「 ハウス・オブ・グッチ 」 イタリアのブランドGUCCI一族で起きた内紛を描いた同名ノンフィクションが原作。 リドリー・スコット監督。 アダム・ドライバー、レディー・ガガ出演。 リドリー監督、他の高齢監督が 「あの、失礼ですが前作と内容が同じでは…?」という作品を撮るなかで 「最後の決闘裁判」と落差の激しいこの作品を連続で撮れるパワー&柔軟性がすごい。 グッチで起きた事件は、一般常識扱いらしく ねたばれなしの評論や記事でも結果について触れているので注意。 私はなぜか知りませんでした。とても興味を持ちそうな事件なんですけど。 実際の事件の概要を読むと、マウリツィオ・グッチ氏は 映画で描かれたような人物でないことが分かりますが、 でもアダム・ドライバーのいつものあのドライバーりょくによる 魅力的な人物像、好意を持ってしまう。 レディー・ガガはマクベス夫人みたいだった。 コケティッシュな魅力と、激怒が決壊して目や口から噴き出るシーンのギャップがすごかった。 とても美しく細部の凝った昼ドラなので、好き嫌いは分かれそう。 「労働者たちがいつか自分もグッチの、2番目に安い商品を持ちたいと夢に見て しかしそれは一生叶わない、そういうブランドだ」 てきなセリフがあって、グッチのバッグってそんなに高かったっけ? って帰って検索して、「労働者だけど買えるよ…」と安心しました(笑)。 客としての日本人をとても褒めてくれるシーンがある。 (あくまで客として) 衣装小道具はグッチの全面協力を得ているが グッチ家は映画に対し不快感を表明しているのだそう。 ラストまでバレ なぜならグッチ家はもうグッチの経営に携わってないからですね。 えっでも株売買のタイミングであんなに都合良く色々内紛や犯罪が起こるものだろうか…? それにしても暗殺請負代金が6億リラって、 自社のバッグ90個とか100個とかの料金で殺されるのって切ないな。 パオロ氏がたぶん現実とは違う、極端なバカとして描写されてますが アルド、パオロ親子が、それでも一緒に皿洗いなどして 「お前はバカだ。だが私のバカ息子だ」と言って お父さんがバカも裏切りも受け止めたのは血族主義の良い部分ですね。 乾杯の歌の使い方とか、少しフフって笑って、イタリアで統一するのかな…?と思わせて あとで夜の女王のアリアとかもあったりしてとくに関係ないみたいでした。 そこは統一しようよ!? テキサス出身の元機械工で才能あるデザイナーって誰だっけ… って思ったらトム・フォード氏でした。あなたの撮った映画は見てます(笑)! わりと親孝行なひとなんですね。 グッチの創始者がロンドンでベルボーイをやってたとか知らなかった。 でもたった3代しか続かないとかどういうことなの。 日本の客がグッチ家の人間とショップで会って「キャー!」ってなるシーンがあるのですが これ悪意なくこういう描写…なんだろうな…と思った。 複数で行動して、挙動が子供っぽい。女はキャーキャーして男はおずおずしている。 あと他の人にとってはどうでもよかろうけども とてもおいしそうな牛肉のお皿を床に叩きつけるシーンがあったので ヌァァァァァァ!って心の中で悲鳴をあげた。 2022.01.16 サイトに掲載 2023.05.07 再掲載 戻る |