「アオラレ」










夫と離婚調停中の美容師の主人公は、
朝寝坊して大慌てで息子を学校まで送る途中、
信号が変わったのに気付かない前の車両に苛立ち、
大きくクラクションを鳴らし追い抜く。
よくある小さなトラブルに思えたが、
その運転手の男は主人公を恨み、追ってくる…という交通ホラーもの。
男は職と家庭を失っていて、いわゆる「無敵の人」状態なのですが、
夫を見限る妻全般とそれを助ける弁護士を何より憎んでいます。
演じるのはラッセル・クロウ。

最近のホラーにしては珍しく、善意のひとがドシドシ死ぬ話で
なおかつ主人公はあんまり同情できない感じで(私は)
うんまあどっちもがんばれー!って思って見てました。
息子くんはかしこくてかわいかった。

ラストまでバレ

無敵の人、昔は妻子がぶん殴られて受け皿の役目をしていたのかもですが、
もうそんな時代ではないのでね。

主人公の罪を数えるけど

・まず寝坊
・携帯にロックを掛けない。ありえない
・クラクション…は、あの状況だと仕方ないけど
・サイコクロウが最初に丁寧に謝った時にごめんって言っておけば
・襲撃を最初に巻いたあと駐車場でヒーフーせずに警察署に行っていれば
・充電器を持ち歩かない。何のための充電器なのだ

息子君の助言は全部正論。
主人公がモバイルにロックを掛けていなかったせいで、
知り合いや家族がどんどん殺されたの、
交通マナーよりむしろモバイルにロックを掛けよう啓蒙映画でした。

スタンドでサイコクロウにはね飛ばされた親切な男の人、
生きてるだろうか。めちゃいい人だったので心配です。
あと弁護士さん。1ミリも悪くない。
監督が、駄目人間が好きで、
まっとうで親切な男のことは嫌いなのは伝わってきた。

あんな大男にボカスカ殴られた直後に
「もう帰っていいですよ」って言われて車の運転を…?って思ったけど、
西欧の病院では出産直後に歩いて病室を移動させられるらしいし、
アジア人が脆弱なだけかも。脳震盪とかおこすの黄色人種だけかも。

主人公はまず遅刻癖を直そう。

原題は「Unhinged」で「あたまがおかしい」なんですけど、
英語の場合はヒンジ、日本でも「頭のネジが飛んでる」など、
部品の欠損で譬えるのは面白いですね。









2021.06.06 サイトに掲載

2022.05.08 再掲載





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