「ブロンズ! 私の銅メダル人生」 元銅メダリストの女子体操選手の主人公は、 過去の栄光にすがり、父に扶養されて故郷の街で生活していた。 育ててくれたコーチが突然自殺し、 遺言として、有望な若い女子選手マギーを育ててくれたら 50万ドルを譲る、と名指しで言い残したため、 金のため奮闘する主人公だが…という話。 脚本をもう少し手直しした方がよかったかもですね。 過去の栄光にすがって生きる、今は落ちぶれた有名人が 奮起するお話って、 男性主人公は多いんですが女性は珍しい。 そして女性主人公で同じ事をすると惨めな笑いが一部機能せず、 少々痛々しいので工夫が必要な気がします。 (自分の晴れ舞台の記録映像を見ながらの自慰とか、 バーで行きずりの異性を性行為に誘うが拒否されるとかそういうの) ラストばれ(主に文句) 郵便配達の荷物から金は抜き取る、態度悪い、 下品、父親にわがまま言いまくり、と 序盤の主人公が嫌な女すぎてドン引きなんですが、 弟子のマギーが天使で、師弟エピソードはかわいかったです。 それだけにあのラストはなんとかならなかったのかと思います。 せめて金銭的な事情があっての苦渋の選択でマギーが許しを乞う、 主人公が許す、としたほうが成長エピソードとして 後味が良かったんじゃないか。 話題になった器械体操プレイも、結局は嫌がらせのためだったし、 自殺したコーチが主人公の事を気にかけていたというのも 父親の書類偽造で、 後味の良さにつながるところを1つ1つ丁寧に潰しちゃってるので、 主人公カップル成立!だけではあまりハッピーエンドって感じはしない。 クズ男の元金メダリストを演じたセバスチャン・スタン目当てに見ました。 品性下劣な表情で演じ分けておられて、そこはすごいなと思うのですが、 よし、もうちょっと役をえり好みしてみようか?という気持ちです。 2017.04.21 サイトに掲載 2018.01.30 再掲載 戻る |