「6才のボクが、大人になるまで。」








なんと少年が青年になる成長の物語を、
子役と大人役で役者を替えるという手法を取らず、
実際12年かけて少しずつ撮影した映画。
少年と姉、母、離婚して一緒に暮らしていない父親が
終始登場するので、彼等と監督のうち
誰も病気や犯罪やその他トラブルに巻き込まれなかったのは
作品にとって幸いだったなと思う。

メインは少年の成長と彼を取り巻く家族だけども、
時々時事ネタもちらっとあるので、簡易アメリカ10年史、
みたいな面もある。(ドラゴンボールのアニメが映ってふいた)

ハリポタ4巻をお母さんが読み聞かせていたり、
6巻発売イベントで、書店の入口が9と4分の3番線仕様になっていて、
コスプレした子供が夜中に行列して、
みんなでカウントダウンするとか楽しそうだったし、
本当にハリポタは大大大流行したんだなあ…って思った。
(クイズイベントもやっていて、「アズカバンの看守の名前は?」って質問に
「名前とかあったか…?」って思ったけど、答えは「ディメンター」だった。
名前なのかあれ!?)
(しかしそれ以降話題には出ず…7巻どうだったんだよ!?)
その後、主人公の女友達が「トワイライト読んでないの私くらい」
って言ってました。その子は「アラバマ物語」のほうが好きらしい。
それからスター・ウォーズの続編の難しさも語っていた(笑)EP7公開の1年前。
ハン・ソロをシス卿にって言ってた。

内容ばれ

主人公が女の子に「ダークナイト」興味ないって言われてモヤってるの、
ダークナイト問題は東西共通(タラレバ)かよって思いました。
あと学校での男児集団によるゲイ蔑視は本当に過酷で、
60年代なのかって思いました。州によって違うのだと思いたいですが。
ちょうどオバマさんとマケインさんの選挙の頃で、
自宅前に南部連合旗を掲揚していて、オバマなど絶対に応援しない!
と怒っているキャラクターがいましたが
ああいう人は実際にアメリカに多くいて、
今はきっとハッピーな状態なのだろうなと思ったり。
(この南部連合旗はある種の目印になるようなので覚えておくといいかもですね)

それにしてもアメリカの男の子は、お父さんに
ものすごく沢山の事を教わるんだなあとびっくりしました。
ゴルフにボーリングにキャンプに射撃に避妊に。

ザッピングするようにどんどん時間は飛ぶので
逆に問題点が自然と見えてきます。
お母さんが3回も結婚に失敗したのは、
惚れると何も吟味せずに一緒になってしまうせいだとか。
お父さんは関係が壊れると女性を悪者にして
プライドを保つ癖があるとか。
それを悪意なく息子に引き継ごうとしているとか。
あ、でもお母さんがキャリアアップに伴って
ファッションが変わっていく過程は面白かった。

最終的に主人公は「誰!?」ってくらい大きくなって、
うーん、この映画の子役と青年役はあんまり似てないなあ…
って思うくらいなんですが、
終盤で彼女と別れ話とかして、
ヒョェェー!あの小さかった子が!ヒョェェー!って
親戚のおばちゃん状態です。
この感じ、どこかで…って考えるまでもなく
シリーズ7作最初から最後まで見守ったハリポタ映画ですね。
時間が経つのって本当に早い。











2017.03.03 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





戻る