「クリード  チャンプを継ぐ男」









監督ライアン・クーグラー
「ロッキー」初のスピンオフ映画。
ライアン・クーグラー監督は、「ブラックパンサー」の監督ですが
父と子というテーマと、主演のマイケル・B・ジョーダン氏のことが、
大大大好きなのだな、うむ。と思いました。

かつてのライバル、アポロ・クリードの愛人の子を、
ロッキーが指導する…という予告を見て、
劣悪な環境で育ってナイフのように尖って
触るものみな傷つけるぜ!という青年を
老ロッキーが優しく根気強く導くんだろうな…
でもそういう映画はお腹いっぱい、
と思って映画館で見なかったんですが
若干違って、アポロ・クリードの正妻が聖人で、
夫の隠し子を少年院から引取り、愛情を注ぎ
何不自由ない暮らしをさせて立派な好青年に育てたのでした。
仕事も順調なアドニスくんは、
しかし亡き父に憧れるあまりボクサーをめざすのですが
育ちの良さが逆にネックになって、どのジムも相手にしてくれません。
そこでかつての父のライバル、ロッキーにすがります。

マイケル・B・ジョーダン氏がいかにも育ちの良い、
父性というものに憧れる青年を好演します。
父と戦った伝説のボクサーということで、
ロッキーに対しても最初からリスペクト100%で、
孝行息子のように接し、
ロッキーのほうも満更ではない感じです。

かなり思い切ったスピンオフですが違和感はなく、
旧シリーズのファンへの目くばせもあり、
老ロッキーも魅力的に撮られています。
あらすじは結構ベーシックなので、
旧作ファン層にも受け入れやすいように思います。

しかし丸いちょいタレ目の、愛嬌ある顔立ちのマイケル・B・ジョーダン氏に
次回作「ブラックパンサー」で、非情の復讐鬼の役柄をあてたのは
すごい判断力だなあ監督!










2018.11.02 サイトに掲載

2019.01.01 再掲載





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