「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」










ベテラン人気作家の大富豪が、自ら首を切るという方法で自殺する。
謎の人物にこの自殺について調査するよう依頼された探偵は
屋敷に乗り込むが、そこには一筋縄ではいかない遺族たちが集結していた、
というあらすじ。

ミステリー映画が連続で公開されて嬉しい。
偶然ながらどちらも大ベストセラー作家のおじいちゃんが重要人物です。
(どちらもちょっとだけ日本ネタがある)
(この映画は「リング」)
推理的に、少々大味だけどきちんと成り立っている。

犯人ばれ

縁もゆかりもない若い女性が
死んだ大富豪の全遺産を遺言により相続し、
三家族からワーワー言われるのって「犬神家」だなと思って見てました。

ニット帽の中の毛髪と、ガウンの中の化繊が証拠として出たら、
かなりまずかったと思うけどラッキーでしたね。

クズ坊っちゃんは本当に性格クズなんですけど、
外見は彫像のように完璧な顔と体をしていながら中身が腐っているところが最高です。
(演じるクリス・エヴァンスは愛犬家として有名ですが、
番犬に吠えかかられるシーン、犬がどう見ても攻撃する姿勢ではなく、
遊んでほしくてピョンピョンしているのが可愛かったです)
大富豪が、自分に一番似ていると言っていましたが、
彼もかつてはああいう風だったのでしょう。

途中、一族の皆が人種差別について議論するシーンがありましたが、
結局は「移民に奪われてしまう」訳です。
ライアン・ジョンソン監督、やっぱりこういう限定的な舞台と人物による
皮肉の利いた物語が向いている。










2020.02.04 サイトに掲載

2021.05.05 再掲載





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