「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」








ストップモーションアニメのライカ社の新作。
(コララインとボタンの魔女やパラノーマン ブライス・ホローの謎)
監督トラヴィス・ナイト
脚本クリス・バトラー&マーク・ヘイムズ

父を失い、海辺で母に育てられた少年クボは、
三味線を奏でる事で折り紙に命を吹き込むという不思議な力があった。
日没後は決して外に出てはいけないという母の強い言いつけを
ある日破ってしまった彼は、魔女のような姿をした女性に襲われる、というあらすじ。

とってもよかった。
ストップモーションアニメと王道冒険譚に拒否感のない方は、
上映館が少なめですが、日本が舞台の作品云々関係なく
なんとか頑張って見ていただきたい。
あと見るおつもりの場合は、あまり検索とかされないほうがいいと思います。

オチばれ注意

日本の昔話を意識して単純な構成、
両親から受け継ぐ系のお話にしてあるんですが、
でも現代風のミスディレクションも多用してあって、
鑑賞2回目だと意味合いが変わるシーンがあったり、
ガワがクラシックデザインだけど、ばりばりのハイテク車みたいな
そういう映画です。
私もめっちゃ騙されて、クワガタ…と不倫だと…!?って思ってた(笑)

お母さんすごい強いウィザードで、お父さんはすごい強いサムライ、
2人の血を引き継いだクボがすごい強いウィザードナイトで、
両親の組み合わせによって子供の潜在能力が変わるシミュレーションゲーム…
聖戦の系譜てきなやつをちょっと思い出しました(笑)。
あと母子とも、語り聞かせの才能スゴイ!

洗脳されて少年兵的な仕事に従事させられていた叔母ズが死んで、
諸悪の根源である爺が許されるのはちょっと納得いかぬところがありましたが、
まあいいです。

折り紙の動きが特に心地良かった。
がしゃどくろは、エンドロールでなぜかメイキングがちらっと映りましたが、
想像を越えてでっかかった!(4メートル87だそうです)
日本の文化風土造形については、フフフ…って箇所がなくはなかったけど、
その辺を追求する映画じゃないのは明白なので、私は気にならなかった。

関係ないけど今回初監督のトラヴィス・ナイトはライカ社のCEOで
ナイキ創設者の息子さんというおぼっちゃま!

あと原案・デザイン協力のシャノン・ティンドル氏の過去の仕事に
「Samurai Jack」という作品があって、
(日本でも放映していたらしいです)
これも父を失ったサムライの話でちょっと面白そうと思いました。










2017.11.24 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





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