門ロック」の主人公石川五右衛門が、
イベリア半島に渡り、女海賊アンの用心棒を務めるという海賊ものです。
天海さんは男装のほうが美人に見えますね。

舞台挨拶で「注目の役者は?」と聞かれた古田さんと天海さんが
シャルル役の人が、新感線の舞台に立てた嬉しさのあまり自分を見失って
テンションがともかく凄くて、皆で「落ち着け!」と諭したけど
全然落ち着かなかった、と仰っていて、
見てみたら本当に気が狂ったようなテンションでした……。
歌唱力が今回ピカイチだったけど、それも霞むような…。
封神の趙公明とかを思い出した。生身の人間であんな人がいるなんて。
(クウガがデビューだったと聞いたけど見覚えがない)

山本太郎さんは最後までどの人か分からなくてごめん。
長髪のヅラとメイクで、普通のビジュアル系イケメンだった…。
原発反対運動で芸能事務所を辞めた(迷惑かけないように)ときいてます頑張れさのすけ!

内容ばれ(ちょっぴり反転)
女装した橋本さんと頭にパンツをかぶって女性下着着用の古田さんのシーンがあって
なにかそういうショーを見に来たような気になった。

背景スクリーンと、前面の1mほどのスクリーンと、可動セットで
カメラで撮るアップ&ロングの効果を再現する演出が今回で完成された感。
(でもこれ図説しないと、文章で説明できる気がしない)
船の前のスクリーンに波を映して、ドライアイスを焚くと、かなりの臨場感ですね。すごかった!

終ったあとは「スカッとしたねー!」っていう意見以外は出ないので
なんだか全然関係ない
(ファーストジェネレーションねたばれ・タイバニねたばれ・まどマギねたばれ)

猛アプローチしていざ男が心を開いたらポイ捨てする教授は酷いよなとか、
(↑ファーストジェネレーションもグリーンホーネットも押して見てもらった…えへへー)
ほむらちゃんの気持ちを薄々分かっててものすっげ残酷なお願いする4周目?まどかはマジ魔女だよなとか、
気持ちが開きつつあったジェイクを置いて死んだレジェンドさんは罪だよなとか、
(レジェンドさんはあの性格だから逮捕したジェイクに毎週面会に行って、
ジェイクもそれを待つようになって、「今日はあの豚野郎が来る日だな」ってそわそわしてたら来なくて、
死んでて、イビルジェイク爆誕←括弧内お友達による熱弁)
しかし女子中学生で病弱だったほむらちゃんや、不可抗力のジェイクはともかく
ホロコーストを生き延びたエリックは、なんであんたそんな純情なん……?

飲みながらそんな話をして気分がよかったです。


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2011/06/27(月)

読書かんそう
「八甲田山死の彷徨」

(内容ばれ)
実話をもとにした小説です。
エッセイ漫画に「子供の頃に映画を見て吐いた」
と書いてあったので気になって原作小説を読んでみました。
大人が読んでも、というか大人が読むと怖い話でした。
いや、おばけとか殺人鬼じゃなくて人災の怖さなんですが。
組織がこういう状態になる事って想像がつくし、
そうなるとこういう結果が出るのも全然リアルなんですよね…。
物語を読んでいて、「なんてやつだ!」くらいはよく思いますが
「死ね」まで思う事はない私も
この本の、明らかに遭難の主要因になる人物に対しては
「この人早く死なないかな…この人が今すぐ死ねばみんな助かるよ…」
って思いました。

巻頭に、死体が発見された場所をマークした
かなり嫌なマップが付いているのですが、
まさに死屍類類という言葉そのままの、死体だらけの地図でした。
第五連隊210名中199名のかたが亡くなられたそうです。

青森第五連隊と弘前第三十一連隊が競わされるような形で同時に
(小説設定では。現実にはまったくの偶然だったそうですが)
互いの到着地点から出発し途中ですれ違う予定だったのですが、
片方の隊はいつまで経っても姿を見せず、
おかしいなと思ってたら全滅してた!というあらすじです。

冒頭は雪中行軍の難しさを十分に知った
指揮官の徳島大尉によって万全の準備を整え、
決死の覚悟で臨んだ少数精鋭の三十一連隊の話から始まります。
隊の偉い人も徳島大尉の並々ならぬ覚悟に飲まれて全てを任せます。
それでも途中の悪天候では何度も危ない目にあいます。
次に第五連隊の話なのですが、
こちらは指揮官の神田大尉以外は楽観的で
装備品も支給じゃなくて各自で揃えておいてね〜☆
明日の夜は温泉で一杯だぜー!
山道は汗かくからババシャツは1枚でいいや!とか
装備一式は橇に乗せて交代で引くぜ!とか
なんかそんな感じです。上の人はどうも声の大きいおばかさんタイプです。
地元の案内人も「金目当てだな!」と断っちゃいます。
最初の章を読んでいる読者としては詰んだ感が強烈です。

私が学んだことを箇条書きにすると

・ごはんは油紙に巻いて体にくっつけておくこと。
・水も酒も米も餅も凍ること。
・足には靴下を2枚重ねてトウガラシ粉をまぶして油紙を2枚重ねると凍傷にならない。
・荷物は完全に均等に分けて個人が持つこと。
・山に平べったい雲が笠のようにかかっていたら荒れること。
・方位磁針は凍って役に立たないこと。
・ラッパは吹いちゃならんこと。(唇がなくなるから)
・雪は食ってはいかんこと。(腹を壊すから)
・凍った人に注射するときは口の中に。(針が折れるから)
・指が凍傷になると排尿が困難になる。かといって漏らすと凍って死ぬ。

とまあこれくらいですか。
あと割合人間は簡単に発狂することに驚きました。
(寒さだけで発狂するのか、疲労と空腹の合わせ技なのかは分かりませんが)
道が分かったと言いだす人(それを信じたために遭難なさったのですが)
裸になって走って行く人々、筏を作って川を下ると言いだす人々、
泳いで青森まで帰ると言って次々と川に飛び込む人々。
なんか私の印象ですが発狂は言葉によって伝染する気がする。
いつかどこかでやばいと思ったら、耳に栓をするのが肝要かもしれません。

命令系統の混乱を招いたのではないかとされる生存者の山田少佐
(現実では山口少佐。下士官に守られて助かった。
小説では士族出の盆暗トップと平民の有能なサブという関係を強調して書かれます。
神田大尉から指揮権を奪い、妥当な提案を次々に却下し、無謀な指揮をとります)
は小説では責任を感じて銃で自殺し、公式には心臓麻痺で死亡とされたようですが
Wikipediaを見ると「凍傷の指で銃の操作は不可能」という説があり
「最期を看取った中原軍医が数年後に変死」と書いてあるので
それはかなりあれだよねって思いました。

徳島大尉が神田大尉に言った台詞。
「とにかく、人が動けば金がかかる。その金がないから、なにかと言えば精神でおぎなえという。
精神だけであの寒さに勝てるものですか、胸まで埋もれてしまうようなあの深雪に勝てるものですか、
どうもわが軍の首脳部には、物象を無視して、精神主義だけに片寄ろうとする傾向がある。
危険だ。きわめて危険なことだ」


徳島大尉に関して、隊を全員生還させた英雄・人格者風には仕上げず、
民間の案内人に対する差別とひどい仕打ちもちゃんと書いたことで厚みが出たと思います。
(映画ではカットされたそうですが)

参加は雪の恐ろしさを熟知している青森県の人間でなければならぬ。
○○県や○○県出身者(御不快かもなので伏せます)ではだめだ!
と三十一連隊の話に書いてあって、
「青森の人って雪のエリートなんだ……」と思いました。
あと、凍傷で四肢を失ってもその後長生きなさった方がいらして、
人間の体ってすげえ!と心強くなりました。
頭部と胴体さえ無事なら何とかなるのですね。


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2011/06/28(火)

(昨日より続き)

八甲田山遭難事件は、
記録的な寒波に見舞われたという不運もあるが
でも片方の隊が全員無事で帰還した以上、やはり人災だと思います。

そして失敗というのは、同じ状況で繰り返されやすいものですが
特に人種、性別、年齢によって、起こりやすい失敗の傾向がある気がする。

「以後雪中行軍は気をつけようねー」
とかそういう限定した話ではなく、
有能な人物の上司には必ず嫉妬心の希薄な人物を配置するとか、
失敗すれば大事故になるような計画は
競わせたり強要したりしないとか(←小説内設定ですが)、
準備期間を長くとるとか、
責任者が交替することがあれば計画を延期するとか、
(現実では神田大尉は本来の責任者の代役だったらしい)
ポジティブシンキングの人間よりは用心深い人間を準備にあたらせるとか、
事前には広く意見を募り、実施中は指揮権を一人に絞るとか。

日本人は妬みが悪い結果を生む傾向にある気がする。

これ現代なら、ついったーなんかで
「なんか俺ら第五連隊やばくね?」って話になって
一発解決だったんでしょうけどね。

もっとミクロな話、個人レベルで考えても、
失敗には傾向があって
妬みが入ると正常な判断が出来なくなってしまう人、
妬んでも正常な判断が出来る人、
誰かを好きになると判断力が飛んでしまう人、
そうでもない人、
疲れると一切何も考えられなくなる人、
疲れと思考力は関係ない人、
それぞれ自分の個性を把握するのが大事だと思います。
正常な判断ができないときは自覚もできないので、
あとからデータを蓄積するしかないのですよね。
もう一度話を大きく戻すと
組織、国家、地球規模でも同じだと思います。

でももし第五連隊が全員アメリカ人だったら、
生存率は5割を越えたのじゃないかと思う……。
(根拠6月24日日記「127時間」……)


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2011/06/29(水)

映画かんそう
「もし高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

原作とアニメと実写映画を見てます。
やだ、すごいファンみたい!

当然ながらこの実写映画が一番テンポが良くて分かりやすくて
野球部分もちゃんとしてます。
(端折られたところもそれなりにありますが)

原 作:ドラッカー○ 百合○ BL× 野球×
アニメ:ドラッカー○ 百合◎ BL○ 野球△
映 画:ドラッカー△ 百合○ BL△ 野球○

……て感じかな。アニメは時間が長いのでそれだけ丁寧です。

内容ばれ

全部投げ出して逃げた川島みなみが、目まいを起こして
これから幻覚を見るよ、というサインがあったので
「ああこれは夕紀の幻が出てきてなにか言うのであるな。
もう何を言われても泣いちゃうな」
と思っていたら
ドラッカー(役者さん演じる)が出てきたので驚きのあまり涙が引っ込んだ。
え?そこでドラッカーなの?!たしかにタイトルではあるんだけどさあ!

役者さんとしての仕事は全部大泉さんが担当されていて、
すごく熱演されてました。


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2011/06/30(木)

映画かんそう
「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」

結婚式を2日後に控えたダグの親友、フィルとスチュは
独身最後の夜をラスベガスで楽しもうと旅を企画する。
そこに新婦の弟アランが加わって、大いに盛り上がるが
その翌日

スチュの歯が欠けてる
部屋を鶏が歩いている
バスルームに虎がいる
クロゼットに赤ちゃんがいる
フィルの腕に病院のタグが付いている
スチュが見知らぬ女と結婚してる
そして新郎がいない

という超展開。しかも全員記憶がありません。
一体俺達に何が起こったの……というコメディです。
バチュラーパーティーもので
酷い目に遭う以外の展開を見たことがないので
もう即刻その風習は廃止せよお前ら…と思います。
なんか関西風のコテコテの笑いなので
力まずアハハハと笑うのが良いようです。

ねたばれ?

しかし酒好きから言わせてもらうと、
他人の酒にドラッグを入れる人間とは恐ろしくて絶対友達にはなれぬ。
だって薬を混入されても正直分からんもん。
でもそれが最終的に笑って許されているので、
なんか清々しいな男の友情…って感じでした。

次回作もまた記憶が飛ぶようです。学習しろ。


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