「ソウルフル・ワールド」 ジャズプレイヤーを夢見て中学校で音楽を教える主人公は、 あこがれのサックス奏者の舞台に急なへルプに入ることになり舞い上がる。 しかし浮かれるあまり作業中のマンホールに落ちてしまった彼は、 地球に生まれる前の段階の魂が誕生の準備をする場所へ転がり込んでしまい…という話。 夢と定職の狭間で揺れる大人の男と、これから生まれる予定の魂22番が等分に主人公です。 ニモとドリーの話を同時進行でやる感じ。 アカデミー長編アニメ映画賞受賞。 ラストまでばれ アーティストやアスリートが集中することによって ソウルワールドに短期間出現できる設定、 逆に過度のストレスによってによっても同じことが起こる設定で、 うまくつながってた。 私も生まれる前に愛想ナシの館をくぐった気がする。 私は中盤くらいに「あ、22番は音楽のきらめきを主人公からもらって、 転生してドロシアになるのか。なるほど。 共通のフレーズがあって、演奏中に思い出すんだろうな」 って思ったんですけど、 これまでのアニメだったらまあ間違いなくそうなったでしょう。 でも違って、「人生は何かを成すためにあるのではない。 生きることを楽しむために私たちは生まれるのだ」っていう結論(たぶん)は、 21世紀だな〜という感じでした。 カウンセラーのフレーム人間みたいなデザイン、 次元の違いを表現しているのでしょうけど面白かったです。 上位者のわりには承認欲求らしきものがあったり、 または洗練されてない人格の同僚に対して対等に接してない節があったり、 妙に人間ぽさがあったけど、何なのだ。 主人公をヨシヨシするためだけに出てくる彼女がいないのは、 個人的にはよかった(主人公をヨシヨシしてくれるお母さんはいた)。 劇場で公開できなかったのは惜しい。 2021.05.21 サイトに掲載 2022.05.08 再掲載 戻る |