「SPY/スパイ」








監督: ポール・フェイグ
女性友情ものでおすすめいただいて見ましたよ。
太めの中年の男性が主人公のアクションコメディって
わりとあると思うんですが、
太めの中年の女性が主人公のアクションコメディって
ほぼないですね。あってもホームコメディかラブコメディ。
その珍しい、太めの中年の女性が主人公のコメディスパイアクションです。

CIAのオペレーターで、エージェントを補佐している主人公は、
コンビの相手に片想いをしていたが、
彼は任務中に殺されてしまう。
復讐のために彼女は、経験がないにもかかわらず
現場での仕事に名乗りを上げるが…というお話。

スパイものパロディの一面もあって、
主人公の破天荒ぶりが面白かったです。
彼女は親から、控えめが一番という教育を受けて
常に一歩引くように心掛けてきたけど、
実は元々スペックが高く、それがこの件をきっかけに開花するのです。

ステイサムもジュード・ロウも、出ると目立つ俳優さんですが
すごい上手に一歩引いて主役を盛り立てています。

内容ばれ
ジュード・ロウが生きてるのは分かってましたが、
裏切って主人公を酷い目に遭わせるとかでなく、
ちゃんと相棒として好意を持っていて、ほっこりしました!
最後、女性のラスボスとちょっと友情が芽生えたり、
ジュード・ロウに食事に誘われたのを
「今日は女子会の気分なの」って断って同僚女子と飲みに行ったのは
なかなか今風でした(いや、オチがあれなんですけど/笑)。

十分劇場公開に耐えうるクオリティのように思ったんですが、
劇場公開されずにDVDスルーされたのは、
現在の日本では、ぽっちゃり中年女性が主人公のスパイコメディを見に行く人は少ない、
という配給会社の読みで、おそらくそれは正しいんでしょうけど、
将来的には変わるといいなと思います。
監督は女性版「ゴーストバスターズ」も撮っておられて、
ていうかこの映画の主人公がバスターズの一員なのですが、
エンタメにおける中年女性の地位向上に打ちこんでらっしゃるのだろうか…。








2017.02.05 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





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