「名探偵コナン 黒鉄の魚影」 園子の招待で八丈島にホェールウォッチングに訪れたいつもの一行。 コナンは島付近の海上に、インターポールの施設 パシフィック・ブイが建設され、運用開始したと知り、 何とか中に潜り込もうとする。 しかしその施設では、世界中のカメラ映像から 任意の人物を探し出すだけではなく、 十年前、二十年前の資料からでもターゲットを補足できる 画期的なプログラムが稼働していた……というあらすじ。 今回非常に総合力が高い。 ボジョレーで言うなら10年に1度のコナン。 人気キャラクターそれぞれ株が下がらず、 極力見せ場があり、アクションも本格的で なにより展開が早い。近年のハリウッド映画のスパイものと比べても遜色ない。 ここ最近はちょっと置いてけぼりだった男性客の好きな、 サブヒロインと主人公の恋愛っぽいエピソードもあるので男女両方に支持されそう。 (ただし哀コナ強め、少年探偵団は活躍しない) 脚本は櫻井武晴氏。 コナン映画は行ったり行かなかったりという人にもおすすめ。 でもコナン最近の登場人物は知らん…という人は、さすがに無理かも。 前もってチケットを買っておかないと座席がない。注意。 ラストまでばれ 監視カメラのシステムを統合して広範囲に渡って人物を捜索できるAI、 マクガフィンとして色々なサスペンスに使われがちですが、 さらに時間が経過した顔も探索できる設定にして、 時間を超越した姿になって生き延びている哀さんとコナンくんの設定を絡めるところは すごく上手いな!と思いました。 あとコナンくんが普通に格好良かった。小学生というか、高校生の能力も超えてた。 ほぼほぼアベンジャーズだよ…蘭さんも…。 でもコナンくんは有能すぎるあまり、「これ以上は無理だ」と諦める習慣がなく、 結果死にかけていたのがちょっと怖かった…。だめだよ一応人間なんだから…。 今回は複数の女子の友情の描き方もよかったです。 お前が頑張っているから私も頑張れるというような。 終わった後は「おもしろかった…」という声があちこちから聞かれました。 中高生男子グループは「もう蘭姉ちゃんいらんな!」「いらん」と盛り上がっていた。 ハハハ、サブヒロインに肩入れしすぎると、結末で別の男と出来上がったりした場合、 web上で作者disを何年もやり続ける妖怪になっちゃうぞ? 一点だけ不満をあげるとするなら 公安も承知のうえで、アメリカの兵器で日本を守るって点かな?ちょっと笑ってしまった。 公安が格好良く描かれている作品が連続すると不安になる世代なので、 たまには無実の作家とかにえげつない拷問をして殺してテヘペロしたりしてバランスをとってほしい。 どうでもいいがマリオ・アルジェント氏はやはり映画監督のもじりなの? 2023.04.16 サイトに掲載 2024.05.07 再掲載 戻る |