「ほえる犬は噛まない」










ポン・ジュノ監督
男女2人主人公。男は大学の非常勤講師だが、
教授職を目指していて会社員の妻に養われている。
住んでいる団地に大声で吠える犬がいて、
黙らせるために彼は犬を殺そうとする。
一方、女は団地の管理事務所に勤務している。
飼い犬がいなくなったという少女を心配している。
犬をめぐって、出会う2人だが…という内容。

ポン・ジュノ作品の中では随分とほのぼのした話。
ただし犬が複数殺されるうえに、
犬の殺害をコミカルに撮ってあるので苦手な人は注意。
(殺して食う事に関しては、たぶん愛犬家でも意見が割れると思いますが)
(他人の飼い犬を食うのは法の出番ですが)
そして勿論人間も死にます。

ラストばれ

妻の金を賄賂にして職を得て犬を殺す男が最後に出世し、
皆のために心を配って走り回った女が職を失う。
しかし男は幸せそうには見えないし
(彼の前任者の末路からしてあまり良好な環境の職場だとは思えない)、
ラストの女は自由で楽しそうだ。
登場人物は全員どことなくとぼけていて憎めない。
ポン・ジュノ監督、初期にはこういう作品があったんだな〜という感じ。

11年勤めた女性の会社員の退職金が約1,540,000円で、
小型犬が約37,000円、
大学の学部長への賄賂が1,500,000円かー。
今はどうなんだろ。賄賂が随分リーズナブルだ。












2020.11.24 サイトに掲載

2021.05.05 再掲載





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