「パトリシア・ハイスミスに恋して」 著作の多くが映像化されている人気作家ハイスミスの 日記とインタビューをもとにしたドキュメンタリー。 彼女と恋愛関係にあった女性たちがハイスミスを語ります。 創作秘話もあるかなと思いましたが やはり恋愛生活中心でしたね。 でも朝からオレンジジュースのジン割りをグイグイ飲んで あの文章をお書きになってたのならすごいことです。 世間からサスペンス作家と認識されることにはご不満だったよう。 内容ばれ でも見ていて腑に落ちたことが色々あって、 母が再婚するため祖母の元に預けられて育ったが ハイスミスは美しい母のことが好きだった、 ただ、母から愛を返してもらえることはなかった、とか。 それとインタビューを見ていて ややミソジニー思想をお持ちっぽいなと感じたのですが、 彼女がものすごい漁色家だったこと、 ノートにこれまで付き合った女のランキングを書いていた (これは映画内には出てこないけど)らしいこと、 女の振り方が酷いこと、 異性装を好んだこと、等々も、あー…という感じ。 なんとか母の望むような娘になろうと、 精神科を受診し、男性との性行為を無理に行い、 最終的には母と絶縁、 きっとすごい苦しみがあったと思うので、 好きに生きなさったらよいのですが。 (それとお若い時の写真を見るとモテモテなのはとても理解できる/笑) テキサスで周囲の人からのミソジニーやレイシズムを浴びて育ち 晩年それがじわじわと沁みだすのは本当に怖いな…と思った。 リプリーがハイスミス自身だという発想はなかったので その視点で再読したら、まるで違った風に感じられるかもしれない。 インタビューに彼女の猫が映っていますが ドルルルルル…と鳴っていてかわいい。 2023.11.06 サイトに掲載 2024.05.07 再掲載 戻る |