「動物界」











フランスでヒットしたファンタジ一疫病映画。
人間の体が徐々に動物に変容していく奇病が世界的に流行する。
愛する妻が動物に変化し、
隔離病棟に入院させた男は息子にもその兆候が表れている気付くが…というあらすじ。
奇抜な設定ですが、意外と思春期の映画、父と息子の家族愛映画でもありました。

注意点としては犬にポテトチップスを与える描写と犬の傍でタバコを吸う描写があります。
ものすごく痛そうな自傷描写があります。

人間が動物に変わる社会という事でヨルゴス・ランティモス監督の
「ロブスター」のような内容を想像していましたが、隠喩だとしても全然違った。
家族を愛する父、揺れ動く息子、森、天候、恋愛、友情。描写が丁寧です。
手足や顔が人間以外の鳥類や爬虫類に変形していく様子は、
恐ろしいような美しいような造形でした。

ラストまでばれ

でも私は姿の変化よりも、自転車に乗れなくなったり、
時間の概念がなくなったり、じっと座っていられなくなったりするような、
知能の変化がこわかった。 考えてみたら意識をクリアにしたまま、
狩りなどの目的もなく長時間動かずにいるのって、
人間以外の哺乳類はあまりやりませんね。
しかし知能がなくなったとしても本人はそんなに困らないのかも。
どちらかというと労働者の人口が激減して社会が困る…?

フィックスを撃ち殺してましたが動物に変容した人の人権ってどうなるんだろう。
殺人の罪には問われないのか?あとノルウェーが共生しているという話題が出てましたが、
COVID-19のスウェーデンの失敗などを思い出したりした。
なんでもかんでも共生が最善の手とは限らない気もする。

全体的にエンタテインメント寄りで見易いフランス映画でしたが、
1点だけ、父にも息子にも、昼夜私的時間を費やして捜索を手伝ってくれる女性や、
変異していても気にせず交尾してくれる女子など、
都合のいいアシスト女キャラクターが出てくるのは、
ほ〜〜〜んという感じがしましたね。
公務員がセクハラジョークを言って誰も咎めないシーンにもびっくりした。
フランス女性はあんまりそういうのは気にしないのかも。知らんけど。








2024.11.15 サイトに掲載

2025.12.30 再掲載





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