「ユンヒへ」










学生時代に恋愛関係にあったが、いまは交流もなく韓国と日本に暮らす女性2人が、
それぞれの家族と過ごす静かな時間と、互いへの思慕を描いた映画。

昔は美しい少女同士の激しい恋と破局、異性との結婚が映画の題材になりがちでしたが、
誰かが怒鳴り合ったり、傷付いて泣いたり、勘違いしたり強要したり、あと不倫とか、
そういうのはありません。少しの苛立ちと少しの落胆、少しの幸福と少しの愛、
そして家族への愛情が上品に描写されます。

監督さん、女性だと思っていたらまだ若い男性だった。
男性監督だとすると、セボムの彼氏の扱いがけっこうシビアだなと思います(笑)
それとキム・ジヨンで描かれた諸問題、5分の1ほどの淡白さだったけどそれでも問題定義されてた。

ラストばれ

木野花さん演じるおばさん、実際に親戚にいそうなリアルさだった。
アジア人にとってのハグってまさにああいう感じで、
ああ、韓国でも同じなんだなあと思ったり。

ユンヒとジュンに割かれる尺と同じかそれ以上に
セボムとユンヒ、ジュンとおばさんの時間があるのは良かったです。
世界から孤立して完結する関係は、そんなに長くは続かないので。

でも動物病院のお客さんへの態度はちょっと思わせぶりすぎると思う…。
あと元旦那の背とか撫でると「やっぱり妻はまだ俺に気がある!?」って思っちゃうし
男性観客の3割くらいも「ユンヒは元旦那に未練がある!」って誤読しちゃうわよ…。

猫のアイドリングを聞けます。
しこんきゅうしゅってなんだろう…と思って検索したら歯根吸収だった。
「歯根吸収 猫」で画像検索するのはやめたほうがいいです。

エンドロールにVFXチームがあったけど、月とかかな?夜景とか?

同時期上映のスパイダーマンが世界的に大絶賛の流れですが
こちらの映画のほうが性に合っているというひともおられると思います。
みんな多数意見など気にせず自分の見たい映画を見てくださいね。












2022.01.10 サイトに掲載

2023.05.07 再掲載





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