「 十二単衣を着た悪魔 」 内館牧子さんの同名小説を原作とした映画化。監督は黒木瞳さん。 優秀な弟と比べて、就職に躓いた自分の人生にコンプレックスのある兄が、 源氏物語の世界にトリップし、 源氏物語の先の展開を言い当てたために優秀な陰陽師として 右大臣家に迎えられる。 彼がそこで出会ったのは、源氏物語では悪役の弘徽殿女御だった。 現代的な価値観を持つ彼女は、毒舌を発揮する…というあらすじ。 オリジナルで流行していた悪役令嬢転生ものの亜種のようですが、 原作小説は2012年なので時代を先取りしてましたね。 ラストまでバレ ただ、平安の世で世話してもらった嫁ラブで、 子供もできたがお産で嫁死んだ、つらぼよ… でも現代に戻ったら嫁そっくり女子いたよ!って 嫁の印象的なエピソードがとくにないので、 「平安の世」を「途上国」に変えたりするとやばい案件じゃない? という気はします。猫とかでもよくない? 弘徽殿女御をメインにして、 桐壺更衣をしたたかな女にするのは面白いアイディアでしたが、 源氏物語から引っ張ってきたエピソードが御息所の生霊だけなので、 たぶん原作では色々あるんでしょうけど、 映画はちょっと食い足りないように思います。 2022.04.08 サイトに掲載 2023.05.07 再掲載 戻る |