「I AM YOUR FATHER」








「スター・ウォーズ」のEP4〜6でダース・ベイダーを演じた
デヴィッド・プラウズに焦点を当てたドキュメンタリー。
ダース・ベイダーは声とボディとマスクオフの姿をそれぞれ別の人物が演じているが、
彼はボディの演技を担当した。声も顔も自分が担当したいと希望したが
年齢が若すぎる、訛りが強いという理由でルーカスは聞き入れなかった。
ある日プラウズ氏へ記者から電話があり、
「ダース・ベイダーがマスクを取って演技しているそうですね」
と聞かされた彼は驚いてスタジオへ向かうが、
それは真実で、彼には何も知らされないまま撮影は進行していた。
せめて監督かルーカスからその話を聞きたかったと彼は当時を振り返る。

ルーカス側にも言い分はあって、
プラウズ氏はマスコミに対して口の軽い傾向にあったので、
終盤の展開を口外されたくなかったのだと主張する。
そして雑誌に「ダース・ベイダーは3作目で死ぬ」という記事が載り
情報提供はプラウズ氏と書かれていたためルーカスの怒りを買う。
関係は悪化の一途をたどり、とうとうプラウズ氏は
SWのイベント一切から出入り禁止の処分を受ける。

しかしその後のインタビューで、情報提供はプラウズ氏ではなかったと
雑誌は語り、プラウズ氏もまた否定している。
プラウズ氏は2018年現在で82歳。
関係者が幾つになっても、何十年と時間が経っても
うまくいかないときはうまくいかないんだなあ…と
しょーんとするドキュメンタリーです。
あんな重要な役を担われたのだから、真実がどうだったにしろ
イベントに呼んであげなよルーカス…と思います。
個人的に許さないというのはありだろうけど、
スター・ウォーズって個人のものじゃなくて、1つの国みたいな規模だから。

このドキュメンタリー内の企画で、
ベイダー卿とルークのあの有名なシーンを
デヴィッド・プラウズ氏で再度撮影するのですが、
ルーカスフィルムからの許可が下りず、ドキュメンタリーに映像は収録されなくて、
小規模な上映会が開かれたようです。

ところでデヴィッド・プラウズさんは、交通ルール啓蒙広告で
グリーン・クロス・マン(Green Cross Man)というヒーローを演じ
事故を激減させた功績で2000年に大英帝国勲章を受けられていますが、
このCM、一定の年齢の英国人は全員知っている有名な広告らしいですね。









2018.01.16 サイトに掲載

2019.01.01 再掲載





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