「 コレクティブ 国家の嘘 」 ルーマニアのドキュメンタリー。 「コレクティブ」というクラブで火災が発生し27人が亡くなるが、 一命をとりとめた筈の人々もまた次々と病院で亡くなる。 ルーマニアの医療現場では製薬会社、病院経営者、 そして政治家の癒着が進行し、 薄められて効果のない消毒薬を使用していたため、 患者たちは細菌に院内感染し、命を落としていたのだった。 骨抜きになった大手マスメディアではなく スポーツ誌の記者がその事実をスクープすると 国民の怒りは燃え上がり…というあらすじ。 ドキュメンタリーなので、 残念ながらカタルシスの得られる内容ではない。 というかむしろ不安になる。 ラストまでばれ 内部告発の女医さんも出て、一度は政権が変わったのに 結局は元の政党が返り咲いて何もかも元通りになり、 ルーマニアはこれから30年は変わらない、 腐りきっている、努力しても無駄だ、という結末なのです。 「マスメディアが権力に屈すると、国家は国民を虐げる」 という言葉がスクープした記者の口から出るのですが、 報道の自由度ランキング、2022年版では日本は71位、 ずるずると下がっていて、ルーマニアより下なのです。 首相交代の報道とか、国内メディアより海外のほうが1週間も早くて びっくりしたのを記憶してます。日本の首相の話ですよ。 奇しくもいま、 日本の政府が他国の宗教組織にがっつり食い込まれてたことが判明した、 めちゃくちゃやばい局面にあると思いますが、 患部をうまく切除できるか、割と毎日ハラハラしてます。 2022.08.24 サイトに掲載 2023.05.07 再掲載 戻る |