「ひるね姫〜知らないワタシの物語〜」








岡山で自動車工場を経営する父と
2人で暮らしている主人公の女子高生は、
最近よく夢を見るようになる。
それは魔法少女の夢で、幼い頃に父が語ってくれた物語だった。
しかし父は突然逮捕され、家には見知らぬ男達が何かを探して不法侵入し、
彼女の生活は一変する。
どうやら彼女が幼い頃に亡くなった母に関係があるらしかった…というあらすじ。

新海監督は、鬱やアンハッピー要素を弱めて大成功しましたが、
神山監督もSF要素を弱めて女子高生の冒険と家族の絆で勝負してきました。
監督のこれまでの映画作品の中で一番好きです。
(攻殻は原作原理主義、東のエデンはTVシリーズが好き、009は大失敗)
それでもテクノロジー要素や巨大ロボガチ戦闘シーンなどがあるのですが、
清々しいくらい予告ではカットされていたので、
やっぱり非オタクの客はSFや巨大ロボは嫌いなんだな…と思った次第。
なんとか口コミで流行って、多数の非オタクの人が見に行きますように。

内容少しばれですが、現実の人がいつの間にか夢のなかの扮装をしていたり
夢の中の人が現実っぽい単語をチラっと言うところとか、
2つの世界が混ざり始める、ああいう演出好き。

ねたばれ

「幼いころからお父さんに聞かせてもらっていた
魔法少女の物語の主人公が、実は自分じゃなかった」
っていうのが、ちょっとしたサプライズになっているのですが、
途中で「んー?」って思ってたところが幾つかあったので
(現実では祖父なのに、夢では父親になっているとか)
気付いた時に結構カタルシスがありました。

SNSでの炎上を、魔法世界では黒い無数の鳥と
そのさえずりで表現していたの良かったです。禍々しかった。
(声の古田新太さん上手かった!悪いやつだけどとぼけた味もあって)
あと神山監督の萌えの、無機物に魂と意志が宿るやつ。

EDで退職後のお母さんが一通り流れましたけど、
もしかして自動運転の実験中に亡くなったの…?
というかあれ公道でやってもよいもの…?









2017.03.22 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





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