「新聞記者」 邦画にしてはめちゃくちゃ珍しい、ストレートな現政権批判映画、 そして公開規模も大きいし、松坂桃李さんや本田翼さんなど、 メジャーな役者さんが出演なさっている。本当に珍しい。 当然ながらTV局や出版社や大手広告代理店は噛んでない。 製作はThe iconとスターサンズ、配給はスターサンズとイオンエンターテイメントです。 ちなみに松坂桃李さんの所属はトップコート、本田翼さんはスターダスト。 主演はシム・ウンギョンさん。 森友、加計問題、伊藤詩織さんの事件、官僚の自殺 などに酷似した事件が出てきます 観客動員数を増やす事に意義があるので見に行ってほしいという意見を読んで、 劇場で観ましたけど、なるほど…という感じでした。 東都新聞に務める主人公は、 日本人の父と韓国人の母をもつアメリカ育ちの女性記者。 彼女の父はかつて誤報を出した事が原因で自殺していた。 新聞社にFAXで送られてきた、 新大学設立の資料と思しき怪文書の調査を任されるが…というあらすじ。 WEBでは現政権支持派と批判派の殴り合いになっていて、 他のエンタテインメント映画よりも普通の感想が少ない。 結末ばれ 内閣調査室の仕事が本当にこの映画みたいなのだったら 私も空調の効いた部屋で一日中ツイッターに人の悪口を書きこんで 高給がもらいたい…。税金で養われてネサフがしたい…税金…。 松坂さんの上司のひと、怒鳴り散らされているうちは安全なんだけど 愛想がよくなったらめちゃくちゃ危険というのがよく表現された演技だった。 司法が、身分によって機能しなくなるのは 民主主義国家としてはヤバい兆候だと思うけど 激しい拒否反応が出なかったのは、 性的暴行に強い認知の歪みを持っている人が何割かいるせいだと思う。 出産直後でも髪型とナチュラルメイクが完璧で いつもカウンセラーみたいな優しい話し方のファンタジー嫁と 泣かない赤子。高級マンション。 フィクションみたいだけど実際あるんだろうな。 というか嫁が入院したらすぐ物が散乱して魔窟化する住居と 生け花みたいになってる郵便ポスト…。 そもそもお前がちゃんと毎日ポストを見てれば こんな事にはならなかったのに…。 (上司に戦う気概など、最早なかったと最初から知ってれば) ポストは見ろ…毎日見ろ…。 あと、どの人ももう少し伴侶に相談とかしてもいいと思う。 せめて日常生活で背後からの車に気を付けろとか、 なるべくカメラのある場所を通れとか警告をしてあげて。 映画としては終わり方の切れ味が良かった。 残念ながら記者は詰んで投了という結末だろうけど、 海外でやり直せるし、このネタを追う事もできる。 それを仄めかすためのアメリカ育ち設定だと思う。 2019.07.25 サイトに掲載 2020.01.01 再掲載 戻る |