「ファースト・マン」 監督デイミアン・チャゼル 脚本ジョシュ・シンガー 初めて月面を歩行した宇宙飛行士、 ニール・アームストロングの伝記を元に アポロ11号の月面着陸成功の過程と それまでの試行錯誤や事故、 アームストロング氏とその家族のやり取りなどを細やかに描写した映画。 「ラ・ラ・ランド」で脚光を浴びた監督の、 音楽関係ない作品を見るのは私は今回が初めてでした。 こんな悲壮なアポロ計画の映画を見るのも初めてだったけど! ラストまでばれ やっぱり50年前のテクノロジーなので機械廻りがゴツゴツしている。 技術燃えの人にはそこのところが見所。 しかし軋みやがたつきも凄くて、ずっとガタガタガタガタガタガタガタ鳴ってて、 画面も揺れるので、酔いやすい人は酔う。 まあ終盤の月面で、 音がふっと途切れる完全な静寂が際立つんだけども。 この手の映画だと主人公の奥さんは 「帰ってきて……」「愛してる……」しか言わない おしゃべり金髪ワイフ人形みたいなキャラクターが多いのですが しかしこの映画ではアームストロング氏の出発の前夜に、 自分が死ぬかもしれないって自分の口から子供に言えよ? 荷造りなんかしてる場合かよこのスットコドッコイが!って 鞄をバーンと床に叩きつける奥さんで 「エエエエエェェェェェェェ!?」ってなりました。びっくりした。 実際のアームストロング氏は、もうちょっと アグレッシブな人だったんじゃないかと思いますが、 ライアン・ゴズリングさん演じる彼は、 静かで繊細そうな人でなんだかずっと悲しそうだった。 ドキュメンタリー風の撮影といい、今度こそ作品賞を獲りにいったの? と思ったんですが、今現在の賞の流れからして 有色人種を一切排除せざるを得ないこの題材はどうかと素人の私でも思う。 まあチャゼルくんの過去作も、有色人種のメインキャストあまりいないけど…。 そういえば月面に国旗を立てるシーンがなかったことで 保守派からのバッシングを受けたとwikipediaに書いてありましたが、 私は途中までの糖度を見て、月面歩行もなしかもしれん…と思ってたので ちょっとびっくりしました。 キメキメのインテリアの部屋の真っ白な壁に、 お土産のペナント張れって言ってるようなものなんよそれは…。 そこのところはチャゼルくんに同情しました。 月着陸研究機の事故とかアポロ1号の火災とか失敗の数々も描かれますが、 当然怒った国民が税金の無駄遣いすんな!ってデモを行います。 妹がネズミにかじられた、白人は月へ行く、 夜のトイレに照明がない、白人は月へ行く、って歌っている人がいましたが、 いや、個人の話になりますけど 私も最近ネズミに頭を登られたんですが、あっネズミって貧困の象徴か! 私もオリンピック開催に絡めてラップをするべき?ってちょっと思いました。 (幸いトイレの電気は点きます) セットとCGのみかと思ったら、ミニチュア班も人が多かったので ミニチュア映像もあったんだなあ。全然分からない。 2019.02.14 サイトに掲載 2020.01.01 再掲載 戻る |