「 あのこは貴族 」











東京の開業医の娘、華子は何不自由なく暮らしてきたが
結婚を前にして恋人との恋愛関係が終わったので婚活を開始する。
自分の家よりも上流の家の弁護士と出会って結婚を決める華子だが…というあらすじ。

とくに衝撃的なことはほとんど起こらず、淡々と進行する。
東京に出なかった私が見ても時々「ウッ…」ってなったので、
地方から東京にでた女性、または東京に家のある少し裕福な女性にはザクザク刺さるのかも。
幾つかの階層にいる、女性たちの人生の話です。
男性は、どんなジャンルでも自己投影せず見られる人にはおすすめ。

終盤までばれ

私のジャスティスでは華子が離婚すべき理由がMAXまで積みあがってたので、
今日あったことを話し合える相手、イコール夫!という
ビターなエンドだったら暴れてしまう…と思っていたら離婚したのでよかった。
義母様からビンタをいただいたあとのグシャグシャ髪をした華子さんが、
野性味あって一番きれいでした。
言わせてもらえば身長2m50で年収2000まんえんのイケメンでも、
人のノートを借りパクするやつなんか友達になるのも嫌ですよ。
なんかほかにも猫蹴ったり、宇宙人みたいなことしそうだもの。

アフタヌーンティーが、
中流以上家庭育ちの女子の象徴みたいな描かれ方をしているのは少々「?」だった。
ちょっとお茶しよう、でアフタヌーンティーに行ったら困らない?
期間限定も多いし、事前に
「この企画で値段はこれくらいなんだけどどう?」「OK!」
みたいな段取りを、全員していると思ってた…
だって量が多いし、お腹を減らしていかないと全部食べられないんじゃない?

美紀さんの人生は、あそこからどんどん崩れて取り返しのつかなくなるケースもあるので
少しハラハラした。いい結末で良かった。

普通の人って実はいないので難しい。
あの、通りすがりの女性の写真を無断で撮ってた男性は論外にしても。
居酒屋の関西弁さんは普通に良い人そうだった。
が、華子さんとは育った階層が違ってて結局はだめになりそう。
ジャズは彼氏の影響さんは、実際にああいう考えのひとが多そうだけど、
声に出して相手に言っちゃうタイプは
遭遇したら「あー、交流範囲狭そー」って思うでしょうね。

たくさんじゃなく1本だけおすすめした映画、
すごく忙しいとか映画は全然見ないとかそういう理由もなくスルーだった場合、
私への興味or好意は中〜弱〜無なんだなーと測ることはある。分かる。
色々な人からおすすめが来ていて常時順番待ちとか、
出演者にどうしても無理な人がいるとか、
そういう特殊な事情もあるでしょうけども。
もちろん、「私をないがしろにしてゆるさない!」とかじゃなく
「チェッ、残念」くらいなんですけどね。

ゆるやかなシスターフッドを描いているので
男性の評価は低いようです。
「愛人と正妻がバトルすれば面白いのに」
「お色気シーンがあるといいのに」
てきな意見が散見された。










2022.04.13 サイトに掲載

2023.05.07 再掲載





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