「キングスマン ゴールデン・サークル」









2018年初映画です。2015年日本公開の「キングスマン」続編。
しかし今回は!感想が!難しい!
評価は皆8割一致してます。ここは素晴らしい!ここはあんまりだ!という部分が。
でも辛口批評の人でも駄作だとは言わない感じの。
えっと、私はホラー民なので自信ないですが、
残虐描写は1よりもきついのではないか?と思います。
あと残虐描写に比べたら些細な問題かもしれませんが、若干えろ要素があります。
同監督作品「キック・アス」にちょっと寄った気がします。
英国要素は減りました。アクションはサービス満点で、
キャッチコピーの「秒でアガる。」に偽りなしです。

師であるハリー・ハートの意志と名を継いで「ガラハッド」というコードネームで
エージェントの仕事を立派にこなすエグジ―だが、ある夜かつてのライバル、チャーリーの急襲を受け、
そしてその事件をきっかけに、キングスマン全メンバーの住居、本拠地がミサイル攻撃により壊滅、
運良く生き残ったエグジ―とマーリンは、ステイツマンという同属組織を頼ってアメリカに飛ぶ…というあらすじ。

ラストばれ注意!

エンドロールであまりにも呆然としすぎて、

「女は殺さないと思ったのか?小動物は死なないと思っているのか?
ビッグバジェットムービーで人間はミンチにならないと、そう思うのか?
答えはNOだ。
お前の予想を裏切るついでに、お前の期待も裏切って、
最高の悲鳴をあげさせるから、そこに座って見ているといい」

みたいなましゅぼんの変な独白の漫画が脳内で始まりましたよ…絵はヒラコー先生で。

素晴らしかったのはハリー・ハートの復活に関するすべて。
全世界の腐女子の創作を軽く飛び越える美しいエピソードでした。
また、コリン・ファースの演技が物凄かった。
鱗翅類学者であるときと、ハリー・ハートである時の顔の角度による目の印象の違い、
声の出し方の違い、立ち方の違い。表情。
ピックル氏に銃を向ける過去のハリーの、10億人の妄想が具現化したような顔。
ありがとうございます!と叫んで席を立ちたくなった。
あとマーリンの、ハリーに対する気遣いと労わり。案外人間らしいところ。
エグジーが「彼女」と真面目に交際していて、親友たちにも受け入れられ上手くやっていた事、
最高のエージェントで親友だとエグジ―が称賛するロキシー。

ましゅぼん、これはあんまりだ。SM行為にしても痛すぎるという点を、
なるべく簡潔に、まとめると
・前作メンバーの雑な退場。
・ステイツマンをあげるためにキングスマンを下げすぎた。
・犬を亡くした直後に同じ種類の犬をプレゼントとするのと、そもそも動物をプレゼントする行為。
・ハリーの認識能力に対する疑いが晴れる明確なエピソードがない。
・地雷探知機の意味がない。
私、撮影決定している3で「彼」は復活すると思うんですよ。
というか復活シーンも撮られていたけど、テスト試写の反応で削られたんですよね。
1の冒頭でリーが死に、ハリーが亡くなり、2でハリーが復活し、彼が亡くなり、
3で彼が復活し、エグジ―が死んで、エンドロール後にエグジ―の復活が示唆されて、
それで綺麗に閉じるなって思う。
でも彼女とJBは無理っぽい気がする…。なのでそこはちょっとダメージでかいです。

今回の悪役ポピーさんについては、
最近増えてきた女子ラスボスですが、演出のノウハウが積み重ねられてないので
業界全体的に模索中だと思うんですよね。
ラスボスの残酷性を示すのに登場時は部下を虐待するのが鉄板演出ですが、
ポピーさんの場合は女子っぽさを生かしたキッチンバイオレンス、
加えてカンボジアに大好きなノスタルジックアメリカを再現という
規模のでかいサイコパスっぷりがなかなかいいなと思いました。
ただ、女をアレにする訳にはいかなかったのか、代理感ただよう彼が処されてしまい、
ちょっと気の毒でした。せめて彼の仇とかだったらよかったかも…。
ところでつなぎを入れない肉100%のあの料理、作ったことあるんですが
全部割れちゃったよ!って新年キングスマン感想会で言ってたら
「中まで全部火を通すと割れるけど、中がレアなら割れないらしい」
って教えてもらって、ハッ!としました。あの料理は絶対合びき肉って思ってたから…。

冒頭のアクションシーンからガーン!とテンションあがりましたし、
あの警戒のゆるい雑なところもひっくるめて、
懐かしいな、キングスマンってこういう組織だったな、おかえり!って思いましたよ。
3も楽しみにしてます。









2018.01.07 サイトに掲載

2019.01.01 再掲載





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