「オールド・ガード」










Netflix映画。監督はジーナ・プリンス=バイスウッド、
原作コミックの作者グレッグ・ ルッカが脚本も担当。
面白かったので、Netflixに加入している人は下記読まずに見てほしい。

不老不死の肉体を持つ4人の男女はチームを組んで
よりよい世界を作るべく、長い年月人間を助けてきた。
ある日彼等は誘拐事件解決の仕事を請け負い
普段通り最年長のアンドロマケの指揮で現地に向かうが…というあらすじ。

最初、現代の話なのに彼等のサブ装備が異様に古風で、
「……?」ってなるんですが、あとで成る程ね〜と疑問が解けるいい導入。

部隊のリーダー、数千年を生きているアンドロマケを演じるのは
シャーリーズ・セロン。夢女が大量発生しそうな強さと美しさ。
(スキタイ人といえばヒストリエを思い出します…)
不死者のなかには男性同士のペアがいて、
女性戦士同士の命を預けるような共闘関係も描かれ、
そうだ、そうだよNetflix、これだよ!という感じ。

あとこの映画を今風だな、と思ったのは、
登場人物全員のモラルの平均値が高いところ
(サディストのラスボス以外)、それと優しいところ。
脱線しますが「鬼滅の刃」という少年漫画が鬼のように売れて、
特に小さなお子さんに流行ったとき、
一部で「何が他の漫画と違うのか分からない」という意見を見たんですが、
通じるものがあると思います。
(まああとは作者さん独特の言語センスとか他にも色々ありますが)
この傾向は世界レベルで進んでいく気がします。

ラストまでばれ

仲間同士が思い合っているのを、何気ないシーンで表現するのがとてもうまい。
バクラヴァ産地当てとか(私もバクラヴァ好き。歯が抜けそうなくらい甘いやつ)。

教会に襲撃者がきたとき、ああ、ブッカーが善心を失って不死者から脱落したのか。
それで補充されたんだな、と思ったら違って、
しかも許してあげるんだ!えっ!どんだけいい人たちだよ!?
罰はハブるだけ!?しかも結構ダメージ受けてる(笑)
半年でヘロヘロじゃん…とかキュンとしました。

あの人たち、不死身なだけでほかは特に強化されてないので、
何が強いかって数百年訓練を重ねた体術と連携なんですね。
全員が自分の肉体を盾にしてアンディを守りながら戦うところとても良かった。

リアルタイム進行のみで過去回想はほぼなく、
それで正解だとは思いますが、でも知りたい…特に十字軍のあたりを…。
マルタ島楽しかった?ねえ楽しかった?(笑)

ところでブッカーの深酒って不死の孤独から来てるのかなって思ったけど、
最初の人生から大酒飲みかよ!ってエンディングで思いましたね…。

エンドロール後のクリフハンガーがえぐい。
アンディが悪いんじゃないので、恨まないであげてほしい。
みんなお揃いでGPSマーカーを骨に埋めよう。そうしよう。










2020.07.20 サイトに掲載

2021.05.05 再掲載





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