「秘密 THE TOP SECRET」









清水玲子さんの漫画を実写化したものです。
死者の脳から生前の視覚を抽出しデータ化できる技術を元に
犯罪捜査をする捜査機関「第九」。
室長の薪には、過去に連続猟奇殺人犯の脳を見た親友が自殺するという
悲劇的な過去があった。
彼と共に一家惨殺事件を捜査する新人の青木は、
やがて異常な事件に巻き込まれていく、というあらすじ。

父と娘の異様な関係を描いた事件と貝沼の事件2つを合体させてあります。
貝沼がイケメン化したので最初誰か分からなかった。
監督はるろ剣を撮った大友啓史さんですが、
残念ながらあまり成功した実写化とは言い難く
敗因は何だろうと後半ずっと考えていました。
原作が、異常で悲惨な事件を少女漫画手法と美しい絵柄で
ふわっと描いてあるのに対し、
同じあらすじを青年漫画手法でドロっと重く撮ったのが悪手だったのかな?
あと2つの事件をあんなにダラダラ引っ張るくらいなら
4つくらいの事件を使ってサクサク進めた方がよかったのではという気がしました。

貝沼ばれ
貝沼の脳を覗いた人が次々おかしくなったのって、
残虐殺害ナウを幾つも見てシンクロしちゃったせいじゃなかったっけか…。
映画版だと、薪さんLOVEだぜ…という事実にびっくりしておかしくなったように見える。
そこは別に驚かないというか、出会いのシーンからハハーンって気付くと思うんだけど、
監督の意図はどうなんだろう。

映画とはあまり関係がないですが、
女性向け二次創作で、統率力のある人物が姫受け化されるのは数限りなく見てきたのですが
姫受けキャラクターが、統率力のある普通の人物化されるのは珍しくて真顔になりました。
結局のところ繊細さの匙加減と、攻にあたる人物の関心と好意の量、2点が肝要なのだな。
ここのところを調節すれば、女性向け、一般向け、
自由自在に変えられるのではないか。そんな気がします。








2017.08.03 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





戻る