「ビューティフル・ドリーマー」 原案:押井守 監督:本広克行 1984年のアニメ映画「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」を元にした映画。 この作品は、当時のアニメとは一線を画した メタファーを多用したペダンティックな演出で 多感な少年たちを魅了、いまだに神聖視する高齢オタクも多い。 映画化ってどうするんだろう…?と思って見に行った。 大学の映研が、部に伝わるいわくつきの台本を撮る、 その台本「夢みる人」の内容が ビューティフル・ドリーマーという風にしてあって、 そこはなるほどと思った。 ただ問題は幾つかあって、一番「えっ」と思ったのは 小学館と高橋留美子先生の名前がなかったこと。 連絡くらいは入れてあるんだろうけどさ…。 あと部員たちがワイワイしているシーンが相当白々しいなと思ったら、 大筋あり台本なしアドリブで撮ったのだそうで、 作為ない雑談が聞きたい時はファストフード店にでも行って無料で聞くので、 どうか有料の映画は情報の発信者と受け手のやりとりが 効率よく設計されている人工の会話を聞かせてください。 「うる星2」を見ていないと訳がわからないけど、 懐古層を当て込んだ企画だろうからこれでいいのだと思う。 実写で「うる星2」を再現するところは面白かった。 思いつきで始めたようには見えない撮影技術。 360度PANとか、ぶっつけでできてしまうのはすごい。 しのぶと白い帽子の少女のシーンは再現度高かった。 ラストばれ その反面、みんな映画が大好きという割には あまり映画の話をしないというか、 随分古い映画の名前ばっかり出てきて、 21世紀の大学生なのにもっと最近の映画の話をしないのか? それに映画好きと一言でくくっているけど エンタテインメント洋画好きと邦画好きと韓流映画好き、 ボリウッド系シネフイル系全然違うし、 下手すると会話が成り立ちませんからね? 映画女子3人集まってサークルのだれそれはだれそれ子が好きで 三角関係どうのこうの…って話をするだろうか… 最近見た恋愛映画の話になるんじゃないの?違うの? 権利の問題であたるがアタリベツ、面堂さんがボンボン、 サクラ先生アヤメ先生、等々名前が変えられてましたが、 ラムがカーチャだったのはネタが分からない。 愛称のカーチャなのかそれともタニカーチャラム監督...? 今後、到底予算が足りない漫画の実写化は全部、 映研が映画化しようと頑張りました!路線でよいのではないかと思う。 20分の1くらいの予算で撮れるのでは。 終盤は、これ撮影が再開する夢なのかなあ?と思いました。 2020.11.13 サイトに掲載 2021.05.05 再掲載 戻る |