「 仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル 」 「仮面ライダー オーズ」10周年記念作品。 全国40館という絞った公開で、ものすごい混みっぷりでした。 グリードという異形の存在でありながら人間に味方し、 戦いの末に消滅したアンクは突然意識を取り戻す。 彼は古代オーズによって世界が滅びかけているのを知り、 共に戦った映司と再会するが…というあらすじ。 副題を「-なんでも許せる人向け-」にしたほうがよかった気がする。 脚本は毛利亘宏さん。 ラストまでバレ キャストのみなさん10年前とお変わりなく、お元気そうで何よりです。 懐かしい彼等を、再び肉体を使って表現してくださってありがとう。 映司がなぜか死んでいて、アンクと映司の別離エンドな訳ですが、 邦画では最強の集客力を誇る病死別離ねたっぽいやつで特オタを泣かせてやるぜ… という目論見だったんだろうか?でも前者を好む層と後者はあまりカブらない気がするし、 そうするには映司の解像度があまりにも荒くて、「誰?」という感じだった。 火野映司というひとはかなり変わった人で、 悪意が抜け落ちて神になりかけの人間というか、チャンネルが開きっぱなしというか、 そういう精神状態にある人なんだろうなと私は本編放映時に解釈してました。 でもこの映画の火野さんは、読み切り少年漫画の主人公みたいに普通の善人だった。 上手い書き手の作った、テンプレでない架空の人物、特に頭の良い人、極端な悪人善人、変人は、 作者の手を離れると途端に動かなくなる。 脚本が靖子さんではないので、靖子さんだったらなあという感想です。 せめて映司の死体を映したりせずに、割れたメダルとかふんわりした状態になって、 アンクがそれを持って旅に出るとかだと良かったですね。 2022.03.15 サイトに掲載 2023.05.07 再掲載 戻る |