「雲のむこう、約束の場所」








監督・脚本:新海誠
南北に分断された日本が舞台で、
この世界での日本は北を共産国家群ユニオン、南はアメリカに統治されている。
主人公の少年2人は秘密裏に飛行機を作っており、
それでいつか北の地にそびえる塔まで飛ぶ計画だった。
いつしか2人は1人の少女に思いを寄せるようになり、
少女も2人の計画を応援していたが、ある日突然少女は姿を消し、
計画も頓挫する…というあらすじ。

「君の名は。」の主役2人が現代っ子っぽかったので、
何となくぼんやりと新海監督もお若い方だと思っていたが、
この映画の少年少女たちは
めっちゃ昭和のジュブナイルちゃんたちだったので、
「あっ違うわ!」と気付いた。
「君の名は。」は、客観的にキャラクターをブラッシュアップして、
話もちゃんと練って、自分の得意分野を押し出した、
当たるように作られたヒット作だったというのが分かった。
素晴らしい事です。

内容ばれ
北と南の戦争とか、
並行世界に浸食されつつある世界とか、
夢を見る事で並行世界を食い止める少女とか、
そのあたりの設定と描写は非常にふんわりとしている。
新海監督はたぶん恋愛描写には執着があるけど、
物語にはさほど興味や情熱がないひとなのではないかと思った。
あと遠く断絶された世界の少年と少女が
想いあうシチュエーションがお好きと見た。

ところで下記は特に読む必要のない下世話な話だけど、
「君の名は。」は250億越えの興収を叩きだしていて、
それはシン・ゴジラの軽く2倍越え、
相棒シリーズのシリーズ映画1本の軽く5倍越えなんだけども、
その放映権をテレ朝が獲得したらしく、
ジブリとはりぽたの放映権を持つ日テレも今後はうかうかしてられないというか、
新海監督作品が今後も当たるとしたら逆転も、ない話ではない。
そんな矢先の新海監督不倫報道で、わあ、これは各方面大変だなあと思った。
監督が否定なさったので、鎮火の方向ですけど。
作品と作者は分けて考えなくてはいけないにしても、
純粋な愛をテーマにしている人が不倫スキャンダルはまずいかもなあと思いました。










2017.11.17 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





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