「たかが世界の終わり」









原題:Juste la fin du monde

監督・脚本グザヴィエ・ドラン

12年前、家を出て以来一度も戻らなかったルイ。
脚本家として成功した彼は、ある目的のために
母と兄と妹のいる家を訪問するが…というあらすじ。

特にはっきりとした起承転結はなく、
青年の帰郷を喜ぶ女性たちと、興奮気味の兄との会話で
12年前に彼が家を出た理由などが
ぼんやりと想像できるようになっています。
出演者が豪華なので、肖像画を並べたような
正面アップの連続という特殊なカメラワークも
ものすごく映える。

べつにルイのように繊細ではないけど
私も、ここの家にはいられないし、一度飛び出たら二度と戻らない。
ルイと同じ立場になっても、気持ちは揺らがないと思います。

内容ばれ

ルイの兄が本当に嫌なやつで、もういい年のオッサンなのに、
人の話の口真似をして馬鹿にする、
なんでもダメ出しをする、ともかく馬鹿にする
被害妄想気味で突然怒り出す、
自分の話題はといえば身障者を馬鹿にするジョークとかで、
うわ〜〜。でもこういう年配の人実際にいる〜〜。
という感じです。
彼が後半に、みんな俺を怪物扱いして俺のせいにして
俺を馬鹿にする!という心情を吐露するシーンがあるのですが、
なるほど、ああいう人の視点ではそうなるのか…と思いました。

まあ、鑑賞者のタイプによっては兄こそが魅力的な人物で、
弟のルイなどは弱虫の卑怯者という風に感じられるかもしれませんが。

ルイの告白を恐れているような描写もありますが、
弟を思いやってというより、
自分の生活が乱れるのを厭ってのことで
ルイが告白しても怒り、告白しなくても数年後に怒るような気がする。

兄のインパクトが強いですが、
兄嫁、母、妹、ルイ、みなさん印象的な演技です。











2018.08.30 サイトに掲載

2019.01.01 再掲載





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