「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」









悪い意味でシリーズ一番の問題作「星籠の海」を
なぜよりによって初の映画化に選ぶんだぜ…
って思ったファンは多いはず。
しかもなにか中の人の都合があって、石岡君が出ない。
これはまあホームズで言えばワトソンが出ないようなものです。
代わりに映画オリジナルキャラクターの女性編集者が出ます。

推理小説家の石岡に新作を書かせるため、
御手洗潔に事件解決をさせようとする女性編集と共に、
連続で死体の流れ着く「死体島」の謎を解く
御手洗の推理が冴える!というあらすじ。

原作、映画内容ばれ

当たり前ですが統一教会ネタ、原発ネタ、
すべて、一切、痕跡を残さずカット!
恋愛小説っぽいくだりも全カット!歴史語りもほぼカット!
そうすると内容のないスカスカの話になりますが、
まあ仕方ない…本当に何でこの話を映画化したの…。
御手洗さんのキャラクターも、
人気ドラマの主役に寄せようとしているのか随分穏当になちゃって、
もっとこう他のシリーズ作品からどんどんエピソードを使って
エキセントリックな面を押しだしたらいいのに、とは思いました。

石岡君は電話で御手洗さんと会話するシーンがあります。

ラスト、元々は石岡君のファンだったらしき女編集者が
石岡さんの替りに御手洗さんの助手がやりたいと立候補したり、
女準教授が東京に出たときは会ってほしいと言ったり、
福島市の警部がこれからも事件解決に協力してくださいと言ったり、
それを一気にやったものだから、
ハーレムエンドみたいで笑いが漏れた。

1作目のドラマ化を占星術、
映画を異邦の…は無理だからいっそ暗闇坂にしておけば、
劣化版ガリレオとか言われずに済んだのではあるまいか。
年寄りの読者としてはとても残念です。








2017.10.13 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





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