「ワンダー 君は太陽」








顎顔面異骨症と片側顔面小人症を併発した、
人と違う顔を持つ少年が、初めて学校に通うという物語。

この子の家族が、夢のように素晴らしい父と母と姉で、
彼等の愛情と、SWへの憧れを支えに
少年はハードな学校生活を乗り切ります。
原作よりも若干マイルドになっているので
年齢性別関係なく笑って泣いて鑑賞できる作品です。
あらすじから想像されるような暗い映画ではない。
(主人公の顔も、かわいく造形されてると思う)

お父さんもお母さんもリベラルで知的で
常に子供を思い、互いに深い愛情を持ち、
なおかつ確たる人生のビジョンがあり、
収入も安定しているという、ハリウッド映画でも
めったにお目にかかれぬ完璧両親だった。
原作に細かくエピソードが足されて、
あの家庭の描かれ方は最高だったと思う。
家庭内の調度や装飾も手間がかかっていて良かった。
宇宙服の掛布カバーや、ヘルメットのドアプレートとか。

内容ばれ

いじめのエピソードはかなりまろやかになってると思います。
いじめじゃないけど、誕生日パーティーに
クラスの全員を招待したら5人しか来てくれなかった話とか、
ああいう見る人の心も傷付けそうなのは削ってある。
あ、あと後味をよくするためにか
ジュリアンが、ちょい良いやつになってた(笑)。

ただ、私的にはサマーの章が削られたのは非常に残念です…。
すごく頭の回転が速くて自立心の強い
魅力的な子なんですよサマー…。

本が書かれた当初はEP7が公開されてなかったので、
マイナーだったSWマニアという趣味が
現在普通にまかり通ってしまうのはちょっとした誤算。

原作者Q&A
http://holp.jp/wonder/q_and_a/index.html

ところで映画悪魔合体だけど、「アイ、トーニャ」のおうちに
この子が産まれてたら、早い段階で不審死していたと思う……。
そう考えると生育環境とスペックは、
どっちが重要なんだろうってなりますね。










2018.06.22 サイトに掲載

2019.01.01 再掲載





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