「 神州無頼街 」










劇団 新感線

2020年上演予定だったが延期になり
2年後の2022年に上演された舞台のゲキシネ上映。

幕末。清水次郎長一派は新興の極道である身堂蛇蝎一家の急襲を受ける。
次郎長を親代わりとする若き医師、秋津永流は
ある事情から蛇蝎一家を追うが、
弁舌で日銭を稼ぐ「口出し屋」の草臥も、この件に巻き込まれていく。
というあらすじ。
明るめのバディものです。
福士蒼汰さんと宮野真守さん主演。

シリアスなバックボーンもあるにはあるけど
主役両方とも素直で倫理観のしっかりした若者なので
そんなに深刻にはならない。
アクションあり、燃えあり、見栄きりあり、変態あり、
なかでも真正のサイコパスバディが出てくるのでその筋のかたにおすすめ。
いつもより歌曲多めで楽しかったです。

見に行くつもりの方には、検索は推奨しません。

ラストまでばれ

狼蘭族の話です。
そろそろタイトルに狼蘭を入れて、
これまでの物語を繋げる頃合いではないか。

しかし永流先生はあんなサイコパスに育てられていながら
どうしてお嬢様みたいな性格に育ったのか。
なんか天性のものなのか。

麗波と蛇蝎の物語が凄いんですが、
暗殺者とお庭番衆頭目として出会い、互いの強さに惚れこみ、
殺しあいたくて夫婦になるって、
新感線舞台に登場したカップルの中で一番やばいやつでしょう。
(斬り合いの最中に生皮が剥がれるのはまあ戦法の都合なので分かるけど
男性器取れちゃってた…っていうのはそんないくらなんでも(笑)って思った)
(ペドロ・アルモドバル監督の例のスペイン映画を思い出しました)

ところでヤクザが皇室を担ぎ出して権力を手にするって発想は神がかってました。
確かに武家がやっているのだからヤクザがやれないことはなかろう。
極道が一番権勢を誇っていた昭和の頃、
こんなスケールのでかいことを考えるヤクザがもしいたら、
歴史は大きく変わっていたかもですね。

主役バディ2人とも誰とも恋愛関係にならず、
なぜか2人で赤ちゃんを育てる事になったり、
なんとなくそういう異性愛の枠に収まりきらないところが魅力的なお芝居でした。

このお芝居はそもそも中島さんが
福士蒼汰さんと宮野真守さんに当て書きされているそうですが、
舞台挨拶を見たら本当にキャラクター把握がバッチリ正確で、
宮野さんはすごいトークが上手く瞬発力があり、
福士さんははにかみ屋さんで繊細で思いつめやすく、
なによりそんな2人がリアルでも相性抜群で、
福士さんが宮野さんに頼り切りなところが微笑ましかったです。
ブロマンス営業でもいい。かわいいから。









2023.01.15 サイトに掲載

2024.05.07 再掲載





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