「ワイルド・スピード ICE BREAK」








監督F・ゲイリー・グレイ

キューバで充電中のドミニクとレティだったが、
ある日ドミニクは謎の女に声を掛けられ、脅迫を受ける。
ドミニクは女の言うままにチームを裏切り、
チームはドミニクと戦う事になる…というあらすじ。

前作が最高到達点だと思っていたら
まさかのSKY MISSION越え!面白かったです。
シリーズ8作、段々規模が大きくなってきて、
段々面白くなってるのは地味にすごい。
敵も段々賢いひとになってきてる(笑)
いや、相変わらずデジタルテクノロジーに関してはふんわりしすぎだし、
どうしてフィクションのハッカー様たちは
作業進捗を一々イメージ映像にしてくれるんだろう…とかは思いますが(笑)

ラストばれ
今回はゴリゴリのアクションだけじゃなくちょっとクスっとさせるのがすごく巧くて、
たとえばホブスが娘ちゃんのサッカーチームを監督していて、
女児たちの好みをがっちり把握していたり、
(アメリカの女児ってテイラー・スウィフトのコンサートや
ネイルサロンにつれていってもらえるとゴキゲンになるのか…!)
ステイサムが、お母さん(ヘレン・ミレン様)にはまるで頭が上がらなかったり、
あと案外赤ちゃんの扱いが上手かったり。
この辺の設定、ハードめな世界から浮かずに自然に馴染んでました。

カーアクションもダイナミックでよかった。
鉄球ぼかーんとか。自動運転装置のハッキングで車がゴミのようだ!とか。
あとドミニクの車に全員でアンカーを打ち込むところ、
ひび割れる氷の上での爆走、最後に円陣を組んでドミニクを炎から守ったところ。

肉弾戦では刑務所のバトルが熱かったし、
(ゴム弾って当たり所によっては骨折するらしいけど、あれはありうる描写なのか…?)
キューバでドムに惚れた男が実はアシストしてたって演出も熱いし、
シャーリーズ・セロン演じるラスボスはシリーズ最強の知性派だし、
レティとドムが互いに惚れ直す描写も良かった、
あとブーストのギミックに関する話や、ピンチの時やラストに
ブライアンの名前が度々出てくるのも胸熱でした。

最高だったんだけど、むむ…って思った点2つ

ただ、ステイサムすごいカッコおもしろかったんですが、
ハンを殺した相手との共闘は素直に喜べなくて、
せめて握手しないでいてくれたら良かったんですが、
仲間を殺した敵と笑顔で握手か…って思ってしまって。
本当はあれは自損事故だったけど話を盛りました、とかが良かった。

あとエレナの扱い。
息子を人質にとられるドムと、赤ちゃんwithステイサムのアクションが撮りたい。
レティに産ませるとレティのアクションが撮れない。
でも子供を産んだ昔の女と今カノの間で揺れるドムとか、
そういうしみったれた展開は望ましくない。
よーし、子供をとって女は殺そう、という都合が透けて見えたのでちょっと引きました。










2017.05.02 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





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