「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」 監督ジョージー・ルーク 脚本ボー・ウィリモン スコットランド悲劇の女王、メアリー・スチュアートが、 最初の夫と死別してスコットランドに帰還し、 女王となって国を治め、再婚と出産と3度目の結婚を経て 政治的駆け引きに翻弄され、最後は斬首されるに至る過程が、 エリザベス1世とのやりとりを交えながら描かれます。 タイトルがふたりの女王なものだから、 エリザベス1世とメアリーの複雑な関係と対立メインの作品だと思っていたら、 エリザベスの登場シーンが少なくて、「……?」だったんですけど 最後英題が出て納得しました。「Mary Queen of Scots」 これメアリーの映画だったんですね…たぶん知名度を鑑みて この邦題になったんでしょう。 メアリーをシアーシャ・ローナンが、 エリザベスをマーゴット・ロビーが演じます。 スコットランドロケにこだわったとの事、 人間が小さく見える広大な土地と装飾の少ない王宮が、 イングランドの場面とは対称的でした。 内容ばれ メアリー・スチュアートといえば JOJOで初めて知ったオタクは多いと思いますが私もたぶんそうです。 若く純粋で無力なメアリーと、年増で狡猾で残酷なエリザベス… という描き方をしているフィクションが多いですが この映画はそうではなく、メアリーの女王として統率力もある一方で、 衝動的でプライドの高い部分も描かれますし、 エリザベスの苦悩と従妹への親近感も描かれます。 女王の目前でお気に入りの秘書がメッタ刺しにされて殺されるのとか、 2番目の旦那が爆殺される(部屋が爆発して死体が見つかる)のとか、 全部史実なんだなあ。なんて物騒なんだろう。 戦闘シーンはどちら側からどの規模の軍勢が来たのか、 ちょっと分かりにくかったりしましたが、 監督はこれがデビュー作だそうで、だったら上出来です。 2019.03.18 サイトに掲載 2020.01.01 再掲載 戻る |