「ロング・ショット
            僕と彼女のありえない恋」










報道の仕事に誇りを持っていた男は、
会社が大手メディアに買収されたことに腹をたて、勢いで退職する。
彼を元気付けようとした友人に連れられて行ったチャリティーパーティーで、
彼は子供時代に憧れた年上のシッターに再会する。
彼女は国務長官を務めるキャリアで、相変わらず雲の上のひとだった…というあらすじ。

単館系で地方はもっと先だと思ってたらシネコン上映だったので、
教えていただいてギリ間に合いましたよかった。

シャーリーズ・セロンとセス・ローゲンのラブコメディです。
女性のほうが社会的地位が高く冷静で美しく、
男性のほうが恋愛に夢中になってメンタル乱気流の一般人。
でも単なる恋愛男女逆転皮肉ものというよりは、
今後の新しいラブコメディ模索のうちの1本という感じ。

下品ネタがいくつかあるので苦手な方は注意。
彼女の政治活動については、かなりふんわり気味だけど、コメディなのでいいと思う。

ラストばれ

性行為が男女対等だったのが良かった。
しかしここまで身分に差がないと対等にならないのかとも思う。

この監督ジョナサン・レヴィンはセス・ローゲンのこと大好きで、
「50/50 フィフティ・フィフティ」
「ナイト・ビフォア」でも仕事なさっている。
ちなみに「50/50 フィフティ・フィフティ」「ナイト・ビフォア」
どちらも薬物ネタがあり、
「50/50 フィフティ・フィフティ」にも「ウォーム・ボディーズ 」にも、
男友達が、「女なんか!」的なことを言う台詞があり、
ここに名前をあげている全作品に友情にあつい男友達が出てきます。ふふ。
(「50/50 」は彼の脚本ではないですが)

シャーリーズ・セロンが美の化身なので、
「ヒゲクマな俺でもこんな美女をゲットできるかも…?」
というドリ視点で男性も楽しく視聴できるのではないかと思う。
そしてセス演じる男性も、決して去勢された奉仕男にならないよう気を遣って演出してある。

遠い未来男女同権が完全に実現し、
世界の女性全員が一歩下がるのをやめてしまったとき、
はたして男性は性的に興奮できるのかな?と考えてました。
「自分より劣るところの一つもない(所謂ホレた弱味もない)相手に、
男は性的に興奮できない」という、非常に検証の難しい俗説を思い出しもしました。

顔にかかる下品ギャグは「メリーに首ったけ」ネタ?
それともタイトルにかかってる……?

女性パートナーのために男性が
人生設計とキャリアを捨てて彼女を支えるという結末でしたが、
滅多にないので、もっと増えるといいと思います。

共和党支持者でクリスチャンっていうのは、ネオリベラルにとって
友情が終わるくらいの裏切り行為なん…?!

二人が部屋で見ていた映画は
「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」だよ!











2020.01.16 サイトに掲載

2021.05.05 再掲載





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