「バンブルビー」 監督トラヴィス・ナイト 脚本クリスティーナ・ハドソン どうして誰も気付かなかったんだろう。 殺してやるとか、顔の皮を剥いでやるとか、 そういう物騒なオートボットとディセプティコンの果てなき抗争は一旦置いて、 かわゆいビーとかわゆい女子高生で、 青春異種間友情ムービーを撮ったらいいんじゃないかって。 ものすごいかわゆくて、よく出来た話なので 製作会社と配給を2度見した。 これまでは上映中に何回か「え?なんて?」って首を傾げたけど (それも味があったけど)今回はまったくそういうのがなく キメが整っていて滑らかなお話。 監督は「KUBO」のトラヴィス・ナイト。 機械いじりが趣味のチャーリーは父の死後 成績優秀だった飛び込み競技も引退して 鬱屈した日々を送っていた。 踏ん切りをつけて前に進む家族にも違和感を持っていた彼女は ある日、おじの経営する修理工場の片隅で放置されていた ビートルを見つけるが…というあらすじ。 登場するトランスフォーマーの数を絞ったので、 そのぶん人間のドラマ、ビーの愛らしさに尺が割けて話が整った。 哺乳類など要らん!メカ見せろメカメカメカメカァ! って人には不満かもしらんけど。 ラストばれ 砂に顔を埋めて隠れているつもりのビー、 家具を壊してはわわするビー、 気に入らない音楽のテープをペッするビー、 どれも編集してずっと見ていたいくらい可愛いですね。 あとビーのカーチェイス、車幅をキューっと縮めたり 手だけだしてリフトしたりも地味に良かった。 ビーって、かわいさもさることながら オートボットの中でも耐久力NO1じゃない?頑丈! それで、チャーリーと母(と義理の父)は 感性が違ってて相性はあんまり良くないんだけど、 でも関心と愛情がない訳じゃなくて 家族は命懸けで助けに来てくれるし、 チャーリーはちゃんと花柄ヘルメットを忘れないし、 共闘した親友のビーに誘われても 断って家族のところに帰るのとか、いいなあって思いました。 チャーリーとビーだけじゃなく、 サブキャラクターのメモくんも、エージェントバーンズも、 弟君、お母さん、お義父さん、シャッター姐さん、ドロップキック、 みなさん良かった。 ところで今回シリーズリブートしたとかいう話を聞いた気がするんですけど、 今回の話が1987年、このまま時間が経過しても ビーはシャイア・ラブーフくんとは出会わないのでしょうか。 それはちょっと寂しい。 2019.03.26 サイトに掲載 2020.01.01 再掲載 戻る |