「マリッジ・ストーリー」










舞台演出家の夫と、女優の妻が離婚する事になる。

互いに憎み合っている訳ではないのでなるべく穏便に済ませたいのだが

弁護士が関わって調停する以上はそういう訳にもいかず、

徐々に争いのようになっていき2人は戸惑うという苦いラブストーリー。



同じ破局ものでも「ブルーバレンタイン」みたいな、

原因が片方に寄っているやつではなく、

最初に確かに好意があって、それは今も有効なんだけども

別れなければならない理由が好意を越えるというのが

まだ平和的でよいです。



最近アダム・ドライバー氏のアダムドライバーりょく頼りの映画を

複数回見た気がするので、ちゃんとしっかりした脚本

(あらすじがエンタテインメントとして優れている、または人物描写が繊細)

に後押しされた氏が見たいなあと思っていたのでした。丁度良かった。



内容ばれ



喧嘩して、

「毎朝死ねと思ってる!病気になれ、交通事故に遭えって!」

というような酷いことを夫くんが言うんですが、

なんかそれでも夫くんを慰めてあげないといけない気になるのは

アダム・ドライバー氏のちからが100%発揮されていてすごい。



最初に、互いの良いところを挙げるシーンがあって、

夫くんの挙げた幾つかの良いところの中に

妻がすごい腕力で、自分の開けられないジャムの瓶とか開けてしまう

というのがあったり、

妻ちゃんが挙げる夫くんの良いところのなかに

食べ方が苦行のよう、というのがあったり、

そういうセンスが好き。全体的に。

それで離婚は2人だけの問題じゃなくて、息子くんや

妻ちゃんの母や、妻ちゃんのお姉さんや、2人の仕事仲間も関わってきて

わちゃわちゃするのもリアル。



生活していて、酔っぱらった好きなひとがちょっとフラフラしているのは

とってもかわいいと思うんですけど(私は)

離婚するうえでは酩酊するほど家庭で飲酒するという攻撃材料になるわけで、

離婚調停というのは、愛情という鳥の首を1羽1羽切り落としていく作業だなと思いました。
















2020.04.20 サイトに掲載

2021.05.05 再掲載





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