「パワーレンジャー」








パワーレンジャーは日本の戦隊もののスーツ格闘シーンを流用し、
ドラマパートを本国で撮影してストーリー上齟齬がないよう合体させた
アメリカの子供向けアクションドラマシリーズで、もう10年以上続いています。
徐々にスーツ格闘シーンも本国で撮影するようになったらしい。
今回それがオリジナル映画化されました。
監督ディーン・イズラライト、脚本マックス・ランディス他。
マックス・ランディス!?←追記:違いました
(7月21日追記:マックス・ランディスは、元々「パワーレンジャー」の脚本を
書いていたけど、のちに解雇され、クレジットからも名前が削除されたのだそうです。
そして別の脚本家チームが「クロニクル」に似せた話を書いたのだと
彼は批判しています。結構難しい事態になっていたんだな…。知らなかった)

過去に地球を守護して全滅したパワーレンジャー達が残したアイテムを、
採掘場で偶然見つけた5人の高校生が特殊能力を得て
パワーレンジャーに変身するというあらすじ。

最初のシーンで主人公が悪戯心からとんでもない事故を引き起こすシーンがあって、
うわ、これ普通のやんちゃエピソードで何事もなく日常シーンに繋がってたら
私は一切感情移入できなくなるパターン…って思ってたら、
きっちり保護観察処分になっていて、足首にはGPS監視装置、
有望なスポーツ選手だったのが完全にその道を断たれています。
「お、おう。倫理のしっかりした世界やね」と物語に戻れました。

内容ばれ
いや、すぐに監視装置を無効化しちゃうんですけどね。
でもまあ父親からのプレッシャーで鬱屈を抱えていたというのと、
ブルーとの親密度がちょっと上がるシーンだからな…。
レッドはスクールカーストの頂点ですけど、
友達をかばったり、いじめ野郎をぶちのめしたり、
知り合ったばかりの皆を見捨てなかったりと色々好感度上げ演出があったので、
わりと拒否感なかったです。
人種も様々、性指向も(たぶん)様々、悩みもハンデも様々という
現代戦隊でした。
イエローの悩みとか、文字にしちゃうと「家族と折り合いが悪い」
というありふれたものなんですけど、あの食卓のお母さんの言動とか、
一瞬でしたけど緊迫感ありました。

変身するまでに前半まるっと消費するのですが、
私はあの田舎町で疎外感を感じている若者たちが
徐々に身を寄せ合っていく甘酸っぱい感じ、嫌いじゃないです。
それで後半の怒涛の戦隊ノリ。
パシフィックリムとキングオブエジプト、マーベルネタ、トランスフォーマーネタ、
ラスボスさまも思わずお口あんぐりの超合体、ビンタねた、
ジャーマン・スープレックス、色々よかった。
本当ならシリーズ化する予定だったけど、
中国での興行が振るわなくて立ち消えそうとのこと。
もし続いたら、ピンクの問題の謝罪と和解が描かれたのかなとか思います。
(関係ないけどピンクとイエローのフォークのシーン、めっちゃ可愛かった)











2017.07.20 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





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