「 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ 」 見逃していたハサウェイを見ました。 ガンダムシリーズのアニメは久しぶりでしたが、評判通り良く出来ているし洗練されてた。 ガンダムにありがちな、突然怒鳴り始める熱血若者は姿を消して令和の有能やれやれ男子に変わりました。 精神が不安定orエキセントリックなヒロインは健在、ハサウェイあんた女の子の趣味が全然変わってない! このシリーズは運命的な邂逅をする対極の男2人の間に女の子が挟まることが多いのですが 令和なんだから直接やれよ!とは思いました。 特権階級が地球を占有し、自分たち以外を宇宙に強制送還する暴挙を繰り返していたが それに反発したテロ組織のリーダー「マフティー・ナビーユ・エリン」が 各地で破壊活動を行っていた。 ブライト・ノアの息子、ハサウェイ・ノアは地球へ向かう宇宙船の中で マフティを名乗るハイジャックに遭遇する…というあらすじ。3部作らしい。 冒頭の宇宙船の描写と、待機させられる高級リゾートホテルの描写が細かくてよかったです。 無重力で使用するグラスのデザインとか。 内容ばれ ハサウェイが今の日本の十代男子の理想を煮詰めたような最新式のヤレヤレ系で感心しました。 テロリストを制圧しちゃうのはオタク男子の夢として有名ですけど、 自分からはグイグイいかないし、ドヤらないし、余計なこともいわないし、 暑苦しい正義感もなく冷静で最強。異性に対しても、プレイボーイではないが 挙動不審になるほどでもない。不思議な美女に口ックオンされて、 謎めいた会話を楽しめる。 でもタクシーの運転手に「学がありすぎる」「暇なんだ」と言われて ダメージを受けているのは少し笑ってしまった。 現在の若い環境運動家たちが1000万回くらい言われている内容ですけど、 エゴサしたことはないのかいマフティ? 夜のテロ攻撃による炎の色、建物のダメージ描写、エネルギーの量による破壊の違い等々 見どころが沢山ありました。 その反面MS戦は、ちょっと物足りなかったかもしれない。 圧倒的戦力差も特になく、その勝敗が状況を激変させるものでもなかったからかな。 MS戦は続編でしっかりやるのかもですね。 話はずれますが、 大人になってから見るガンダム世界はすごく奇妙な部分があって、 登場人物のほとんどが白色人種で、有色人種の身体的特徴を持った人がいないように見える。が、 地位の高い人物はほぼ年配の男性で、高齢の女性は誰かの妻らしき描写が入る。 おそらく身分の高い人物の未成年の愛人女性を、高齢女性が汚らわしいと嫌悪する描写があるが、 誰も未成年性虐待を心配する様子がない。 登場人物は未来の白色人種なのだが、彼等の倫理観は昭和後期の日本、あるいは大戦後あたりの西欧諸国のものなのだ。 未来の話なのに、過去を描いている。 余計なお世話なんですけど、今後、フィクションジャンルにて創造する仕事をしたい人は、 このまま日本が衰退していって仕事を海外から受ける確率が高くなった場合、 一発アウトのやらかしをしないように、海外産のエンタテインメントも程よくとっておいたほうがいいですよ… と申し上げたい。 いや、ポリコレ無視の日本のエンタメこそが世界を席巻するのだという人もおられるが、 売れに売れている鬼滅や進撃、呪術がポリコレを無視しているようには思えないので (ポリコレって、勘違いしているかたが時々おられますが、 エッチなものはだめ!怖いシーンもだめ!って話ではありませんからね)。 ハサウェイが過去回想をするそのフラッシュバックが、よりにもよって巴投げだったんですけど、 これは不意打ちで笑わせにきてますよね? 私はブライト艦長のことが結構好きなんですけど、その息子さんがこんなことになるとは気の毒すぎる…。 続編も見ようと思います。 (原作未読) 2022.01.14 サイトに掲載 2023.05.07 再掲載 戻る |