「オンリー・ザ・ブレイブ」 ジョセフ・コシンスキー監督(トロン: レガシー、オブリビオン等) アリゾナ州プレスコット市の消火精鋭部隊、 「グラニット・マウンテン・ホットショット」の20名が 山火事に立ち向かう姿を描く。実話を元にした話。 森林消火では具体的に何をするのか、 訓練はどういう感じなのか、隊員1人1人はどんな人なのか 丁寧に描写してある映画です。 家族との問題もしっかり時間をかけてある。 当然ながら火災のシーンが多いですが、大迫力です。 ラストばれ ヤーネルヒルの大火災を知らなかったので、ラスト本当にびっくりしました。 そういう…。隊員たちの自己犠牲的な活躍とか、 生への執着とか、いくらでも盛って5倍くらい泣かす映画にできたと思うんですが、 淡々と、不運とちょっとした油断という感じに描かれているのが 上品だなと思いました。 私はこの手のホモソーシャル的組織の実話英雄譚映画に出てくる妻が苦手で、 それは「愛してる」と「帰ってきて」しか言わない、 お喋り人形みたいな雑なキャラクター描写のせいなんですが、 この映画のジェニファー・コネリーは、車で横転事故を起こしても翌日仕事する、 自分の失禁話で笑いをとってくる、個性の強い妻ちゃんで、安心感ありました。 家庭描写いらんという人もいらっしゃるとは思いますけど。 それにしてもジェニファー・コネリー20歳くらい若く見えた。 ヤク中のマイルズ・テラーが、ヤクをやりながらヘラヘラ生きてたら 別れた彼女が妊娠して、責任を取らなきゃ…と彼女のところに行ったら 「お前はいらん」宣告をされ、しかも投獄されて帰ってきたら母にも 出てけー!と言われるというスタンダードなクズなのですが、 消火隊に入って、サノスに根性を叩き直され真人間になっていくという 更生話でもあります。 ヤク中のことをずっとイビってくる隊員がいるんですが、 やがて仲良くなって、同居するようになったり、一緒に赤ん坊の世話をしたりして、 にっこりしました。 ところで20人の隊員は全員白人で、サノスも過去ヤク中だった描写がありましたが、 これって偶然なのかそれともそういう風習なのか、どっち?って思いました。 アリゾナ州の田舎のほうは今でも男性はカウボーイ風の格好をしている。 防火帯の面積が少なすぎたのではないか等の検証がされていたようです。 2018.07.09 サイトに掲載 2019.01.01 再掲載 戻る |