「ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏」 実話を元にした映画。ローラ・ダーンとクリステン・スチュワート主演。 親からの虐待と、周囲からの性搾取の経験を持つ女性が その体験を実録小説にするが、 中年女性の実録では価値がないと彼女は考え、 若い女性に男装をさせて自分の影武者とし、 親に男娼として働かされた経験を持つ 中性的な美少年作家となる。 彼女の読みはある意味正しく、 世界の注目を浴びて映像化の話も舞い込むが…というあらすじ。 女というつまらない立場ではなく、 特別な美少年となって愛されたい…みたいな価値観は 美学とされてきましたが、 ミソジニーの一種ではないか?と見る向きもあります。 ラストばれ 天才作家の付き人である中年女(実は作家)を 周囲の人はぞんざいに扱い、美少年をほめそやすので、 影武者の女性も段々とJTリロイの人生と自分が不可分になってゆきます。 これは刃傷沙汰か?と思ったのですが、 バイの影武者女性と映画化を担当した女性監督の愛憎劇にシフトしていき、 なんとなく世間にばれて(嫉妬した夫のリークにより)終了しました。 まあきっと現実がそうだったのでしょう。 「サラ、神に背いた少年」は当時日本でも ブームになったらしいのですが私は未読です。 2021.07.29 サイトに掲載 2022.05.08 再掲載 戻る |