「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」










グレタ・ガーウィグ監督脚本



「レディ・バード」に続くガーウィグ監督作品2作目。

オルコット「若草物語」2をベースに1の回想が挟まれます。



マーチ家四姉妹はメグがエマ・ワトソン、

ジョーがシアーシャ・ローナン、

エイミーがフローレンス・ピュー、

マーチ夫人はなんとローラ・ダーン、

大おばさまがメリル・ストリープ、

ローリーはティモシー・シャラメです。

非常にセンスある配役。



監督は女性の感性の奔流を描写するのが得意ですが、

今回は作家を目指すジョーのキラキラとした気持ちの動きが美しかった。

わりと原作のエピソードに忠実なので、

古風なロマンス小説ファンの人にもおすすめ。

お衣装と大自然、よかったです。



全体的にばれ



姉たちがゆめかわキラキラ女子なのに対し、

エイミーは低くてハスキーな声、妙に迫力のある立ち居振る舞いで

the現実の精霊!という感じだった。

「ミッドサマー」のヒロインなんですけど、

早くも大女優のかんろく…フローレンス・ピュー…おそろしい子。



ガラスの仮面でもありましたが、若草物語と言えば

やっぱりクリスマスの朝食が一番有名なシーンなのかな。

次にベスの猩紅熱(ところでベスはなぜブルネットではないのか)。

私はジョーとローリーのダンスのシーンが一番好きです。

演技といい、カメラワークといい、最高だった。

(関係ないが、マーチ家の母娘たちがキャッキャしてるシーンで、

ローリーとローレンスさんとブルックさん3人が並んで

「尊い…」って顔してるのなんか面白かった)



ベスの熱が下がって、夫人、ベス、ハンナが

丸テーブルの周りでにこにこ座っていて、めでたしめでたし…

からの同じテーブル同じ構図で泣いている

マーチ夫人の対比をなさりたかったんだと思うが、

原作ミリほども知らん、というかたは

ベスの猩紅熱と末期の時間軸が交差してること、

お分かりになったろうか?

ジョーの髪の長さとか、分かりやすくはしてあるんだけど、

あれをやるなら、もういっそジョーとオルコットさんの人生を

交互にしたほうが分かりやすかったのでは…(オルコットさんは結婚なさらず)。



というか編集長と打ち合わせているシーンのシアーシャは、

あれはジョーじゃなくてオルコットさんということでいいの…?

シームレスにつないであるけど、結婚させる、させないについて交渉してるよね。



わりと忠実な映画化なので、有色人種の登場時間はモブさんの数秒です。

そこのところ我慢ならない人はご注意。












2020.06.14 サイトに掲載

2021.05.05 再掲載





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