「ザ・コンサルタント」








現在のバットマン役ベン・アフレック主演のダークヒーローもの。
生まれつきの障害で音や光に弱く、
行動パターンを乱されるとパニックを起こし、過集中気味だった主人公は
父親から己を律する技術と格闘技を叩きこまれて、
現在では会計事務所を営んでいた。しかしそれは表の顔で…という話。
普通のキメキメアクション爆発炎上ものかと思ったらそうではなく、
お話に「……?」という個性的な部分があり、そこがうまい具合に味になってます。
エキセントリック暗殺者ものというジャンルがそろそろ必要な気がしてきた。
「ジョン・ウィック」や「処刑人」がそうですね。「エージェント・ウルトラ」もそうかも。
邦画だと「脳男」。(感情のない少年が狂った祖父の英才教育で
殺人技術を仕込まれ、成人して悪を狩る話。割と近い)
彼等はみなハンデがあって、もしくは個性的すぎて
普通の人々のようには暮らしていけない。
でもそれでも、むしろそれこそが魅力的だというのが特徴です。

ラストばれ
この映画の「……?」は弟ですね。
私、最初は非実在弟なのかと思ってたんですよ。
でも実在した!というかお兄ちゃん大好き大好きだった!
あの美少年の謎めいた視線は愛情だったのか…。
弟の怒りのパンチのところ、結構まともに入っているのに
お兄ちゃんにまったく効いてなくて笑いました。
お兄ちゃんが躊躇いがちに来週会えるか?って聞いたところも
「これ何の映画だっけ…!?」ってなりました(笑)。
そしてラスボスが兄弟喧嘩をポカーンと見守っているのも面白かった。
逃げた方がいいよ、おじいちゃん!
(隠し資金を知られたくなくて殺し屋を雇って関係者を全員殺す、
マンションでも農場でもお構いなしに銃を撃つって本末転倒してる…)

男の血族の結びつきが骨子なので、
父アゲ母サゲがやや気になったり、
ヒロインの、いなくても大筋には全く影響ないっぷりはすごいんですが、
ラストで正体が明らかになるところは、
「あー!冒頭のシーンがここで!」ってなりました。
あそこで全体評価の2割くらいの数字が一気に加算された。

主人公周辺の設定が魅力的なので続編が見たくなります。









2017.01.23 サイトに掲載

2018.01.30 再掲載





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