「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」 ヘミングウェイやフィッツジェラルドと組んで作品を世に出し、 作家からの信頼も篤い名編集者マックス・パーキンズ の前に、 無名の天才作家トマス・ウルフが現れる。 彼は泉のように美しい言葉を産みだし、無限に物語を紡ぐ事ができたが、 それを商品として纏める技術を持っていなかった。 パーキンズはトマスの才能を認め、 彼と共に「天使よ故郷を見よ」を完成させる。 発売された小説はベストセラーとなるが、 それはトマスの生活に劇的な変化をもたらし…という 実話をベースにした物語です。 監督はマイケル・グランデージ 、 本作が長編映画デビューです。 若干躁病っぽく、言葉とインスピレーションがどんどんと出てくるトマスと、 いかにも紳士らしく冷静沈着でいつも帽子をとる事がなく、 家族の前でも節度ある態度を崩さないマックスの友情の話です。 演じるのはジュード・ロウとコリン・ファースですが、 2人とも役柄に合ってました。 内容ばれ トマスのパトロンで年上の愛人がニコール・キッドマンなんですが、 このひとが滅茶苦茶マックスに嫉妬しまくるのが 気の毒ながら何か面白かったです…。 トマスの作品の1作目は愛人のニコールに捧げられたんですが、 2作目は編集者のマックスに捧げられたことに激怒したり、 (自分も捨てられたから)あなたもやがて彼に捨てられるのよ〜って 忠告したり、とうとうピストルを持ってマックスの職場に乗り込み、 彼を殺すか私が死ぬかあなたを殺すか3つに1つ!って迫ったり…。 トマスやフィッツジェラルドがメンタル豆腐気味に描写されるのに対して、 ヘミングウェイさんがメンタル鋼鉄っぽいんですが、 映画作品に出てくるヘミングウェイさんはいつもこんな感じで、 ご本人が本当にそうだったのかしら…などと想像します。 (というかこの映画のヘミングウェイさんは、作家とは仮の姿で、 国家間で暗躍する秘密組織のエージェントみたいでしたよ…) マックスが食事中も帽子を取らないので、 何か秘密があるのかと思っていたら、 最後ああいう風に使うとは!でした。 2016.10.17 サイトに掲載 2016.12.30 再掲載 戻る |