「光をくれたひと」 第一次世界大戦で心に傷を負った主人公は無人島の灯台守に志願し、 1人で暮らしていた。 しかし縁あって妻を迎え、妻の朗らかさに救われる主人公だったが、 不幸にも彼女は2度の流産を経験し、ふさぎ込む。 ある日、島にボートが漂着し、その中には男性の遺体と赤ん坊がいた。 妻は主人公に、赤ん坊を2人の子として育てようと提案するというあらすじ。 マイケル・ファスベンダーさん主演なので見ました。 ファスベンダーさん久しぶりの、全く何も悪くない被害者100%の役だ。 不幸な巡りあわせで色々な人が苦しむのですが 基本的にはみんな善人で、見終わった後にどんよりしたりはしないです。 内容ばれ 前任者の末路が伏線になっていて、実は2度の流産でおかしくなった夫妻は 共通の幻覚を見ていて、ある日それに気付いて妻は自殺、 でも主人公はいつまでも成長しない赤子と、妻の幻覚と幸せに暮らす、 という話かと思ったら違った。 「お前を苦しめるには、お前自身を痛めつけるよりお前の愛する者を 傷付けるのが有効だ」という、 130分ファスベンダーさん無限拷問タイム。 序盤の幸せなシーンも「落とすためには、まずしっかり上げないといかん」という 匠のこだわりを感じました。 監督はデレク・シアンフランス。うそでしょう「ブルー・バレンタイン」を撮った人が 意地悪さや冷淡さのない、こんな「泣いた赤鬼」みたいな映画を…!? 原作があるだけでこうも違うのか。 ところで個人の意見ですがファスベンダーさんは 100%被害者の役よりも、50%くらい本人に悪い所のある役の方が、 「この人も結構クズいところがあるのに、被害者に見える…!」 という風にトリックアートっぽく楽しめると思います。 2017.06.01 サイトに掲載 2018.01.30 再掲載 戻る |