「シビル・ウォー アメリカ最後の日」










監督脚本アレックス・ガーランド

強権を発動する大統領に対して、複数の州が合衆国からの独立を宣言し、
政府と西部連合の武力衝突の始まったアメリカ。
敗色濃厚なホワイトハウスの大統領への単独インタビューを狙って、
4人のジャーナリストが1400キロを移動する、その道中を描く内容。

地獄の黙示録(闇の奥)、自分の国バージョン。
内戦状態で秩序を失ったアメリカがどうなるかを何種類かの地獄的サンプルで見せてくる。
それと同時に、中立を貫き神の目のように振る舞うジャーナリストという特異な立ち位置にも
疑問を投げかけている。

議事堂襲撃事件が3年ほど前にあったばかりなので、(というかあれが発想元だと思う)
荒唐無稽な話とは思えない。右傾化、移民排斥、貧富の差。

げろがあります。
死体もたくさん映ります。
性暴力シーンはなかったので良かった。それを目当てに行くと無駄足になりますよ。

ラストまでばれ

みんなそうだと思いますがジェシー・プレモンスがこわい。
「憐みの3章」を見たばかりなので怖さがさらに倍増。
あの拳、どんだけ人を殴ったらあんなになるんだろう。
アルジェ・モーテル事件を描いた映画「デトロイト」のフィリップ・クラウスと同じ匂いがする。
出身地を激詰めしているシーンにもし先住民族ルーツの人がいたらどうするんだろう。
あと石灰は消臭目的なんだろうけど、家庭菜園じゃないんだから、
そんなチビチビ撒いても意味ないよ!ドバッといけドバッと。

非常時の何がこわいって、他国との殺し合いも悲惨ですけど、
国内のサイコパス、子供を殺したいとか女をなぶりたいとか、
若い者をこっぴどく虐待したい、俺を私を馬鹿にしたあいつを酷い目にあわせたい、
我が物顔の移民を処刑したい、平常時は己を制御しているそういう類の人々が
ヌロヌロと出てきてやりたいことをやり始めるところだと思う。

・キルスティン・ダンストの危機回避能力がすごい。
 師匠譲りだろうか。爆発の予兆とか全然分からなかった。
・若い駆け出しとベテランの対比、昔なら若い女+中年男性だった。
・300ドルはサンドイッチだ、のところ
 カナダドルのほうがレートが低いと思うんだけど
 内戦状態で米ドルが暴落したという事かな?
・タイヤネックレス(処刑方)って名前通り肩にかけると思ってたが
 腹周りに付ける場合もあるの?
・買ってない洋服の写真を撮るのNGって世界共通マナーかと思ってたが日本だけか?
・場末のレジャーランドみたいなところだけ突然のホラーテイスト、
 突然のA-24でしたけど、むしろホラーのほうがほっとしました。
 何と戦っているか、はっきりしないまま殺し合うのって、あり得そう…。
・おじいちゃん師匠の危機察知能力も高い。
 死体が軍人か、民間人かって成程、それは重要。
・戦場カメラマンって、あんな突入部隊と一緒に中に入るの!?
 兵士もあんなに親切に面倒見てくれるの!?どういうメリットがあるの!?
・殺した死体を囲んでピカピカ笑顔で記念撮影するの、あり得そう…。
・誰のことも助けず、誰にも賛同せず、ただただ記録するだけなら
 もうドローンでよくない?

キルスティン・ダンストの最後の行動はよく分からなかったが、
折れてしまったんだろうか心が。
ケイリー・スピーニーは若き天才として評価されるだろうので、
いつか折れるまでは撮り続けるしかない。
(でも死神とかそういう二つ名が付きそう。彼女を助けるために2人死んでるから…)











2024.10.10 サイトに掲載

2025.12.30 再掲載





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